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彼の正体
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「あなたはそれを分からせに来たの?」
「まあ、そんなとこだね。まず言うとここは植物状態のお姉さんが見てる夢の世界。しかし作者もバカだよね、今時夢オチなんて漫画家でも書かないっーの」
「急なメタ発言やめろ。読者が困惑する」
「お姉さんもメタ発言してんじゃん、話を戻すと、ここはお姉さんの夢の世界。で、俺が守護神って感じかな」
彼は言った。
「白馬の王子様と思ってくれてもいいぞ」
「何それ。あんたみたいのが守護神とか王子様ってやだ。そもそも言い方がかっこつけてない?」
「あのね、何回も言うけどここはお姉さんの夢の世界なんだよ?言い換えれば精神世界だね。そこを統治してるのが俺。ってことは?」
「ことは?」
「寝ぼけてんのか!」
「寝てるみたいだけど」彼女は彼女を見やる。
「ああ、そうだった、ややこしい…俺もお姉さんの一部って事!」
「何それ、最強に嫌なんだけど」
「嫌でもそうだから仕方ないな」うんうんと頷く彼。
「納得できないんだけど」
「じゃあもうちょっと専門的な話をするよ。夢占いって見たことある?」
「ない。占いは根拠がないから見ない」
「地雷系のくせに…まあ簡単に言うと、夢占いでは知らない人ってのは自分の鏡なんだよね。tis manって都市伝説聞いたことある?」
「ない。都市伝説も根拠がないから見ない」
「パパ活女子のくせに…」
「今それ関係ないでしょ!?しかもあれは売れるために考えたただのキャッチコピーだから!性行為は付き合った人としかしません!」
「はいはい、そういうことにしとくよ。全く何回話を戻せばいいんだか…要するにその都市伝説は、人間の共通の潜在意識の中に固有の人間が住んでるって話なんだよね。だから色んな人の夢に出てくると。俺はお姉さんのそれってこと」
「急に恐ろしく見えてきた」
「いや~?何も怖がる事はないと思うよ。守護神で味方だし」
「そうじゃなくて、支配してるってことが」
息が荒くなる。
「それじゃああいつと同じじゃない…」
「お姉さん、今いいこと言った!それなんだよ。目には目をって言うだろ?支配には支配を返すことが必要。で、それがお姉さん1人ではできなかったから俺がいるって訳」
「でもあなたも私なんでしょ?」まどかは言った。
「どっちにしろできないんじゃない?」
「お姉さんはお姉さんが思ってるより強いんだよ」
彼は伏し目がちに言った。
「俺という助っ人まで呼び出して、目を覚まそうとしてる。生きたいって欲が残ってるんだよ」
「……」
「何、泣いてるの?」
「ただの花粉症よ!」まどかは叫んだ。
「夢の世界で花粉飛んでないと思うけど」
「そうよ!ここは私の夢の世界なんでしょ!?」
まどかは急に立ち上がった。
「じゃあ何でも思い通りにいくはずよね?花粉も飛ぶわよね!?」
「そう思うのが初心者なんだな。中には明晰夢っていって自分で夢を操れる人もいるけど、大抵の人はその逆。夢に振り回されてる状態だよ。お姉さんだって急に場面が変わっても気づかなかったし、夢だって自覚しそうになる度おかしくなってただろ?」
言われてみたらそんな気がする。でもよく覚えていなかった。
「あ」
「何?」彼が聞く。
「今、散々ここが夢だって話されてるのに目覚めそうにならない…これってヤバいってこと?」
「昏睡が相当深くなってる状態だね。早く目覚めないと」
「どうするのよ?」
「簡単だろ、原因を取り除けばいいんだ」
どんと胸を張る。
「俺に任せろ」
「まあ、そんなとこだね。まず言うとここは植物状態のお姉さんが見てる夢の世界。しかし作者もバカだよね、今時夢オチなんて漫画家でも書かないっーの」
「急なメタ発言やめろ。読者が困惑する」
「お姉さんもメタ発言してんじゃん、話を戻すと、ここはお姉さんの夢の世界。で、俺が守護神って感じかな」
彼は言った。
「白馬の王子様と思ってくれてもいいぞ」
「何それ。あんたみたいのが守護神とか王子様ってやだ。そもそも言い方がかっこつけてない?」
「あのね、何回も言うけどここはお姉さんの夢の世界なんだよ?言い換えれば精神世界だね。そこを統治してるのが俺。ってことは?」
「ことは?」
「寝ぼけてんのか!」
「寝てるみたいだけど」彼女は彼女を見やる。
「ああ、そうだった、ややこしい…俺もお姉さんの一部って事!」
「何それ、最強に嫌なんだけど」
「嫌でもそうだから仕方ないな」うんうんと頷く彼。
「納得できないんだけど」
「じゃあもうちょっと専門的な話をするよ。夢占いって見たことある?」
「ない。占いは根拠がないから見ない」
「地雷系のくせに…まあ簡単に言うと、夢占いでは知らない人ってのは自分の鏡なんだよね。tis manって都市伝説聞いたことある?」
「ない。都市伝説も根拠がないから見ない」
「パパ活女子のくせに…」
「今それ関係ないでしょ!?しかもあれは売れるために考えたただのキャッチコピーだから!性行為は付き合った人としかしません!」
「はいはい、そういうことにしとくよ。全く何回話を戻せばいいんだか…要するにその都市伝説は、人間の共通の潜在意識の中に固有の人間が住んでるって話なんだよね。だから色んな人の夢に出てくると。俺はお姉さんのそれってこと」
「急に恐ろしく見えてきた」
「いや~?何も怖がる事はないと思うよ。守護神で味方だし」
「そうじゃなくて、支配してるってことが」
息が荒くなる。
「それじゃああいつと同じじゃない…」
「お姉さん、今いいこと言った!それなんだよ。目には目をって言うだろ?支配には支配を返すことが必要。で、それがお姉さん1人ではできなかったから俺がいるって訳」
「でもあなたも私なんでしょ?」まどかは言った。
「どっちにしろできないんじゃない?」
「お姉さんはお姉さんが思ってるより強いんだよ」
彼は伏し目がちに言った。
「俺という助っ人まで呼び出して、目を覚まそうとしてる。生きたいって欲が残ってるんだよ」
「……」
「何、泣いてるの?」
「ただの花粉症よ!」まどかは叫んだ。
「夢の世界で花粉飛んでないと思うけど」
「そうよ!ここは私の夢の世界なんでしょ!?」
まどかは急に立ち上がった。
「じゃあ何でも思い通りにいくはずよね?花粉も飛ぶわよね!?」
「そう思うのが初心者なんだな。中には明晰夢っていって自分で夢を操れる人もいるけど、大抵の人はその逆。夢に振り回されてる状態だよ。お姉さんだって急に場面が変わっても気づかなかったし、夢だって自覚しそうになる度おかしくなってただろ?」
言われてみたらそんな気がする。でもよく覚えていなかった。
「あ」
「何?」彼が聞く。
「今、散々ここが夢だって話されてるのに目覚めそうにならない…これってヤバいってこと?」
「昏睡が相当深くなってる状態だね。早く目覚めないと」
「どうするのよ?」
「簡単だろ、原因を取り除けばいいんだ」
どんと胸を張る。
「俺に任せろ」
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