スキル【ファミレス】を使っていたら伝説になりました。

キンモクセイ

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頼ると甘えを履き違えちゃダメ

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キーは、メリーに呼び止められそれ以上動く事が出来なかった。

「メリーよ、何故だ。此奴はお主を侮辱したのだぞ?」

「分かってる。だからこそこれ以上はダメ。キー君がその人と同じになっちゃう。」

その言葉を聞き、優とキーは顔を見合わせた。

ハァーーーーと深い溜め息を同時に出した後、優は頭を掻いた。

「メリーが優しくて良かったなぁ。」

「まったくだ。我が主に感謝するのだな。」

キーがモルガへ近づき、耳元で話しかけた。

「貴様の匂い、魔力、全て認識した。
次、メリーに近づいてみろ。その時は、地の果てまで追い、生きている事を後悔させてやる。」

地を這うような声に、モルガは恐れ慄き震える事しか出来なかった。

「証拠見聞も、今日はここまでで良いだろう。お前達、こいつを連れて行け。」

ルキアスは指示を出し、モルガは抵抗するも虚しく連行されていった。

「後日、調書を取らせて貰う。メリー嬢、辛い事を伺うが耐えられるか?」

「大丈夫です。」

「トロイアも良いな。」

「はい、分かりました。」

「では、ワシ等は戻るとするか。開店を待っている人間もおるようだしな。」

「そうだな。行こうメリー。仕事は出来そうか?」

「はい、ちょっと怖いけど大丈夫です。」

「そうか。無理な時は俺達に言ってくれ。」

「そうだぞ、メリー。お主の我慢強い所は、長所でもあるが、時には短所になる事もある。無理をせず、ワシ等に何でも話して良いのだ。」

「でも…迷惑なんじゃ………。」

「そんな事ないすぞ。ワシ等は仲間だろう。迷惑などあるか。」

「メリーよく聞いて、甘えるだけなら確かにダメだ。でも、全ての事を1人で出来る人なんてこの世に誰もいないんだ。自分で出来る事は自分で、自分には出来ない事は誰かに頼る、大人だってそうだよ。」

優は膝をつき、メリーを諭した。

「ほんとですか?」

「そうだよ。だから大丈夫。俺達に少しは守らせて。昨日みたいなことは起きないようにしてあるから。」

「あ、ありがとうございます。」

「うむ、では参ろう。メリーワシの背に乗るといい。」

キーは地面に伏せ、メリーを乗せ立ち上がった。

「では、俺達はそろそろ失礼します。」

「ああ、また後日な。」

「トロイア君、またね。」

「……うん。またね、メリーちゃん。」

ルキアス達は優達を見送った。

「父さ……いえ、父上。」

「?」

声のする方をみるとトロイアだった。

「僕に剣術を教えてください。」

「!!」

トロイアは去っていくメリー達を見つめたまま、父であるルキアスに懇願した。

「僕は、守りたいものを守れなかった。それが悔しい。だから強くなりたいんです。」

トロイアは拳を震わせながら語った。

「そうか……。分かった。その代わり、厳しいぞ?」

「大丈夫です。耐えてみせます。」

「よく言った。ならば、明日より基礎体力をつけなさい。その後、ある程度体力がついたら、ドゥエストとの試合形式での剣術指導だ。気をつけろよ?あいつは、剣術においては、アンソニーを凌駕している。」

「はい、よろしくお願いいたします、父上。」

トロイアは今度こそルキアスの方を向き、お辞儀をした。

「剣を握るときは父ではなく、師匠と呼びなさい。それ以外は今まで通りでいい。」

「はい。ですがこれは僕なりの決意表明と思ってください。」

「そうか…………。」

ルキアスは息子の成長に喜びつつも、少しの寂しさを胸に抱えながら優達を見送っていたのだった。
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みんなの感想(5件)

マチャル
2025.11.24 マチャル

8話目と9話目で話しの内容が1話分飛んでます。9話の内容でクレイマーが何かした話しだと想像出来ますが、かなり(?、!?)って成ります。
面白いのに気になるので対応お願いします。

2025.11.25 キンモクセイ

ご連絡ありがとうございます。

実は、バッグアップも消えてしまった状態で、書き直している状況です。

プライベートが忙しいので中々進みませんが、お待ち頂けますか?

解除
文也
2025.10.20 文也

中々良い作品に出会えたので気長に更新まってます

2025.11.02 キンモクセイ

ありがとうございます。

待っていてくださる方がいるという事がしれてとても嬉しいです。

解除
きのこ
2025.09.06 きのこ

途中話飛んでますね

解除

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