受付嬢として召喚されました

推理

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人権は異世界でも通用しますか?

クソ失礼だな、このアマっ!

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「僕のギルドは、[提灯花の旅路]と言ってどんな時でも人々の灯りと成れるような存在にするという願いを持ってギルドを建てたんです。」
対面に座って、モクモクと話すシューベルの話。黙って聞いていれば、程々に信念があることはわかった。理解もした。










だけども、共感するとは言ってない。
「とにかく、このオンボロギルドをどうにかすることが第一優先!」
三枚の個別依頼をシューベルに見せつける。
·サラマンダーの尾(三尾)
·月見草の根(1袋)
·提灯花の株(5つ)

全くもって形や色は想像できないが、今はギルドマスターをこき使うしかない。
「え、僕がやるんですか?」
「当然っ!他にやる人が居ないのが現状で、ギルドマスターだろうと働いてもらうからね。」
ぶうぶうと文句を垂れるギルドマスターに一括して、ギルドから追い出す。話を聞けば、今日中に終われるレベルらしい。
独りになったギルドで私は紙に文字を書き連ねていく。

【ギルド員募集中】
「うーん……、派手に見栄えがする事でもあればいいんだけどなぁ。」
せめても、と思って張り紙を街に貼ってみようとは思うが、誰も入りたがらないのは当たり前だ。何か目立つことがあれば新ギルド員もできると思うのが。
「シューベルが帰ってきたら、要相談ね。」


次に掃除をする。
見たところ、辺り特に端の方はホコリがたまりに溜まっている。こんな状態で入りたいと思うわけがない。
というか、私がこんな所で働きたくない。
「よっと!」
長年開けられてなかったであろう窓を開けて、口を布で覆う。家具をはじに寄せて、古布で拭く。その後から箒を掛けて、もう一度拭く。
「い、がいと、落ち、ないわ、ね!」
ゴシゴシと床の汚れと闘っていれば、ガタリと入り口で物音がした。誰かが訪ねてきたらしい。

シューベルかと思ったが、今は夕方。彼は夜に帰ると伝えられていた。
「はーい。」
こんな古びたギルドに用なんて随分と暇人だな、なんて皮肉を思いながら入り口に向かう。そこには化粧の濃い、妖艶な笑みを浮かべる女の人。着ている服から察するにそこそこ身分が高そうだ。それに加えて、その取り巻きの様な男性が二名ギルドにいた。
「あらぁ?シューベルちゃんじゃないのねぇ。」
独特の甘い声に寒気がして鳥肌がたった気がした。意外と声が低いのだ。男性と言っても納得する。そのくせ容姿は完全な大人な女性だ。
ミスマッチにも程がある。

「はじめまして、先日受付嬢となったエマと申します。」
一歩下がって逃げたくなる気持ちを抑えて、ニッコリと営業スマイルをお届け物すればふぅんとつまらなさそうに女性は相槌をしてきた。
「……なんて言うのかしらぁ、貧相。」
「わかります、女王様!」

「なっ!?」
クソ失礼だな、このアマっ!
突然の暴言に体を硬くすればクスクスと小馬鹿にするように女性は笑った。隣にいた取り巻きの男もあざ笑うようにコチラを見ている。
「見栄えのしない顔、壁の様な身体、愛想のない紹介、嫌ねぇだから3流ギルドは嫌なのよぉ。」
「その通りです、女王様!」

人が気にしていることをツラツラとえぐりやがって。
日本人体型と言え!日本人体型と!別に不細工でもないし、胸もぺちゃんこというわけじゃない。
「……失礼しました。私、貴公の様など派手な化粧は好みじゃありませんので。塗りたくって、お肌に悪そうなことには抵抗がありますの。年の功というのかしら?」
(訳:化粧の濃いだけのクソババア)
「あ?」
今度は向こうが怒りを覚える番だ。声が低いことで圧が係るような気さえしたが、無視して話を進める。
「失礼ですが、お名前をお聞きしても?本日はどのようなご要件でしょう?」


「妾は、ギルド[孔雀の華]のギルドマスター。名をオーウェン=リーグスクと言うのよぉ。」

「自分はそのギルド員、アルツと申します。」
今日はシューベルちゃんにようがあったの、小娘に要はないわ。なんてほざいてくるババア。こんなやつ、ババアでいいや、うん、そうしよ。

















「このギルド、妾のギルドの子分にして差し上げてよぉ?」






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