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54 古の兵器VS伝説の人狼
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「お前が、なぜこの地に砦を作りわざわざ自分自身がやって来たのか。サハリがある情報をようやく掴んだ・・・滅んだはずのものが存在する」
ベルガの眉間にしわが寄った。
「そうそう、ばれちゃった・・・でもよく生き残ったな・・・」
「5000ネンだ・・・ずっと待っていた」
ベルガが懐から呪文が書かれた短剣を取り出した。
ベルガには忘れられない屈辱の歴史があった。
5000ネン前、世界の頂点に輝いた祖国が消滅した。その悔しさを晴らすためにベルガは魔法を使って、5000ネン経った今日まで生きてきた。
その長い年月、死なないように慎重に行動し、ベルガは探した。自分を偉大なる場所へと導いてくれる者を。
そして100ネン前、現れた。
その男に自分は魔術師だと名乗り、信頼を勝ち取り、そして今ようやく復活するときが来た。
「腹読めたぜ、だから危険な『月の清水』を4代目の飲ませただろ?」
「その通りだ。バレぬように・・・ずっとチャンスを待ち、ひたすら耐えて・・・3代目の頃にようやくそのチャンスがやって来た。そして、まもなくそれが叶う」
「お疲れな話で」
にらみつけるベルガにマカミが笑った。
「で、私をどうしたい?」
「この地に隠してるものを完全に消滅させて、とっとと人生終わらせろよ・・・」
ザン!
ベルガは呪文が書かれた剣を地面に刺した。
その瞬間大地がゆれ、地面から大きなモンスターが出現した。
黒い身体から煙が立ち上り、眼のない大きな顔がマカミを見下ろした。
「おお、これか。なんだっけ・・・ゴーレムとかいう手作りモンスター?」
ダン!
ゴーレムは拳を打ち込んだ。
マカミは受け止めたが後方に下がった。
「ネオ・ゴーレムだ。これが完成する前に、龍が私の故国を滅ぼした!だが、私は諦めなかった。国が滅びる直前、子竜の素石を持ち出し国から脱出した。そして5000ネンかけて、今完成した!」
ゴーレムの腕に血管が浮かび上がった。
黒い覇気があふれ太い腕を振り下ろした。
ドオオン!
地面が揺れた。
「おー、お前、強いな!」
マカミから赤いオーラがあふれ出した。
飛び上がるとゴーレムの鳩尾に膝蹴りを入れた。
ドオオオン。
凄まじい音と衝撃が走った。
だがゴーレムはその衝撃に耐えた。
「お前達人狼はアルブティガーを狩るそうじゃないか。だが、このネオ・ゴーレムはアルブティガーなどという大きな猫など話にならないほどの強さだ!」
「話にならない?お前アルブティガーと戦ったことあるのかよ?死なないようにずっとこそこそと隠れて生きたお前が強さを語る?」
「低俗な生き方をするお前達に強さを教えてやろう」
「じゃあ、聞こう!」
ネオ・ゴーレムが直線的に遠距離から中間距離を一気に潰してマカミに突進した。
ダァン!
ネオ・ゴーレムが下から拳を振り上げた。
その威力は、轟音と共に光の閃光が走った。
「ネオ・ゴーレムが持つ特殊技能、破壊砲(デストロイヤー)だ」
「おー楽しませるじゃねぇか。手作りモンスター!」
マカミが興奮しながら避けた。
ダァン!
強烈にして速い左の一撃がマカミの顔面を襲った。
マカミが避ける
休むこと無く右のフックがマカミを襲う。
轟音と天まで登ろうかという土埃が立ちこめた。
ガッ!
マカミはその右のフックに一撃を入れた。
ネオ・ゴーレムが少しふらついたが倒れなかった。
「おっ倒れんか?さすが強さを教えてくれる!」
マカミが間合いを詰めた。
ネオ・ゴーレムが拳を何発も放つ。
マカミは余裕の表情でネオ・ゴーレムの拳を捌いていく。
ガッ!
マカミがネオ・ゴーレムの懐に入り、大跳躍してネオ・ゴーレムの鳩尾に蹴りを入れ、さらに拳で一撃を放った。
「そんなものネオ・ゴーレムに効かぬ」
ネオ・ゴーレムが着地したマカミに【破壊砲(デストロイヤー)】を放った。
ダン!
土煙が立ちこめた。
すぐに土煙の中から笑顔のマカミが現れた。
すぐにネオ・ゴーレムの左拳が襲う。
マカミが避けて、ネオ・ゴーレムに反撃しよとした。
サッ!
ネオ・ゴーレムは瞬時に距離を取った。
「その図体で速いな・・・」
「まだネオ・ゴーレムをなめているのか・・・」
「いやぁ・・・ちょっと反省・・・」
マカミが頭をさすった。
「いいぜ、特別俺の本気を見せてやる」
マカミの瞳が輝きだした。
そして髪が逆立ち始めた。
「ウォオオオオオオー」
咆哮と共に、赤いオーラが四方に飛び散った。
その赤いオーラが鎧のごとくマカミを覆った。
「貴殿が長い修行の末、獲得した特殊技能・・・あの【覚醒(アウェイクニング)】よりも強いのではと言われている」
「【真闘気(ファイティングスピリット)】。俺が何も名付けなかったから誰かが勝手につけやがった」
「ネオ・ゴーレム、潰せ!」
ネオ・ゴーレムが猛攻撃した。
マカミも拳を打ち込んだ。
ネオ・ゴーレムがマカミの一撃を捌き、逆に一撃を放った。
マカミが斜めに躱し、斜めから拳を放った。
ガッ!
ネオ・ゴーレムが腕でマカミの拳を防いだ。
ドオン!
ネオ・ゴーレムが大きくふらついた。
ダンダンダンダンダンダン!
マカミが拳を連続で打ち込む。
ネオ・ゴーレムは両腕で顔を覆い、縮こまって必死に耐えた。
ふらつきを膝で必死に耐えた。
バッ!
マカミは相手の中心に飛び込んだ。
「打ってみろ!」
マカミが挑発した。
ネオ・ゴーレムは強烈なフックをマカミに何度も振った。
ドン!
マカミはネオ・ゴーレムのみぞおちに強烈な前蹴りを入れた。
「!?」
ネオ・ゴーレムが尻餅をついた。
「な!?」
ベルガは焦った。
「さすが、初代帝王が頼りとした強さだ。伝説は決して誇張されていない。事実をそのまま伝えているようだ。・・・だが、その伝説と共に負けてもらう!」
「・・・どうやって?」
「わたしとて、この時に全力をかけているんだ!」
ベルガが短剣で自信の腕を切り、その短剣を地面に突き刺し、呪文を唱えた。
その瞬間ネオ・ゴーレムの黒い身体から呪文が湧き出た。
「ああ・・・良い覚悟だ!」
お互い間合いを詰めた。
マカミが左拳を放った。
ネオ・ゴーレムは躱すと破壊砲(デストロイヤー)を放った。
お互い何十発と打ち合う。
マカミが息を吸って狙いを定めた。
そして距離を詰めた。
ダァン!
マカミが自分の懐に入ってきて拳を打とうとした瞬間を合わせようと拳を飛ばした。
ネオ・ゴーレムの目の前からマカミが消えた。
ガアン!
ネオ・ゴーレムは足下に入られたマカミの強烈な飛び蹴りを顎に食らった。
まともに食らったネオ・ゴーレムは倒れた。
ネオ・ゴーレムは倒れながらも拳を打ち出した。
「とどめだ!」
マカミはその拳を躱し、ネオ・ゴーレムの胸に最後の拳の一撃を入れた。
ネオ・ゴーレムが光に包まれた。
「・・・歴史は戻らないのか!?」
ベルガは膝をついた。
「・・・歴史が終わっていたのであれば・・・私が生きている必要はない・・・」
ネオ・ゴーレムを呼んだ剣で己の心臓を刺した。
マカミの前でベルガは白に歪んだ黒い模様が入った素石となった。
「虎吉、後はお前が4代目と決着つけろ」
ベルガの眉間にしわが寄った。
「そうそう、ばれちゃった・・・でもよく生き残ったな・・・」
「5000ネンだ・・・ずっと待っていた」
ベルガが懐から呪文が書かれた短剣を取り出した。
ベルガには忘れられない屈辱の歴史があった。
5000ネン前、世界の頂点に輝いた祖国が消滅した。その悔しさを晴らすためにベルガは魔法を使って、5000ネン経った今日まで生きてきた。
その長い年月、死なないように慎重に行動し、ベルガは探した。自分を偉大なる場所へと導いてくれる者を。
そして100ネン前、現れた。
その男に自分は魔術師だと名乗り、信頼を勝ち取り、そして今ようやく復活するときが来た。
「腹読めたぜ、だから危険な『月の清水』を4代目の飲ませただろ?」
「その通りだ。バレぬように・・・ずっとチャンスを待ち、ひたすら耐えて・・・3代目の頃にようやくそのチャンスがやって来た。そして、まもなくそれが叶う」
「お疲れな話で」
にらみつけるベルガにマカミが笑った。
「で、私をどうしたい?」
「この地に隠してるものを完全に消滅させて、とっとと人生終わらせろよ・・・」
ザン!
ベルガは呪文が書かれた剣を地面に刺した。
その瞬間大地がゆれ、地面から大きなモンスターが出現した。
黒い身体から煙が立ち上り、眼のない大きな顔がマカミを見下ろした。
「おお、これか。なんだっけ・・・ゴーレムとかいう手作りモンスター?」
ダン!
ゴーレムは拳を打ち込んだ。
マカミは受け止めたが後方に下がった。
「ネオ・ゴーレムだ。これが完成する前に、龍が私の故国を滅ぼした!だが、私は諦めなかった。国が滅びる直前、子竜の素石を持ち出し国から脱出した。そして5000ネンかけて、今完成した!」
ゴーレムの腕に血管が浮かび上がった。
黒い覇気があふれ太い腕を振り下ろした。
ドオオン!
地面が揺れた。
「おー、お前、強いな!」
マカミから赤いオーラがあふれ出した。
飛び上がるとゴーレムの鳩尾に膝蹴りを入れた。
ドオオオン。
凄まじい音と衝撃が走った。
だがゴーレムはその衝撃に耐えた。
「お前達人狼はアルブティガーを狩るそうじゃないか。だが、このネオ・ゴーレムはアルブティガーなどという大きな猫など話にならないほどの強さだ!」
「話にならない?お前アルブティガーと戦ったことあるのかよ?死なないようにずっとこそこそと隠れて生きたお前が強さを語る?」
「低俗な生き方をするお前達に強さを教えてやろう」
「じゃあ、聞こう!」
ネオ・ゴーレムが直線的に遠距離から中間距離を一気に潰してマカミに突進した。
ダァン!
ネオ・ゴーレムが下から拳を振り上げた。
その威力は、轟音と共に光の閃光が走った。
「ネオ・ゴーレムが持つ特殊技能、破壊砲(デストロイヤー)だ」
「おー楽しませるじゃねぇか。手作りモンスター!」
マカミが興奮しながら避けた。
ダァン!
強烈にして速い左の一撃がマカミの顔面を襲った。
マカミが避ける
休むこと無く右のフックがマカミを襲う。
轟音と天まで登ろうかという土埃が立ちこめた。
ガッ!
マカミはその右のフックに一撃を入れた。
ネオ・ゴーレムが少しふらついたが倒れなかった。
「おっ倒れんか?さすが強さを教えてくれる!」
マカミが間合いを詰めた。
ネオ・ゴーレムが拳を何発も放つ。
マカミは余裕の表情でネオ・ゴーレムの拳を捌いていく。
ガッ!
マカミがネオ・ゴーレムの懐に入り、大跳躍してネオ・ゴーレムの鳩尾に蹴りを入れ、さらに拳で一撃を放った。
「そんなものネオ・ゴーレムに効かぬ」
ネオ・ゴーレムが着地したマカミに【破壊砲(デストロイヤー)】を放った。
ダン!
土煙が立ちこめた。
すぐに土煙の中から笑顔のマカミが現れた。
すぐにネオ・ゴーレムの左拳が襲う。
マカミが避けて、ネオ・ゴーレムに反撃しよとした。
サッ!
ネオ・ゴーレムは瞬時に距離を取った。
「その図体で速いな・・・」
「まだネオ・ゴーレムをなめているのか・・・」
「いやぁ・・・ちょっと反省・・・」
マカミが頭をさすった。
「いいぜ、特別俺の本気を見せてやる」
マカミの瞳が輝きだした。
そして髪が逆立ち始めた。
「ウォオオオオオオー」
咆哮と共に、赤いオーラが四方に飛び散った。
その赤いオーラが鎧のごとくマカミを覆った。
「貴殿が長い修行の末、獲得した特殊技能・・・あの【覚醒(アウェイクニング)】よりも強いのではと言われている」
「【真闘気(ファイティングスピリット)】。俺が何も名付けなかったから誰かが勝手につけやがった」
「ネオ・ゴーレム、潰せ!」
ネオ・ゴーレムが猛攻撃した。
マカミも拳を打ち込んだ。
ネオ・ゴーレムがマカミの一撃を捌き、逆に一撃を放った。
マカミが斜めに躱し、斜めから拳を放った。
ガッ!
ネオ・ゴーレムが腕でマカミの拳を防いだ。
ドオン!
ネオ・ゴーレムが大きくふらついた。
ダンダンダンダンダンダン!
マカミが拳を連続で打ち込む。
ネオ・ゴーレムは両腕で顔を覆い、縮こまって必死に耐えた。
ふらつきを膝で必死に耐えた。
バッ!
マカミは相手の中心に飛び込んだ。
「打ってみろ!」
マカミが挑発した。
ネオ・ゴーレムは強烈なフックをマカミに何度も振った。
ドン!
マカミはネオ・ゴーレムのみぞおちに強烈な前蹴りを入れた。
「!?」
ネオ・ゴーレムが尻餅をついた。
「な!?」
ベルガは焦った。
「さすが、初代帝王が頼りとした強さだ。伝説は決して誇張されていない。事実をそのまま伝えているようだ。・・・だが、その伝説と共に負けてもらう!」
「・・・どうやって?」
「わたしとて、この時に全力をかけているんだ!」
ベルガが短剣で自信の腕を切り、その短剣を地面に突き刺し、呪文を唱えた。
その瞬間ネオ・ゴーレムの黒い身体から呪文が湧き出た。
「ああ・・・良い覚悟だ!」
お互い間合いを詰めた。
マカミが左拳を放った。
ネオ・ゴーレムは躱すと破壊砲(デストロイヤー)を放った。
お互い何十発と打ち合う。
マカミが息を吸って狙いを定めた。
そして距離を詰めた。
ダァン!
マカミが自分の懐に入ってきて拳を打とうとした瞬間を合わせようと拳を飛ばした。
ネオ・ゴーレムの目の前からマカミが消えた。
ガアン!
ネオ・ゴーレムは足下に入られたマカミの強烈な飛び蹴りを顎に食らった。
まともに食らったネオ・ゴーレムは倒れた。
ネオ・ゴーレムは倒れながらも拳を打ち出した。
「とどめだ!」
マカミはその拳を躱し、ネオ・ゴーレムの胸に最後の拳の一撃を入れた。
ネオ・ゴーレムが光に包まれた。
「・・・歴史は戻らないのか!?」
ベルガは膝をついた。
「・・・歴史が終わっていたのであれば・・・私が生きている必要はない・・・」
ネオ・ゴーレムを呼んだ剣で己の心臓を刺した。
マカミの前でベルガは白に歪んだ黒い模様が入った素石となった。
「虎吉、後はお前が4代目と決着つけろ」
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