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第二部 第六章
二仙山(一)
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どうやら燕青は、郭均との仕合いを終えた後、すっかり清魁道人に気に入られたものとみえる。
無論、清魁が「八足獬豸」の異名通り、公明正大で懐深い人格者であったこと、「玉麒麟」こと盧俊義と知り合いであったこと、そしてなんと言ってもふたりの仕合いが、結果「引き分け」に終わったことがその理由であろう。
いくら人格者でも、自分の弟子が一方的にやられたら、心穏やかではいられない。だがむしろこの結果に、「向かうところ敵なし」だった郭均の増上慢に「いい薬になったわい」と、燕青に感謝している様子がうかがえる。
燕青と同年代の、若い郭均の方は、全く後腐れ無く、とまではいかないが、明白な敵意を向けてくることはなくなり、通りすがりにはむず痒い顔で会釈するくらいにはなった。
叔父の郭庸はじめ、龍虎山の道士たちは、相変わらず白眼視してくるが、頼みの郭均は二仙山の小男を痛めつけるに至らず、清魁道人はむしろその小男に友好的に話しかけている。
そういうわけで、内心はともかく、表立ってことを荒立てることはめっきりなくなった。
さらには、清魁道人は弟子の罪滅ぼしと思ってか、肋骨にひびの入った成仁の治療を申し出た。林翡円の施術は一流のものであったが、清魁道人は彼女の使えない「気功」の名手だったのだ。
患部に手をかざし、気を送り込むことで驚くほど痛みと腫れがひき、くしゃみでもしないかぎり日常生活に支障がでないほど快癒し、成仁は感謝することしきりである。その様子を見て、殺気立っていた二仙山の乾道たちの怒りも消えていった。
さらにその効用を目の当たりにした林翡円、しばらく躊躇った様子を見せたのち、清魁の前に跪き懇願した。
「お願いがございます。清魁さまの気功術をみて己の未熟さを思い知りました。どうか私にその術を教えてくださいませんか」
「これ失礼だぞ翡円、そんな秘術をおいそれと他派の」
叱る成仁を手で制し、清魁は笑みを含めながら
「ふふ、拳法の技ならばともかく、人の痛み苦しみを和らげるための気功ならば、他派に教えても問題はない。ただし、わしらがここにとどまるのはあと十日ほど。その間だけしか教えてやれぬが、それでもよいかな」
「は、はい、ありがとうございます」
「礼は早い。中途半端に憶えて施術しては逆に害になりかねん。もし身につけられなければ、一切を忘れること。よろしいか」
「肝に銘じまする」
「恐れ入ります、そんな貴重なものを」
と成仁が頭を下げる。
「なに、まあ罪滅ぼしと思ってくだされ。その代わり、と言っては何だが、こちらにも頼みがあるのだが」
清魁が言い出したのは、残りの十日のあいだ、郭均の鍛錬の相手をしてもらいたい、ということであった。
「そ、それはしかし」
困った顔で成仁が燕青を見た。
燕青は苦笑いをしながら軽くうなずき、
「純粋に鍛錬ということであれば、承ります。命のやりとりは困りますが」
「ふふ、当然のこと」
こうして毎日の朝食後、半刻ほど燕青と郭均の仕合いが行われることになった。
本来、他流派同士は互いの技を憶えられることを非常に嫌う。技の流れや癖を知られれば、当然返し技を考案されてしまい、いざ本気で戦ったとき、敗北する危険性が高まるからだ。
武林においては、他流派の稽古を覗き見して目を潰されたり、殺されたりすることは日常茶飯事だったし、それは覗き見した方が悪い、というのが暗黙の了解である。
だが、清魁は若い頃盧俊義とともに研鑽を積んだ仲であったし、お互いの信頼も厚かった。盧俊義が質屋を継ぐため北京大名府に帰るとき、「いずれ弟子ができたら双方で面倒をみよう」と話して別れたのだ。
こうして、燕青は盧俊義から学んだ少林拳を、郭均は清魁に教わった武当拳を使いながら、毎朝激しい打ち合いをするようになった。取り決めは「急所は寸止め」だけなので、ほとんど実戦に近い、緊張感漂うものとなった。
最初郭均は「なんでこのおれが」と不平不満を表情の端々に出していたが、師父を除き武当山では敵なしで、同輩相手では物足りないものを感じていたのは間違いない。
ところがこの相手は、年は同じくらいなのに、どれほど様々な技を繰り出しても見事にさばいてみせるし、自分が隙を見せたり体勢を崩したところを一切見逃さず的確な打撃を入れてくる。
最初は、「一発いいのを入れて溜飲を下げてやろう」などと復讐心を抱いていたが、二日めにはもう「どうすればこの相手に有効打を入れられるか」と、むしろ向上心が湧き、創意工夫が楽しくさえなってきた。
素直に認めるのは悔しいが、かつて清魁に手ほどきを受け始めたころの高揚感を思い出さずにはいられないのだ。
燕青にしてもそれは同じことである。郭均は、過去対戦相手として最も手強かった常慶や常廉と違い、自分と体格的にさほど変わらない。にもかかわらず、いくら打っても蹴ってもぎりぎりのところでかわすと同時に凄まじい早さで打撃を返してくる。
「八足獬豸」の薫陶を受けた、郭均の変幻自在の足技は脅威だが、足技ならば燕青も自信がある。
だがなんと言っても武当拳特有の「連環砲手」、すなわち小刻みで早い連続突きがなかなか懐に跳び込む隙を見せてくれない。
燕青の教わった少林拳は、どちらかというと長く大きく突くことが多い。自然、突き合いになると早さに押されてしまう場面が多くなってくる。
突きや蹴りの早さはほぼ同じ。技の多彩性では若干郭均が上、一撃の威力は、周侗直伝の発勁由来で燕青が少し強い。言わば、お互い「少し自分より手強い自分」と戦っているようなものである。
そんなこんなで半刻(一時間)の打ち合いを終えたころ、ふたりとも疲労困憊死屍累々、大の字に寝転がり、汗だくでぜえぜえ荒い呼吸をしている。
大怪我にいたるような有効打は互いに入っていないが、主に突きを受ける前腕部と、蹴りを受ける下腿部、その他あちこちの筋肉がぱんぱんに腫れていた。そこに林翡円を伴って清魁が近づいてくる。暇を持て余した孫紅苑も、少し離れたところで見ている。
「どうだ、血流と気脈が分かるかね?」
まずは腫れ止めの薬液を塗り込んでから、林翡円が燕青の前腕部に手を当て、目をつぶりながら必死に何かを探っている。横で清魁が、同じく薬液を塗った郭均の前腕部に、触れるか触れないかの距離で手をかざし、気を送り込みながら気功術を教えているのだ。
いつまでも会得できなければ、結果燕青の回復が遅れてしまうことになる。自然と翡円の表情は真剣なものになる。郭均と燕青に修行をさせ、その後気功術を教えながら治癒の早さをあげる。これが清魁が考えた一石二鳥の教授法だった。
無論一朝一夕に体得出来るような術ではない。だが最低限、血流や気脈の流れを感じられるようになれば、その流れに沿って按摩するだけでも回復には大いに役に立つ。
清魁ほどの名手になると、直接触れずとも手をかざすだけで気や血の流れを感じ、それらが正常な流れに戻るよう誘導することが可能なのだ。
完全な会得は無理にしても、この真面目な坤道には、なんとか気脈の流れくらいは感じられるようにさせてやりたいものだ。
それは燕青も同じ思いであった。
ひんやりした手を当ててもらうだけでも十分気持ちが良いのだから、あまり思い詰めないで気楽にやってほしいものだ。
そもそも、手を当てるだけで患部に「固定」「圧迫」「温湿布」の役割を果たす。だから「手当て」というそうな。
やがて冷たかった手がだんだんと温まり、燕青の体温と同化してくる。さらにこのとき、燕青と「呼吸」を合わせることで、気脈の流れを感じやすくなると教わり、翡円は必死に燕青の血脈と呼吸を探っている。
難しい・・・・・・ でも、何としても身につけて、二仙山のみんなの役に立ちたい。留守居の翠円にも教えてやらないと、あのことがばれてしまう・・・・・・
元来生真面目な性格の、林翡円の額に汗が光った。
無論、清魁が「八足獬豸」の異名通り、公明正大で懐深い人格者であったこと、「玉麒麟」こと盧俊義と知り合いであったこと、そしてなんと言ってもふたりの仕合いが、結果「引き分け」に終わったことがその理由であろう。
いくら人格者でも、自分の弟子が一方的にやられたら、心穏やかではいられない。だがむしろこの結果に、「向かうところ敵なし」だった郭均の増上慢に「いい薬になったわい」と、燕青に感謝している様子がうかがえる。
燕青と同年代の、若い郭均の方は、全く後腐れ無く、とまではいかないが、明白な敵意を向けてくることはなくなり、通りすがりにはむず痒い顔で会釈するくらいにはなった。
叔父の郭庸はじめ、龍虎山の道士たちは、相変わらず白眼視してくるが、頼みの郭均は二仙山の小男を痛めつけるに至らず、清魁道人はむしろその小男に友好的に話しかけている。
そういうわけで、内心はともかく、表立ってことを荒立てることはめっきりなくなった。
さらには、清魁道人は弟子の罪滅ぼしと思ってか、肋骨にひびの入った成仁の治療を申し出た。林翡円の施術は一流のものであったが、清魁道人は彼女の使えない「気功」の名手だったのだ。
患部に手をかざし、気を送り込むことで驚くほど痛みと腫れがひき、くしゃみでもしないかぎり日常生活に支障がでないほど快癒し、成仁は感謝することしきりである。その様子を見て、殺気立っていた二仙山の乾道たちの怒りも消えていった。
さらにその効用を目の当たりにした林翡円、しばらく躊躇った様子を見せたのち、清魁の前に跪き懇願した。
「お願いがございます。清魁さまの気功術をみて己の未熟さを思い知りました。どうか私にその術を教えてくださいませんか」
「これ失礼だぞ翡円、そんな秘術をおいそれと他派の」
叱る成仁を手で制し、清魁は笑みを含めながら
「ふふ、拳法の技ならばともかく、人の痛み苦しみを和らげるための気功ならば、他派に教えても問題はない。ただし、わしらがここにとどまるのはあと十日ほど。その間だけしか教えてやれぬが、それでもよいかな」
「は、はい、ありがとうございます」
「礼は早い。中途半端に憶えて施術しては逆に害になりかねん。もし身につけられなければ、一切を忘れること。よろしいか」
「肝に銘じまする」
「恐れ入ります、そんな貴重なものを」
と成仁が頭を下げる。
「なに、まあ罪滅ぼしと思ってくだされ。その代わり、と言っては何だが、こちらにも頼みがあるのだが」
清魁が言い出したのは、残りの十日のあいだ、郭均の鍛錬の相手をしてもらいたい、ということであった。
「そ、それはしかし」
困った顔で成仁が燕青を見た。
燕青は苦笑いをしながら軽くうなずき、
「純粋に鍛錬ということであれば、承ります。命のやりとりは困りますが」
「ふふ、当然のこと」
こうして毎日の朝食後、半刻ほど燕青と郭均の仕合いが行われることになった。
本来、他流派同士は互いの技を憶えられることを非常に嫌う。技の流れや癖を知られれば、当然返し技を考案されてしまい、いざ本気で戦ったとき、敗北する危険性が高まるからだ。
武林においては、他流派の稽古を覗き見して目を潰されたり、殺されたりすることは日常茶飯事だったし、それは覗き見した方が悪い、というのが暗黙の了解である。
だが、清魁は若い頃盧俊義とともに研鑽を積んだ仲であったし、お互いの信頼も厚かった。盧俊義が質屋を継ぐため北京大名府に帰るとき、「いずれ弟子ができたら双方で面倒をみよう」と話して別れたのだ。
こうして、燕青は盧俊義から学んだ少林拳を、郭均は清魁に教わった武当拳を使いながら、毎朝激しい打ち合いをするようになった。取り決めは「急所は寸止め」だけなので、ほとんど実戦に近い、緊張感漂うものとなった。
最初郭均は「なんでこのおれが」と不平不満を表情の端々に出していたが、師父を除き武当山では敵なしで、同輩相手では物足りないものを感じていたのは間違いない。
ところがこの相手は、年は同じくらいなのに、どれほど様々な技を繰り出しても見事にさばいてみせるし、自分が隙を見せたり体勢を崩したところを一切見逃さず的確な打撃を入れてくる。
最初は、「一発いいのを入れて溜飲を下げてやろう」などと復讐心を抱いていたが、二日めにはもう「どうすればこの相手に有効打を入れられるか」と、むしろ向上心が湧き、創意工夫が楽しくさえなってきた。
素直に認めるのは悔しいが、かつて清魁に手ほどきを受け始めたころの高揚感を思い出さずにはいられないのだ。
燕青にしてもそれは同じことである。郭均は、過去対戦相手として最も手強かった常慶や常廉と違い、自分と体格的にさほど変わらない。にもかかわらず、いくら打っても蹴ってもぎりぎりのところでかわすと同時に凄まじい早さで打撃を返してくる。
「八足獬豸」の薫陶を受けた、郭均の変幻自在の足技は脅威だが、足技ならば燕青も自信がある。
だがなんと言っても武当拳特有の「連環砲手」、すなわち小刻みで早い連続突きがなかなか懐に跳び込む隙を見せてくれない。
燕青の教わった少林拳は、どちらかというと長く大きく突くことが多い。自然、突き合いになると早さに押されてしまう場面が多くなってくる。
突きや蹴りの早さはほぼ同じ。技の多彩性では若干郭均が上、一撃の威力は、周侗直伝の発勁由来で燕青が少し強い。言わば、お互い「少し自分より手強い自分」と戦っているようなものである。
そんなこんなで半刻(一時間)の打ち合いを終えたころ、ふたりとも疲労困憊死屍累々、大の字に寝転がり、汗だくでぜえぜえ荒い呼吸をしている。
大怪我にいたるような有効打は互いに入っていないが、主に突きを受ける前腕部と、蹴りを受ける下腿部、その他あちこちの筋肉がぱんぱんに腫れていた。そこに林翡円を伴って清魁が近づいてくる。暇を持て余した孫紅苑も、少し離れたところで見ている。
「どうだ、血流と気脈が分かるかね?」
まずは腫れ止めの薬液を塗り込んでから、林翡円が燕青の前腕部に手を当て、目をつぶりながら必死に何かを探っている。横で清魁が、同じく薬液を塗った郭均の前腕部に、触れるか触れないかの距離で手をかざし、気を送り込みながら気功術を教えているのだ。
いつまでも会得できなければ、結果燕青の回復が遅れてしまうことになる。自然と翡円の表情は真剣なものになる。郭均と燕青に修行をさせ、その後気功術を教えながら治癒の早さをあげる。これが清魁が考えた一石二鳥の教授法だった。
無論一朝一夕に体得出来るような術ではない。だが最低限、血流や気脈の流れを感じられるようになれば、その流れに沿って按摩するだけでも回復には大いに役に立つ。
清魁ほどの名手になると、直接触れずとも手をかざすだけで気や血の流れを感じ、それらが正常な流れに戻るよう誘導することが可能なのだ。
完全な会得は無理にしても、この真面目な坤道には、なんとか気脈の流れくらいは感じられるようにさせてやりたいものだ。
それは燕青も同じ思いであった。
ひんやりした手を当ててもらうだけでも十分気持ちが良いのだから、あまり思い詰めないで気楽にやってほしいものだ。
そもそも、手を当てるだけで患部に「固定」「圧迫」「温湿布」の役割を果たす。だから「手当て」というそうな。
やがて冷たかった手がだんだんと温まり、燕青の体温と同化してくる。さらにこのとき、燕青と「呼吸」を合わせることで、気脈の流れを感じやすくなると教わり、翡円は必死に燕青の血脈と呼吸を探っている。
難しい・・・・・・ でも、何としても身につけて、二仙山のみんなの役に立ちたい。留守居の翠円にも教えてやらないと、あのことがばれてしまう・・・・・・
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