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第一章 魔法学校入学前
07.神降臨
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外は酷い有様だった。
泣き叫ぶ子供。
許しを乞う大人。
慌てふためき、逃げ惑う者。
子供を抱き抱える様に庇い、生き絶える母親。
老若男女分け隔て無く殺される。
地面は血の海。
幾多の人間の血が混ざり合い、大海と化す。
ありとあらゆる分泌液が飛び散る。
刺激臭、腐敗臭が周囲を漂う。
鼻腔を擽る。
吐き気を催す。
吐瀉物が喉を駆け上がる。
咄嗟に口を押さえ、無理矢理胃に流し込む。
アニメやゲームでしか見た事ない。
余りに現実離れ、原作離れした内容。
『ラブラブパニック』には無い展開だ。
一言で表すなら蹂躙。
心臓を一突きで殺されるのはまだ良い方。
酷い者は首を飛ばされ、四肢を切断され、ナイフでズタズタに切り裂かれている。
到底人のやる事ではない。
快楽による殺人。
盗賊か、傭兵の類いか。
そこで二人組の男が私に近付いてくる。
「おお~! 滅茶苦茶可愛い子発見! 殺す前に楽しもうぜ!」
「そうだな! いっちょハッスルしますか!」
ゲスな野郎だ。
「貴方達は?」
「傭兵だよ~」
良かった。
傭兵なら後腐れなく魔法を行使出来る。
良心は痛まない。
こちらには正当防衛と言う、大義名分もある。
私は傭兵の一人に掌を向けた。
「お嬢ちゃん、一体何を...........」
「〈安らぎの死〉」
光に包み込まれ、糸が切れた様に傭兵が倒れ込む。
目のハイライトが消失。
息はない。
ピクリとも動かない。
完全に死体だ。
外傷も皆無。
まるで魂そのものが抜けてしまった様な............
「貴様何をした!」
男は驚愕に目を見開く。
「死は魂の救済です」
私は再び傭兵の一人に掌を向けた。
「だから何を言って..........」
「〈安らぎの死〉」
先程と同じ手順で傭兵を処理する。
そして糸切れる傭兵を見て思う。
慈悲深すぎましたかね?
傭兵は痛みを............死を理解する事もなく、この世を去った。
もっと痛みを...........死の苦しみを与えてから殺した方が良かったのでは無いか?
心の騒つき。
.................いや、この考え方はダメですね。
憎しき傭兵と同じ思考に陥っていた自分を恥じる。
私は頭を切り替え、周囲を見渡す。
すると周囲の傭兵達は、私を見て固まっていた。
目を見開き、口をポカーンと開けて。
正しく『開いた口が塞がらない』とはこの事だろう。
余りに現実離れした内容に、脳が拒絶反応を起こしている。
なら今が好機。
でも人数が人数。
一人ずつ狩っていては、膨大な時間が掛かる。
狩り終わる頃には、かなりの数の村人が死ぬ事になる。
仕方有りません..........超位魔法を使いますか。
本来ならこんなリスクは犯したく無い。
だが今は一刻を争う。
超位魔法を使わなければ、村人が大勢死ぬ。
『死んでも仕方ない』と割り切れる程、私の心は冷め切っていない。
助けられる命は助けるべきだ。
だから私は迷う事なく超位魔法を発動する。
「〈神召喚〉」
すると眩い光が視界を覆い尽くし、風が靡き、砂埃が舞う。
そして光の中から文字通り神が降臨した。
泣き叫ぶ子供。
許しを乞う大人。
慌てふためき、逃げ惑う者。
子供を抱き抱える様に庇い、生き絶える母親。
老若男女分け隔て無く殺される。
地面は血の海。
幾多の人間の血が混ざり合い、大海と化す。
ありとあらゆる分泌液が飛び散る。
刺激臭、腐敗臭が周囲を漂う。
鼻腔を擽る。
吐き気を催す。
吐瀉物が喉を駆け上がる。
咄嗟に口を押さえ、無理矢理胃に流し込む。
アニメやゲームでしか見た事ない。
余りに現実離れ、原作離れした内容。
『ラブラブパニック』には無い展開だ。
一言で表すなら蹂躙。
心臓を一突きで殺されるのはまだ良い方。
酷い者は首を飛ばされ、四肢を切断され、ナイフでズタズタに切り裂かれている。
到底人のやる事ではない。
快楽による殺人。
盗賊か、傭兵の類いか。
そこで二人組の男が私に近付いてくる。
「おお~! 滅茶苦茶可愛い子発見! 殺す前に楽しもうぜ!」
「そうだな! いっちょハッスルしますか!」
ゲスな野郎だ。
「貴方達は?」
「傭兵だよ~」
良かった。
傭兵なら後腐れなく魔法を行使出来る。
良心は痛まない。
こちらには正当防衛と言う、大義名分もある。
私は傭兵の一人に掌を向けた。
「お嬢ちゃん、一体何を...........」
「〈安らぎの死〉」
光に包み込まれ、糸が切れた様に傭兵が倒れ込む。
目のハイライトが消失。
息はない。
ピクリとも動かない。
完全に死体だ。
外傷も皆無。
まるで魂そのものが抜けてしまった様な............
「貴様何をした!」
男は驚愕に目を見開く。
「死は魂の救済です」
私は再び傭兵の一人に掌を向けた。
「だから何を言って..........」
「〈安らぎの死〉」
先程と同じ手順で傭兵を処理する。
そして糸切れる傭兵を見て思う。
慈悲深すぎましたかね?
傭兵は痛みを............死を理解する事もなく、この世を去った。
もっと痛みを...........死の苦しみを与えてから殺した方が良かったのでは無いか?
心の騒つき。
.................いや、この考え方はダメですね。
憎しき傭兵と同じ思考に陥っていた自分を恥じる。
私は頭を切り替え、周囲を見渡す。
すると周囲の傭兵達は、私を見て固まっていた。
目を見開き、口をポカーンと開けて。
正しく『開いた口が塞がらない』とはこの事だろう。
余りに現実離れした内容に、脳が拒絶反応を起こしている。
なら今が好機。
でも人数が人数。
一人ずつ狩っていては、膨大な時間が掛かる。
狩り終わる頃には、かなりの数の村人が死ぬ事になる。
仕方有りません..........超位魔法を使いますか。
本来ならこんなリスクは犯したく無い。
だが今は一刻を争う。
超位魔法を使わなければ、村人が大勢死ぬ。
『死んでも仕方ない』と割り切れる程、私の心は冷め切っていない。
助けられる命は助けるべきだ。
だから私は迷う事なく超位魔法を発動する。
「〈神召喚〉」
すると眩い光が視界を覆い尽くし、風が靡き、砂埃が舞う。
そして光の中から文字通り神が降臨した。
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