異世界!? 神!? なんで!?

藤谷葵

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第2章

第36話:掃除妖精

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 天界に辿り着くと、辺りの様子を見まわる。

 オメガスとルピカが天界の庭園を管理してくれているようだ。
 私はお城へと向かう。そして、窓際に行き、サッシを姑のように、指で拭いてみる。すると、少し埃が溜まっていた。

「やっぱり、元が綺麗なお城でも、放っておいたら汚れてくるよね……」

 私は呟き、指についた埃に息を吹きかけて飛ばした。

(私の中のイメージだと、天界というと天使しか浮かばないな? また天使を創造するか?)

 頭を悩ませる。天使がメイドと同じ仕事をしている姿を想像する。似合わない……。

 とりあえず、天界の責任者を作るべきか? いや、アルトリアが不貞腐れそうな気がしないでもない。何しろ前例がある。なんで女神の私がメイドで、アルトリアが教会なんだ! って。
 私は口角を上げた。

(うん、アルトリアに同じ目に遭ってもらってもいいかも……)

 天使創造をして、早速名前を与えた。

「貴女の名前は、ウィルアステアね」
「名前をありがとうございます。女神様」

 そう言いつつ、跪く。自分が偉くなった気分で胸を張る。いや、実際に女神だから偉いはずなんだけど……人間でいる時と比べて、落差が激しすぎる。とりあえずお願いをする。

「ウィルアステア、このお城を管理して欲しいんだけど、掃除とか」
「は?」

 従順そうな天使の表情が、たちまち睨みつけるような目つきに変わった。私は恐れおののく。

「だ、だから、このお城の掃除をして欲しいんだってば」
「それは掃除妖精の仕事では?」
「掃除妖精?」
「そうですよ。掃除を得意としている妖精ですよ」

 私はウィルアステアの圧に負けて、頷く。

「ああ、うん、掃除妖精ね。その子たちを作ればいいのね」
「そうです。普通に考えて下さい。どこの世界に掃除をする天使がいるんですか?」
「……いや……掃除している女神もいるから、天使が掃除してもおかしくないのかと思って……」

 反論すると、ぎろりと睨みつけられた。私は内心でヒッと悲鳴を上げる。

「わ、わかった。掃除妖精を創造するから。ちなみに何人くらい必要?」
「このお城の大きさだと五十人くらいですかね?」

 私は唖然とする。まさかと思いたいが、念のため質問をする。
 
「その子たち、全員名前をつけないといけないの?」
「もちろんです」

 返ってきた言葉は、私の期待を裏切るものであった。
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