異世界!? 神!? なんで!?

藤谷葵

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第1章

第39話:双子の精霊

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 空から山を見下ろすと、傾斜が激しく、崖になっている部分もある。崖を上って取る場合だと、人間の姿の私では、ちょっと厳しいかもしれない。
 とりあえず、念には念を入れて、女神の姿の私を誰かに見られないように、地面に降りて元の姿に戻った。

(さて……どうしたものか? この山は岩塩取れるかな?)

 私はところどころに草木が生えているところよりも、崖が気になる。イメージ的に崖から取る感じがする。ペタペタと崖を触ってみるものの、私には岩塩があるかどうか分からない。

(う~ん? どうしたら、岩塩って分かるんだろう? 何かスキルは……?)

 考えていると、ちょうど良いスキルが浮かんだので、スキル創造で作ってみる。
 そして、出来上がったのは……。

「じゃ~ん! 鑑定スキル! ファンタジーの定番だよね」

 私は期待を込めつつ呟いた。
 人に聞かれたら、恥ずかしい独り言。まあ誰もいないからいいよね。
 試しに崖を鑑定してみる。すると、ありがたいことに所々、岩塩が存在している。
 私の取れそうな所にある岩塩を、取ろうと近くに落ちている手頃な石を手に取り、その部分を叩いてみる。
 こんこんと叩いてみるけど、欠ける様子はない。岩塩の分際でと、腹立たしくなり、今度は思いっきりがんがんと石を叩きつける。
 すると、手に持っていた石の方が砕けた。

「あいた~!」

 手が崖の方にぶつかった。幸い怪我はしてないが、指がちょっぴり赤くなった。
 ぶつけたところを左手でさする。

(もう~、せっかく岩塩があるのに、どうしたらいいんだ……)

 途方に暮れつつ、頭をフル回転させる。考え付くことは自分で出来ないことは他力本願。
 そこで、精霊を創造することにした。

(山だから管理する子は、山の精霊でいいのかな? 山の精霊って聞いたことないけど……?)

 ダメ元で、山の精霊を創造してみる。成功した。
 だが、男の子と女の子の双子だ。何故だ?

「「初めまして、女神様」」
「あ……うん、初めまして、よろしく」

 戸惑う私に察した二人が説明をしてくれる。

「「山の管理者となる精霊は二人なんですよ。一人は山の鉱物などを管理し、もう一人が植物などを管理すると言う感じで、担当が分かれています」」

 二人は綺麗に、はもって話す。流石双子? いや、双子でも普通ははもらないか。ファンタジーならではかな?
 どうでも良いことに頭を悩ます。すると、二人が話しかけてきた。

「「女神様、状況から考えて、私たちにこの山を管理しろということですよね? 管理するためにネームドにして頂けないでしょうか?」」

 ネームド? ああ、名前付けね。私は悩んでいたベクトルの向きを変えて、再び悩む。今度は名前をつけることに。

「男の子がキャル、女の子がポムでどう?」

 すると二人に指摘される。

「「女神様、疑問形じゃなくて、はっきりと断言して下さい。じゃないと名前がつきませんよ」」

 てっきり、気に入るかどうかを聞いて、相手が気に入れば勝手にそれが名前になると思っていた。
 コホンと軽く咳払いでミスを誤魔化しつつ、改めて二人の名前を言う。

「男の子がキャルで、女の子はポム。決定ね!」

 意地になって語尾を強めに言った。
 するとキャルの方には何やら岩のようなものが覆いつくし、ポムの方には、フォルちゃんと同じように蔦が覆いつくしている。
 二人がその中から出てくると、小さかった精霊は、私と同じくらいの少年と少女になった。
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