しらぎぬ牧場の雄乳係

橘 咲帆

文字の大きさ
5 / 10

05.

しおりを挟む
 衣笠が突然大声を出し、号令する。牧田が驚いてなんだなんだと見回していると、わらわらと厩務員たちが社長室に乱入し、牧田を拘束する。状況に恐怖した牧田がはちゃめちゃに暴れると、荒縄で縛り上げられた。そして、何故か社長室にあった係留用のアイプレートにロープの端が縛られて、牧田の四肢が繋ぎ留められた。 

「何でこったごどすんだ! 今すぐ縄解いでけ」

 縛られてもなお、抗議の声を上げる牧田だったが、こんな声を無視して、衣笠はガっと牧田の乳を掴んだ。

「痛ってぇ!」
「ほほぅ。これはかなり張っているね」

 衣笠はさらに牧田の両乳を揉みしだいていく。痛みを感じるほど張っている乳を一定のリズムで揉まれて、牧田は絶叫する。

「やめ、やめでぐれえ! 痛ぇえぇぇぇ!」
「痛くても我慢してくれないと、乳腺が詰まると大変な事になるから」

 乳腺? 乳腺って? あれが、あれだよな? と、必死になって考えを巡らせる。
 牧田の元妻は四人の子どもを産んでいる。そういえば、産院で元妻は看護師からおっぱいマッサージを受けていた。肩こり症の元妻には牧田自身、よくマッサージを施したが、その牧田によるマッサージでさえ痛いと言っていた元妻が、看護師からのおっぱいマッサージは痛いという言葉さえも発せない程悶絶していた。
 長男を抱っこしながら見守っていた牧田に、八つ当たりするように病室から出ていけと怒鳴ったものだ。
 あの、おっとりおしとやかな元妻が、だ。

 今、自分の乳腺を開通させるという、訳の分からない理由で乳を揉まれている牧田だが、あの時の元妻の気持ちがよくわかった。これは痛い。というか、牧田は男だし、もちろん子どもも産んでいないのだから、乳が出ることなどありえない。

「牧田君は、今、何故自分が乳を揉まれているかわからないだろう」

 牧田は、激しく頭を縦に振り、同意した。

「なんでこったごどすちゅ、うっ!」
「雪代一号がいるだろう?」

 牡なのに、乳を出す真っ白な牛だ。

「雪代一号の乳を食べたり、飲んだりして、徐々に身体を作り替えられた男の中で、雪代一号や、雪代二号のように真っ白な牛に気に入られて、例えばキスなんかをされると、その男は乳を出せるようになる」

 キスどいうが、顔べろべろされだだげだ と、牧田は思ったが、でも実際、牧田の乳は張っている。大きくもなっている。もともと胸筋は発達していたが、今はBカップくらいあるかもしれない。アンダーバストもあるので、B評価だが、かなり大きな乳だ。いつの間にか前をはだけけられ、絞るようにつままれている乳首は肥大している。男の乳首など、胸の両横に下垂した位置についているものなのに、小さな苺くらいの大きさになり、胸の真ん中で主張するようにぷりんと胸の先端についている。心なしか上を向いて、ヌードモデルがこの乳をしていたら「美すい(美しい)」と思うほどに美乳だ。
 
「ん、ん、ん、ん、んっ、、」

「初乳うぅぅぅぅ!!!!」

 社長室の観音開きのドアが大きく開け放たれ、厩務員に連れられて入って来たのは雪代二号だった。「んべぇ」と、仔牛らしい少し高めな鳴き声をあげ、牧田の胸元に鼻先を押し当てる。まるで母牛の乳を欲しがるような仕草を見た牧田は、「はあ、めごぇなあ(かわいいなあ)」とやにさがった。

「え、うそ……」

 雪代二号が牧田の乳を含み吸い上げると、じゅ、ちゅぱ、と水音がした。牧田のおっぱいからは乳が分泌されているようだ。恐ろしい吸引力で吸われている。乳首がもげるのではないかと慄くが、その恐怖に打ち勝てるほど牧田は乳を吸う雪代二号が愛おしかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

見合いの後に

だいたい石田
BL
気の進まない見合いをしたその夜。海は執事である健斗を必ず部屋に呼ぶ。 2人の秘め事はまた今夜も行われる。 ※性描写がメインです。BLです。

神父様に捧げるセレナーデ

石月煤子
BL
「ところで、そろそろ厳重に閉じられたその足を開いてくれるか」 「足を開くのですか?」 「股開かないと始められないだろうが」 「そ、そうですね、その通りです」 「魔物狩りの報酬はお前自身、そうだろう?」 「…………」 ■俺様最強旅人×健気美人♂神父■

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

先輩、可愛がってください

ゆもたに
BL
棒アイスを頬張ってる先輩を見て、「あー……ち◯ぽぶち込みてぇ」とつい言ってしまった天然な後輩の話

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

処理中です...