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本編
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「じゃあ誰?うちの部署の人?」
「もう質問禁止。イエスもノーも答えないよ」
「え~」
結局相手はわからなかったが、社内の誰かなんだろう。私がこじらせてモタモタしているうちに、そんなことになっていたなんて。
久しぶりの再会に胸を躍らせていたのは私だけだったか。
それならなぜ、今日会ってくれたんだろう。聞きたい気持ちをグッと飲み込む。そんなの、異性として意識されていないからに決まっている。テーブルの下で、スカートの裾をキュッと握った。
「鳩ちゃんは?」
名前を呼ばれ、視線を上げる。私は、何?
「いい人いないの?」
「……田牧君、嫌い」
「はは、ごめんごめん」
私の返事に、彼氏がいないことを気にしていると思ったのだろう。この鈍感男。
「もう誘わないから」
「ごめんって。あ、鳩ちゃん甘いのいけるよね?この近くにフレンチトーストが美味しいお店があるらしくて」
「…………」
「今度そこ行ってみない?……と思ったけど、わざわざこっちまで出てくるの大変か」
ムスッとしたままの私の表情を伺いながら、田牧君がひとりで言葉を繋ぐ。
ふぅん。彼女いるのに、女とは思えない同期とはまた会ってくれるわけか。
我ながら、ちょっとズルいと思う。好きな人から誘われて、諦めなきゃいけないのに、どうしても嬉しいと思ってしまう。
こちらから誘ったわけじゃないし、なんて心の中で言い訳をして。
「……別に、意外と出やすかったし」
「よかった。いつ行こうか」
ホッとした笑顔になる。なんでこんなに優しいんだろう。私がひとりで不機嫌になっていただけなのに。
あの頃と変わらない。私だけが子どもっぽくて、態度悪くて。田牧君はいつも穏やかで優しい。なんなの、ホント。
「はぁ~~~」
「な、何?どした?」
「なんでもない。土日なら大体空いてるよ」
「もう質問禁止。イエスもノーも答えないよ」
「え~」
結局相手はわからなかったが、社内の誰かなんだろう。私がこじらせてモタモタしているうちに、そんなことになっていたなんて。
久しぶりの再会に胸を躍らせていたのは私だけだったか。
それならなぜ、今日会ってくれたんだろう。聞きたい気持ちをグッと飲み込む。そんなの、異性として意識されていないからに決まっている。テーブルの下で、スカートの裾をキュッと握った。
「鳩ちゃんは?」
名前を呼ばれ、視線を上げる。私は、何?
「いい人いないの?」
「……田牧君、嫌い」
「はは、ごめんごめん」
私の返事に、彼氏がいないことを気にしていると思ったのだろう。この鈍感男。
「もう誘わないから」
「ごめんって。あ、鳩ちゃん甘いのいけるよね?この近くにフレンチトーストが美味しいお店があるらしくて」
「…………」
「今度そこ行ってみない?……と思ったけど、わざわざこっちまで出てくるの大変か」
ムスッとしたままの私の表情を伺いながら、田牧君がひとりで言葉を繋ぐ。
ふぅん。彼女いるのに、女とは思えない同期とはまた会ってくれるわけか。
我ながら、ちょっとズルいと思う。好きな人から誘われて、諦めなきゃいけないのに、どうしても嬉しいと思ってしまう。
こちらから誘ったわけじゃないし、なんて心の中で言い訳をして。
「……別に、意外と出やすかったし」
「よかった。いつ行こうか」
ホッとした笑顔になる。なんでこんなに優しいんだろう。私がひとりで不機嫌になっていただけなのに。
あの頃と変わらない。私だけが子どもっぽくて、態度悪くて。田牧君はいつも穏やかで優しい。なんなの、ホント。
「はぁ~~~」
「な、何?どした?」
「なんでもない。土日なら大体空いてるよ」
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