政略結婚が恋愛結婚に変わる時。

美桜羅

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すれ違う二人

20

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*瑞紀side*
朝。

…結局、昨日は知哉さん、帰って来なかったな。

そう思いつつ。

学校へ着いて自分の机の上で鞄の中の物を机に入れていると。

「…おい、桜井。」

後ろからそう呼ばれて。

声がした方を振り返ると。

そこには、間宮君がいた。

…来た。

私が思わず俯きながら前を向いて、さっきの作業を続けていると。

「…最近、土日俺ん家来ないな。んでだよ?」

そう言いながら、私の前の席にガタン、と音をたてて本来椅子に座る方向とは逆方向の私の方に向かって乱暴に座る。

「…家で、やる事があって。それだけ。」

私が笑いながらそう言うと。

「ふーん?明日からは来るだろ?」

そう言えば。

今日は金曜日。



その声には、妙に圧力があって。

まるで、来い、と強制されているみたいで。

私は、怖い気持ちを押し殺して少し唇を噛み締めながら。

「…行かない。」

「…は?」

目の前の間宮君の顔が、歪む。

怖い。

そう思いつつ。

ちゃんと言わなきゃと

こうなったのは自分のせいなんだから自分で落とし前をつけなきゃと

間宮君の目を見ながら。

強い口調で言葉を放つ。

「もう、行かない。」

「…」

「私、そういうのはやめる事にしたの。」

私がそう言うと。

間宮君はしばらく私をじっと見てから、怒ったように近くにあった椅子を蹴り飛ばし、私の腕を持って椅子から立ち上がる。

「…っんで!何言ってんだよ、お前!」

ギリギリ

「…っ」

掴まれた、手が痛い。

それでも。

私は。

「…っごめんなさい。」

眉を寄せてそう言うと。

間宮君は怒った様に私の腕を持ったまま教室の外に連れ出そうと引っ張る。

「…っま、みやくん!」

そう言う私を後ろに連れて。

しん、と静まり返った教室の中から出ようと間宮君がドアを開けた時。

「…何やってるの?」

広瀬先生が教室の前まで来ていたようで。

「…っ広瀬…」

間宮君の動きが止まる。

それから間宮君は、私の手を舌打ちをしながら離し、両手を着崩したブレザーの中にいれて。

「…はー、もう良いわ、お前。行けよ。」

そう言う間宮君に私は眉を寄せながら見る事しか出来なくて。

すると。

「もう良いってんだろ、早く行けよ!!」



その声に、私はもう一度ごめんねと謝って教室に入るしか無かった。


背後から浴びせられる

間宮君の視線が

どんな物かも知らずに。


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