7 / 223
入学編
魔銃士育成学園の心得
しおりを挟む
国立魔銃士学園。それは暗黒時代から存在する国家で魔法を扱う銃士を育成するための学園の名前。太古の世、竜暦元年に伝説の竜を倒した事を機に、フリードリヒ王が権立したのが始まりだと言われている。
時代により、王立だったり、帝立だったりと冠は違うが、それでも変わらないのは『国立魔銃士学園』という名前。
この学園で多くの魔銃士を目指す少年少女が泣き、笑い、怒り、そして様々な物語を作り上げてきたのだ。
その建物はやはり、その重厚な歴史に相応しく荘厳な建物で、見上げればそれは太古の巨人が横たわっているかの様に大きい。
一千年の眠りから解き放たれた女騎士もこれには感嘆したらしい。「ほぅ」と唸る声がジードの耳にも聞こえた。
ジードは女騎士が外から見える校舎の眺めを長い時間、楽しませた後に懐から一枚のカードを取り出す。
すると、彼が懐から出したカードは鳥の様に羽ばたいて校舎へと飛んでいく。
このカードは平たく言えば鍵。厳重に閉ざされた魔法学園とそれ以外の人が住まう街とを仕切る鍵なのである。
同時にそれまで街と校舎とを仕切っていた大きな黒くて冷たい門が油の切れかけた音を立てて開いていく。
ジードは物珍しそうに校舎を見物する彼女を連れ、校舎へと手招きする。
女騎士はうっかりしていたらしく、「おおっと」と呟いて慌ててジードの後をかけていく。
だが、一千年の眠りから覚めた女騎士が珍しがるのも無理はあるまい。と、いうのも門から校舎へと繋がる一本道は竜暦が用いられる以前の暗黒時代には見られなかったレンガが敷き詰められているし、庭には噴水がある。魔法ではなく化学で水を押し上げているなど彼女には理解できまい。
だが、そんな素晴らしい庭を眺めていても、やがては通路は分岐して十本に分かれていく。
校門から続く門はそのまま真っ直ぐに歩いていけば、校舎へと突き当たる事になるが、それぞれ分岐した場所を辿ると怪物を閉じ込めておく小屋や、安全のため、普段は生徒のための練習用の銃を置いてある武器庫。そして、年少組と呼ばれるごく僅かな幼い生徒のために用意された子供部屋などがあるが、通常の寮は四つに分かれている。
一つ目は巨人を意味する『ティータニアン』二つ目は英雄を意味する『ヘルト』三つ目は賢者を意味する『クルーガー』そして四つ目、ジードの所属する寮にして落ちこぼれの巣窟を集めたと言われる『リントヴルム』名前自体は竜に擬えられる素晴らしいものなのだが、いかせん名前負けしている。何せ、学園では〈獲物〉と称されるクラスの面々が集まるのだから、それが嫌で彼は寮ではなくアパートでの一人暮らしを選んだのだが、そこさえも他の寮に所属する一部の柄の悪いエリート連中が目を付けて溜まり場にしてしまう。
寮に泊まるのが自由意志であった事に当初は感謝したが、今となっては後悔の念しか湧かない。少なくとも、寮に泊まっていれば、自宅が溜まり場にされる事はなかったであろうから。
ジードは取り敢えず、アパートに泊めるのはよしとしないのと編入試験との相談のために学校に連れて来たのだが、どうして良いものかと迷っていた。
すると、不意にリントヴルムへと繋がる道に設置された街灯が一斉に光を照らしていく。
冷や汗をかくジードと自動的に光の灯される街灯を見て物珍しそうに見つめるルイーダとは対照的に二人の前に躍り出た人物はどうも機嫌が悪いらしく、口元を一文字に結び、両腕を組みながら向かって来た。
「リントヴルム監督生のカール・ローゼスだ。《魔法道具》から連絡を受けてここにやって来た。だが、ジード。あんたは寮所属だが、そこで暮らしてはいなかったな?寮で暮らしていなければ、夜分の外出など貴様の責任……私が出る幕ではないと思うのだが」
「そ、そりゃあそうだけど、でも、オレが今回あんたを呼んだのは夜遅くの外出のために反省文を書くためじゃあない。あんたに編入試験の事を聞きたかったんだ」
「編入試験だと?」
それまでの立腹した態度を収め、彼はしみどもろな態度を取るジードを見つめる。
そして、暫くの後にジードではなくその隣の女騎士を見つめて「あぁ」と納得した様な声を上げる。
「その女がか?」
監督生は訝しげな目を向ける。だが、彼女は無視して話を続けていく。
「あぁ、私は翌日にでもこの学園に編入するつもりだ。何せ、私はこの男の婚約者なのだからな」
そう言って彼女はこれ見よがしにジードに自分の腕を交わらせて、彼女自身の豊満とも言える胸を擦り寄せていく。
ジードは怒っていたためか、はたまた恥ずかしくなったからか、顔を真っ赤にして何か言葉を口にしているが、彼女は澄ました顔で無視をして監督生に向かって問う。
「どうだ?私を入れてはくれぬか?そんじょそこらの優等生どもよりいい働きを貴様に見せてくれるぞ」
と、ここで監督生の男の顔が変わる。表情を青く染め上げて慌てて辺りを見渡すと、唇の上に人差し指を当てて、
「シーッ!黙って!あんたが何者かは知らないけれど、そんな事をあいつらが知られたらーー」
「おい、誰に知られたらって?」
そこに三人の人影が見える。背後を振り返ると胸元に丘の上で吠え立てる犬を模したバッジを飾った三人の男の姿。
その中のリーダー格と思われる男がポケットに手を突っ込みながら問い掛ける。
「テメェ!誰を倒すって?」
「い、いえ、そんな事は……」
「お前たちの事だよ。聞こえぬのならば何度でも言ってやろう」
女騎士は両腕を組みながら、澄ました顔で三人組の男を見下ろす。
その態度が癪に触ったのか、三人の男たちは腰に下げていた杖を取り出して女騎士に向けていく。
「もう許さねぇよ。オレの方でちょいとお仕置きしてやるよ」
男が勢いよく振り上げようとした時だ。彼女は地面を蹴ると同時に腰に下げていた剣を抜いて男たちの前に振り上げていく。
普通に剣を振り上げるだけならば男たちはせせら笑ったに違いない。
だが、女騎士が駆けるのと同時に剣から光を生じさせてたちまちのうちに三人の男たちを地面の上に打ち倒していく。
ジードも監督生の男も何が起こったのか理解できなかった。彼らの前にはただ、彼女の剣から光が生じるのと同時に三人の男たちが倒れた様に見えたのだから。
だが、種を明かせば話は簡単。彼女が両手に握った剣から小さな天使が現れて彼女が剣を振り上げる寸前に男たちの口の中に入り込み、男たちの意識を奪った後に地面の上に倒したに過ぎないのだ。
女騎士は得意げな顔を浮かべて剣を鞘の中に仕舞う。
呆然とした顔の二人を置いて。
時代により、王立だったり、帝立だったりと冠は違うが、それでも変わらないのは『国立魔銃士学園』という名前。
この学園で多くの魔銃士を目指す少年少女が泣き、笑い、怒り、そして様々な物語を作り上げてきたのだ。
その建物はやはり、その重厚な歴史に相応しく荘厳な建物で、見上げればそれは太古の巨人が横たわっているかの様に大きい。
一千年の眠りから解き放たれた女騎士もこれには感嘆したらしい。「ほぅ」と唸る声がジードの耳にも聞こえた。
ジードは女騎士が外から見える校舎の眺めを長い時間、楽しませた後に懐から一枚のカードを取り出す。
すると、彼が懐から出したカードは鳥の様に羽ばたいて校舎へと飛んでいく。
このカードは平たく言えば鍵。厳重に閉ざされた魔法学園とそれ以外の人が住まう街とを仕切る鍵なのである。
同時にそれまで街と校舎とを仕切っていた大きな黒くて冷たい門が油の切れかけた音を立てて開いていく。
ジードは物珍しそうに校舎を見物する彼女を連れ、校舎へと手招きする。
女騎士はうっかりしていたらしく、「おおっと」と呟いて慌ててジードの後をかけていく。
だが、一千年の眠りから覚めた女騎士が珍しがるのも無理はあるまい。と、いうのも門から校舎へと繋がる一本道は竜暦が用いられる以前の暗黒時代には見られなかったレンガが敷き詰められているし、庭には噴水がある。魔法ではなく化学で水を押し上げているなど彼女には理解できまい。
だが、そんな素晴らしい庭を眺めていても、やがては通路は分岐して十本に分かれていく。
校門から続く門はそのまま真っ直ぐに歩いていけば、校舎へと突き当たる事になるが、それぞれ分岐した場所を辿ると怪物を閉じ込めておく小屋や、安全のため、普段は生徒のための練習用の銃を置いてある武器庫。そして、年少組と呼ばれるごく僅かな幼い生徒のために用意された子供部屋などがあるが、通常の寮は四つに分かれている。
一つ目は巨人を意味する『ティータニアン』二つ目は英雄を意味する『ヘルト』三つ目は賢者を意味する『クルーガー』そして四つ目、ジードの所属する寮にして落ちこぼれの巣窟を集めたと言われる『リントヴルム』名前自体は竜に擬えられる素晴らしいものなのだが、いかせん名前負けしている。何せ、学園では〈獲物〉と称されるクラスの面々が集まるのだから、それが嫌で彼は寮ではなくアパートでの一人暮らしを選んだのだが、そこさえも他の寮に所属する一部の柄の悪いエリート連中が目を付けて溜まり場にしてしまう。
寮に泊まるのが自由意志であった事に当初は感謝したが、今となっては後悔の念しか湧かない。少なくとも、寮に泊まっていれば、自宅が溜まり場にされる事はなかったであろうから。
ジードは取り敢えず、アパートに泊めるのはよしとしないのと編入試験との相談のために学校に連れて来たのだが、どうして良いものかと迷っていた。
すると、不意にリントヴルムへと繋がる道に設置された街灯が一斉に光を照らしていく。
冷や汗をかくジードと自動的に光の灯される街灯を見て物珍しそうに見つめるルイーダとは対照的に二人の前に躍り出た人物はどうも機嫌が悪いらしく、口元を一文字に結び、両腕を組みながら向かって来た。
「リントヴルム監督生のカール・ローゼスだ。《魔法道具》から連絡を受けてここにやって来た。だが、ジード。あんたは寮所属だが、そこで暮らしてはいなかったな?寮で暮らしていなければ、夜分の外出など貴様の責任……私が出る幕ではないと思うのだが」
「そ、そりゃあそうだけど、でも、オレが今回あんたを呼んだのは夜遅くの外出のために反省文を書くためじゃあない。あんたに編入試験の事を聞きたかったんだ」
「編入試験だと?」
それまでの立腹した態度を収め、彼はしみどもろな態度を取るジードを見つめる。
そして、暫くの後にジードではなくその隣の女騎士を見つめて「あぁ」と納得した様な声を上げる。
「その女がか?」
監督生は訝しげな目を向ける。だが、彼女は無視して話を続けていく。
「あぁ、私は翌日にでもこの学園に編入するつもりだ。何せ、私はこの男の婚約者なのだからな」
そう言って彼女はこれ見よがしにジードに自分の腕を交わらせて、彼女自身の豊満とも言える胸を擦り寄せていく。
ジードは怒っていたためか、はたまた恥ずかしくなったからか、顔を真っ赤にして何か言葉を口にしているが、彼女は澄ました顔で無視をして監督生に向かって問う。
「どうだ?私を入れてはくれぬか?そんじょそこらの優等生どもよりいい働きを貴様に見せてくれるぞ」
と、ここで監督生の男の顔が変わる。表情を青く染め上げて慌てて辺りを見渡すと、唇の上に人差し指を当てて、
「シーッ!黙って!あんたが何者かは知らないけれど、そんな事をあいつらが知られたらーー」
「おい、誰に知られたらって?」
そこに三人の人影が見える。背後を振り返ると胸元に丘の上で吠え立てる犬を模したバッジを飾った三人の男の姿。
その中のリーダー格と思われる男がポケットに手を突っ込みながら問い掛ける。
「テメェ!誰を倒すって?」
「い、いえ、そんな事は……」
「お前たちの事だよ。聞こえぬのならば何度でも言ってやろう」
女騎士は両腕を組みながら、澄ました顔で三人組の男を見下ろす。
その態度が癪に触ったのか、三人の男たちは腰に下げていた杖を取り出して女騎士に向けていく。
「もう許さねぇよ。オレの方でちょいとお仕置きしてやるよ」
男が勢いよく振り上げようとした時だ。彼女は地面を蹴ると同時に腰に下げていた剣を抜いて男たちの前に振り上げていく。
普通に剣を振り上げるだけならば男たちはせせら笑ったに違いない。
だが、女騎士が駆けるのと同時に剣から光を生じさせてたちまちのうちに三人の男たちを地面の上に打ち倒していく。
ジードも監督生の男も何が起こったのか理解できなかった。彼らの前にはただ、彼女の剣から光が生じるのと同時に三人の男たちが倒れた様に見えたのだから。
だが、種を明かせば話は簡単。彼女が両手に握った剣から小さな天使が現れて彼女が剣を振り上げる寸前に男たちの口の中に入り込み、男たちの意識を奪った後に地面の上に倒したに過ぎないのだ。
女騎士は得意げな顔を浮かべて剣を鞘の中に仕舞う。
呆然とした顔の二人を置いて。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
『王都の神童』と呼ばれた俺、職業選定でまさかの【遊び人】三連発で追放される。……が、実は「全職業のスキル」を合算して重ねがけできる唯一のバグ
よっしぃ
ファンタジー
王都で「神童」の名をほしいままにしていた少年、ディラン・アークライト(17歳)。
剣を握れば騎士団長を唸らせ、魔法を学べば賢者を凌駕する。誰もが彼を「次代の勇者」と信じて疑わなかった。
しかし、運命の職業選定で彼が得たのは――【遊び人】。
それも、三つの職業スロットすべてが【遊び人】で埋まるという、前代未聞の怪現象だった。
「期待外れだ」
「国の恥晒しめ」
掌を返した周囲によって、ディランは着の身着のままで街を追放される。 だが、かつて神童と呼ばれた彼の「分析力」は死んでいなかった。
『……Lv1なのに、ステータスが異常に高い? それに経験値が分散せず、すべて加算されている……?』
彼だけが気づいた真実。
それは【遊び人】という名に偽装された、この世界の管理者権限(Free-Hander)であり、全職業のスキルを制限なく使用・強化できるバグ技(デバッグモード)への入り口だったのだ。
これは、理不尽に捨てられた元・神童が、その頭脳とバグ能力で世界を「攻略」し、同じく不遇な扱いを受けていた美少女騎士(中身は脳筋)と共に、誰よりも自由に成り上がる物語。
【著者プロフィール】アルファポリスより『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』を出版、オリコンライトノベル部門18位を記録。本作は2月に2巻刊行予定。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる