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第五部
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それならばまあ、理解は出来るけど……。でも、あんまり周りに花が好きな魔法使いっていなかったなあ。そりゃあ嫌い、っていう人も特別いなかったけど。
数いる兄弟姉妹弟子の中でも、一番弟子にあたる兄弟子だけが花や植物が好きで育てていたように思う。野生児的な姉弟子も山菜が好きだったが……あれはまたちょっと違うだろう。後は師匠もどっちかと言えば好きな方……だったと思う。兄弟子と一緒に温室で植物を育てるくらいだし。
いやでも、どちらかといえば兄弟子と違って野菜を育てることが多くて、効率よく魔力を回復することに重きを置いていたようなきもするけど……。
来る者拒まず去る者追わずの師匠の兄弟姉妹弟子は本当に人数が多くて、彼の弟子であった経験がある人間を全て『弟子』とカウントするなら五十人は優に超えていると思う。わたしが接したことのある人数は流石にそこまでじゃないが、それだけの人数の魔法使いを見てきても、花好きと言えるのは一番弟子の兄弟子だけ。
そう考えると確立的には花が好きと明言する魔法使いの方が少ないと思うんだけど……。
まあでも、わたしからしたらくだらないような内容でも、『資料』として後世に伝わるくらいだしな。いつぞやの、わたしが肋骨を折って療養しているときにイエリオに見せてもらった、段ボールに詰め込まれた資料を思い出していた。
そう考えると、うまく伝わらないこともあるか。
「まあ、花は嫌いじゃないし、花があふれる祭りって言うのも素敵だよね」
夏祭りも好きだが、花見も好きだ。賑やかなのが好きなのかもしれない。人混みが多すぎるのは、それはそれで疲れるけど。
「そう? ……そ、それならマ――君も、祭りの服、買う?」
サクサクと、イナリが、自分のサラダにフォークを刺しながら言った。……そんなにレタスを刺して、一気に食べられるんだろうか?
ちょっと気になって目線がそちらに注がれてしまうが、でも、折角なら着てみたい、という気持ちがある。このワンピースで出るのもそれはそれでいいのだが、祭りの為の服があるというなら、着た方が雰囲気も出るだろう。
「うん、着たい! あ、でもお金が……」
「べ、別にそのくらい僕が出すし。ていうか、君、いつまでお金の心配するつもり? あんまり贅沢されるのも困るけど、最低限しか出さないわけじゃないし」
前世もシーバイズ時代も、割とお金に適当な生活をしてきたが、それは自分の中で完結する適当さであって、他人に奢ってもらう、ということはあまりなかった為、未だにちょっと慣れない。
まあ、こうして食事とか、生きていく上で必要なものには遠慮なくお金出して貰うけど。働けないし。
「じゃ、じゃあ半月後、くらいには、服売り出されるし、僕も、仕事落ち着くと思うし、その……か、買いに、行こ」
段々とイナリの声が小さくなっていく。それに反して、彼の手は、サラダの皿にフォークを突き刺すのに忙しくなっていった。本当にそれ、一度で口に入るの? 大丈夫?
イナリの手元につい目線が行ってしまうが、わたしは買い物の誘いに快諾した。
余談だが、イナリは見事、そのサラダを一口で食べ切ったのだった。意外と口、大きいな。
数いる兄弟姉妹弟子の中でも、一番弟子にあたる兄弟子だけが花や植物が好きで育てていたように思う。野生児的な姉弟子も山菜が好きだったが……あれはまたちょっと違うだろう。後は師匠もどっちかと言えば好きな方……だったと思う。兄弟子と一緒に温室で植物を育てるくらいだし。
いやでも、どちらかといえば兄弟子と違って野菜を育てることが多くて、効率よく魔力を回復することに重きを置いていたようなきもするけど……。
来る者拒まず去る者追わずの師匠の兄弟姉妹弟子は本当に人数が多くて、彼の弟子であった経験がある人間を全て『弟子』とカウントするなら五十人は優に超えていると思う。わたしが接したことのある人数は流石にそこまでじゃないが、それだけの人数の魔法使いを見てきても、花好きと言えるのは一番弟子の兄弟子だけ。
そう考えると確立的には花が好きと明言する魔法使いの方が少ないと思うんだけど……。
まあでも、わたしからしたらくだらないような内容でも、『資料』として後世に伝わるくらいだしな。いつぞやの、わたしが肋骨を折って療養しているときにイエリオに見せてもらった、段ボールに詰め込まれた資料を思い出していた。
そう考えると、うまく伝わらないこともあるか。
「まあ、花は嫌いじゃないし、花があふれる祭りって言うのも素敵だよね」
夏祭りも好きだが、花見も好きだ。賑やかなのが好きなのかもしれない。人混みが多すぎるのは、それはそれで疲れるけど。
「そう? ……そ、それならマ――君も、祭りの服、買う?」
サクサクと、イナリが、自分のサラダにフォークを刺しながら言った。……そんなにレタスを刺して、一気に食べられるんだろうか?
ちょっと気になって目線がそちらに注がれてしまうが、でも、折角なら着てみたい、という気持ちがある。このワンピースで出るのもそれはそれでいいのだが、祭りの為の服があるというなら、着た方が雰囲気も出るだろう。
「うん、着たい! あ、でもお金が……」
「べ、別にそのくらい僕が出すし。ていうか、君、いつまでお金の心配するつもり? あんまり贅沢されるのも困るけど、最低限しか出さないわけじゃないし」
前世もシーバイズ時代も、割とお金に適当な生活をしてきたが、それは自分の中で完結する適当さであって、他人に奢ってもらう、ということはあまりなかった為、未だにちょっと慣れない。
まあ、こうして食事とか、生きていく上で必要なものには遠慮なくお金出して貰うけど。働けないし。
「じゃ、じゃあ半月後、くらいには、服売り出されるし、僕も、仕事落ち着くと思うし、その……か、買いに、行こ」
段々とイナリの声が小さくなっていく。それに反して、彼の手は、サラダの皿にフォークを突き刺すのに忙しくなっていった。本当にそれ、一度で口に入るの? 大丈夫?
イナリの手元につい目線が行ってしまうが、わたしは買い物の誘いに快諾した。
余談だが、イナリは見事、そのサラダを一口で食べ切ったのだった。意外と口、大きいな。
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