78 / 125
すれ違う二人
20
しおりを挟む
*瑞紀side*
朝。
…結局、昨日は知哉さん、帰って来なかったな。
そう思いつつ。
学校へ着いて自分の机の上で鞄の中の物を机に入れていると。
「…おい、桜井。」
後ろからそう呼ばれて。
声がした方を振り返ると。
そこには、間宮君がいた。
…来た。
私が思わず俯きながら前を向いて、さっきの作業を続けていると。
「…最近、土日俺ん家来ないな。んでだよ?」
そう言いながら、私の前の席にガタン、と音をたてて本来椅子に座る方向とは逆方向の私の方に向かって乱暴に座る。
「…家で、やる事があって。それだけ。」
私が笑いながらそう言うと。
「ふーん?明日からは来るだろ?」
そう言えば。
今日は金曜日。
…
その声には、妙に圧力があって。
まるで、来い、と強制されているみたいで。
私は、怖い気持ちを押し殺して少し唇を噛み締めながら。
「…行かない。」
「…は?」
目の前の間宮君の顔が、歪む。
怖い。
そう思いつつ。
ちゃんと言わなきゃと
こうなったのは自分のせいなんだから自分で落とし前をつけなきゃと
間宮君の目を見ながら。
強い口調で言葉を放つ。
「もう、行かない。」
「…」
「私、そういうのはやめる事にしたの。」
私がそう言うと。
間宮君はしばらく私をじっと見てから、怒ったように近くにあった椅子を蹴り飛ばし、私の腕を持って椅子から立ち上がる。
「…っんで!何言ってんだよ、お前!」
ギリギリ
「…っ」
掴まれた、手が痛い。
それでも。
私は。
「…っごめんなさい。」
眉を寄せてそう言うと。
間宮君は怒った様に私の腕を持ったまま教室の外に連れ出そうと引っ張る。
「…っま、みやくん!」
そう言う私を後ろに連れて。
しん、と静まり返った教室の中から出ようと間宮君がドアを開けた時。
「…何やってるの?」
広瀬先生が教室の前まで来ていたようで。
「…っ広瀬…」
間宮君の動きが止まる。
それから間宮君は、私の手を舌打ちをしながら離し、両手を着崩したブレザーの中にいれて。
「…はー、もう良いわ、お前。行けよ。」
そう言う間宮君に私は眉を寄せながら見る事しか出来なくて。
すると。
「もう良いってんだろ、早く行けよ!!」
…
その声に、私はもう一度ごめんねと謝って教室に入るしか無かった。
背後から浴びせられる
間宮君の視線が
どんな物かも知らずに。
朝。
…結局、昨日は知哉さん、帰って来なかったな。
そう思いつつ。
学校へ着いて自分の机の上で鞄の中の物を机に入れていると。
「…おい、桜井。」
後ろからそう呼ばれて。
声がした方を振り返ると。
そこには、間宮君がいた。
…来た。
私が思わず俯きながら前を向いて、さっきの作業を続けていると。
「…最近、土日俺ん家来ないな。んでだよ?」
そう言いながら、私の前の席にガタン、と音をたてて本来椅子に座る方向とは逆方向の私の方に向かって乱暴に座る。
「…家で、やる事があって。それだけ。」
私が笑いながらそう言うと。
「ふーん?明日からは来るだろ?」
そう言えば。
今日は金曜日。
…
その声には、妙に圧力があって。
まるで、来い、と強制されているみたいで。
私は、怖い気持ちを押し殺して少し唇を噛み締めながら。
「…行かない。」
「…は?」
目の前の間宮君の顔が、歪む。
怖い。
そう思いつつ。
ちゃんと言わなきゃと
こうなったのは自分のせいなんだから自分で落とし前をつけなきゃと
間宮君の目を見ながら。
強い口調で言葉を放つ。
「もう、行かない。」
「…」
「私、そういうのはやめる事にしたの。」
私がそう言うと。
間宮君はしばらく私をじっと見てから、怒ったように近くにあった椅子を蹴り飛ばし、私の腕を持って椅子から立ち上がる。
「…っんで!何言ってんだよ、お前!」
ギリギリ
「…っ」
掴まれた、手が痛い。
それでも。
私は。
「…っごめんなさい。」
眉を寄せてそう言うと。
間宮君は怒った様に私の腕を持ったまま教室の外に連れ出そうと引っ張る。
「…っま、みやくん!」
そう言う私を後ろに連れて。
しん、と静まり返った教室の中から出ようと間宮君がドアを開けた時。
「…何やってるの?」
広瀬先生が教室の前まで来ていたようで。
「…っ広瀬…」
間宮君の動きが止まる。
それから間宮君は、私の手を舌打ちをしながら離し、両手を着崩したブレザーの中にいれて。
「…はー、もう良いわ、お前。行けよ。」
そう言う間宮君に私は眉を寄せながら見る事しか出来なくて。
すると。
「もう良いってんだろ、早く行けよ!!」
…
その声に、私はもう一度ごめんねと謝って教室に入るしか無かった。
背後から浴びせられる
間宮君の視線が
どんな物かも知らずに。
1
あなたにおすすめの小説
自信家CEOは花嫁を略奪する
朝陽ゆりね
恋愛
「あなたとは、一夜限りの関係です」
そのはずだったのに、
そう言ったはずなのに――
私には婚約者がいて、あなたと交際することはできない。
それにあなたは特定の女とはつきあわないのでしょ?
だったら、なぜ?
お願いだからもうかまわないで――
松坂和眞は特定の相手とは交際しないと宣言し、言い寄る女と一時を愉しむ男だ。
だが、経営者としての手腕は世間に広く知られている。
璃桜はそんな和眞に憧れて入社したが、親からもらった自由な時間は3年だった。
そしてその期間が来てしまった。
半年後、親が決めた相手と結婚する。
退職する前日、和眞を誘惑する決意をし、成功するが――
氷の宰相補佐と押しつけられた厄災の花嫁
瑞原唯子
恋愛
王命により、アイザックはまだ十歳の少女を妻として娶ることになった。
彼女は生後まもなく始末されたはずの『厄災の姫』である。最近になって生存が判明したが、いまさら王家に迎え入れることも始末することもできない——悩んだ末、国王は序列一位のシェフィールド公爵家に押しつけたのだ。
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
片想い婚〜今日、姉の婚約者と結婚します〜
橘しづき
恋愛
姉には幼い頃から婚約者がいた。両家が決めた相手だった。お互いの家の繁栄のための結婚だという。
私はその彼に、幼い頃からずっと恋心を抱いていた。叶わぬ恋に辟易し、秘めた想いは誰に言わず、二人の結婚式にのぞんだ。
だが当日、姉は結婚式に来なかった。 パニックに陥る両親たち、悲しげな愛しい人。そこで自分の口から声が出た。
「私が……蒼一さんと結婚します」
姉の身代わりに結婚した咲良。好きな人と夫婦になれるも、心も体も通じ合えない片想い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる