異世界!? 神!? なんで!?

藤谷葵

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第2章

第33話:目立ちすぎ

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 深夜。早速活動を……と思っていたのだが、こんな日に限って、メイちゃんの寝る気配がない。

 私は焦りで、メイちゃんを寝かしつけることを試みる。

「メイちゃん、寝ないの?」
「何? 急に?」
「い、いや寝れないなら、子守唄を歌ってあげようかなって」
 
 メイちゃんの表情が不貞腐れる。

「あたしはそんな子供じゃない! あんた……なんか企んでる?」

 私は疑いの眼差しを向けられ、ぶんぶんと首を横に振る。
 ため息を吐きつつ、強硬手段を行うことにした。

「……ちょっとトイレに行ってくるね」

 返事は帰ってこない。寝たことを期待して振り返るが、単にいつもの返事無視だった。
 私は部屋を出て、トイレに向かう。

 トイレの中に入……らないで、普段掃除している空き部屋に向かう。
 誰にも見られていないことを確認して、空き部屋の中に入った。

(よし! 魔法を作ろう!)

 魔法創造で、魔法を作った。そして、部屋に戻る。

「ただいま~」

 メイちゃんが、ちらりと視線を向けるが、すぐに戻す。

 そんな、メイちゃんに、睡眠魔法をかけた。メイちゃんはがくりとスイッチが切れたかのように、眠りについた。
 よし! 成功! あとは女神になって、活動するだけだ。

 ベッドに横たわっているメイちゃんに、タオルケットをかける。頭からすっぽりと。

(なんか死体遺棄の犯人みたいなことをしているな……)

 自分自身にこれは正当な行為だと言い聞かせ、女神の姿になった。

 そして、窓から抜け出し、一気に飛び上がる。
 黒雲の下で止まり、精霊創造を行った。
 風の精霊に、フウリと名付けた。

「早速だけど、フウリ。この街一帯の黒雲を吹き飛ばして」
「かしこまりました。女神様」

 フウリは風を操り、黒雲を吹き飛ばした。空には星々が綺麗に輝いている。

 これで、『汚染』の影響はなくなるはず。すると次は……。
 私の脳裏に、汚染されているサラとヘレン、それにメイちゃんが頭に浮かんだ。
 しかし、いざ実行しようとすると、考え込んだ。

(これって浄化魔法なのか、治癒魔法なのか、どっちを使うべきなんだ?)

 川の猛毒は、浄化魔法で浄化した。メイちゃんの身体は、治癒魔法で治療した。深く考えなかったけど、どっちも同じ状態異常を治す感じに思える。

(物と生物の違いということでいいか……)

 メイちゃんの治療を行った実績のある。治癒魔法を使うことにした。

(はっ! 治癒魔法の範囲版を作らないと!)

 魔法創造で、範囲治癒魔法を創造した。そして、女神っぽく、両手を広げて、範囲治癒魔法を使う。
 すると、雪が降るかのように、綺麗な白い羽が、ふわふわと大量に漂う。しかも仄かに光っている。

(ノー!! 目立ちすぎだわ!!)

 やってしまったものは仕方がない。いや、やらないといけないことだから仕方がない。私はそのまま作業を続けた。

 雪のように真っ白な羽は、建物などの無機物を通過しているように見える。治癒魔法だから、生物にしか反応しないのであろう。
 魔法をしようしていると、私まで光りだした。しかも、白い羽の数も、段々と増えていく。

(な、なに!? 何が起こっているの?)

 そう思ったが、今回は一瞬で察した。生活魔法の水魔法が暴走したときと同じである。つまり『また信者が増えた』ということだ。

 実際、千里眼で下界を見ると、まだ起きていた人がいるのか、空に向かってお祈りをしている人がいる。いや、空というよりも、明らかに私自身が発光している光に向かって、お祈りをしているのだが……まあ、距離があるから、光は見えても私の姿は見えないよね……。
 どんどん鑑定スキルも併用して、街の全住民が治ったことを確認したら、屋敷へと戻った。
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