ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太

文字の大きさ
113 / 288
お店経営編

第二章 82話『『現』ランクS+魔物、狩人を狩る2』

しおりを挟む


 大量の血液に浸りながら、フィーは見下される。
 ロイドはぺちゃぺちゃと血溜まりの中を一歩一歩着実に踏み出して接近してくる。

「おいおい、寝転んじまってどうしたよ。――狩りはこれからだろ?」

 見下ろしながら呟き、フィーの胴体目掛けて蹴りを一発食らわせる。
 体を大きくしていたフィーだったが、軽々と蹴り飛ばされてしまい、近くにあった建造物の壁へと突っ込んだ。

 瓦礫を押し退けて破壊しながら、1つの家を倒壊させる。落下物に埋まったフィーは、ここぞとばかりに体を休めながら、ロイドの足音を耳で感知しつつ、彼の能力や性質について思考を巡らせる。

魔人会最高幹部の副官……組織の中では上から3番目の地位と考えて間違いは無さそうにゃ。しかも『結晶』とも言っていた。という事はオレ以外のどちらか、メイかベルリオとイーリルの方に魔人会最高幹部の結晶の名を冠しているヤツがいるって事ににゃる。魔人の異名を語るなんて罰当たりもいいトコにゃ。

 危険な争いで他の大陸まで影響を及ぼしていた魔人に対して、フィーがそう思考するのは必然であった。
 そもそもフィーは魔物だ。魔人を崇拝している訳では無いが、自分達の始祖のようなものに対する尊敬や敬愛の気持ちを持つ魔物も少なくない。
 フィーは別段、尊敬も崇拝もしていないが、それでも同じ種族の最高位である魔人の異名を語られるのは面白くない。ただそれだけだった。

後はアイツ自身の戦闘能力について考えなきゃならないにゃ。

 フィーは耳を立てて周囲の音を聞く。
 ロイドがガラガラと大きな音を立てている事から、フィーを探しているのが分かる。これだけ大きければフィーで無くても分かるだろう。

恐らく、この体に刻んだ傷はヤツのスキルによるものにゃ。あの距離からオレへ実力による攻撃をするのはまず不可能と考えていいにゃ。でもその方法が検討もつかにゃい。一体どういう攻撃方法なのか、どういった原理にゃのか、そもそもスキル持ちかすらも怪しい。この体の傷がスキルでつけられたものではにゃいのにゃら、認めたくはにゃいが、オレでは到底勝てにゃいだろう。だが、これがスキルというのならば話は別にゃ。スキルは強力な力を手に入れる代わりに必ず弱点を作る事となる。ならばそこに勝機を見いだせる可能性は十分ある。

 フィーの頭の中に、スキルを持った人間たちの顔が浮かび上がる。

 まずアミナの『究極創造ウルティメイド』のようなクラフト系スキルの場合、両手でなければスキルを発動できない為、片手で物質を作り出すにしろ、もう片方の手は素材に触れてなければならないのもあり、結果的に両手が塞がるという弱点を生む。それに作り出すまでの時間も知識も、使用者の力量に左右される為、物質についての知識が無い人物からすれば全く使えない能力だ。
 
 メイの『悪喰あくじき』のようなバフ系スキルは、向けられた意識の強さによって身体能力の強化具合が変化する。つまり、無関心に近い意識や感情を大量に向けられると、逆に本人の身体能力が低下し、そこが弱点となる。メイが各国を回って悪さをして意識を集中させているだけで、普通なら名前を知っている程度の知り合いが多いと、相対的に弱体化してしまうのだ。つまり、メイがおかしい。

 そして自分自身。
 フィーの普段使用しているバフ系スキルである『肉体拡縮オーグメンタム』。このスキルは体の大きさを自由に変えられるが、大きくすればする程魔力消費が激しくなり、ガーベラの一件で街を覆える程のサイズになった時は、一週間以上は寝て過ごしていた。
 もう一つのデバフ系スキルの『威嚇フィアー』は、魔力の籠もった咆哮を浴びた者の本能的な恐怖を駆り立てる。しかし相手が臆さなければそもそも意味を成さないし、強制的に臆させる訳でも無い。しかも魔力も多少ながら消費する為、もう一つのスキルとの併用が現実的では無い。強敵戦においては全く役に立たないというのも弱点となる。

 他にも挙げるとすれば、他とは系統が違うガーベラのスキルだ。彼の使用するのはアクティブ系――つまり攻撃のスキルだ。その名を『虚実ディメンシ界縫ョンスクエア』。
 定めた空間を最大15メートル四方で切り取り、自身の仮想空間と呼ばれる空間に保存できる。
 切り取った空間はいつでも取り出せて自由自在。傷なども切り取って送る事も出来るが、あくまで傷を飛ばせるだけで、減った体力や負ったダメージを無かった事には出来ない。そして、生物などを飛ばす時は全体を入れなければならない為、切り取って相手を倒す事は不可能。
 そして何より、この空間内に入ってしまったら、ガーベラのオリジナルの空間にある石を破壊すれば仮想空間は崩壊して脱出する事が出来る。という脱出口まであるのだ。

 長々と挙げてきたが、これらのようにスキルには圧倒的な長所もあるが、必ず弱点もある。
 単純な実力で体中の傷ができたのなら、もうそれは今この場では埋めようのない溝だ。だが、スキル持ちだという一縷の希望に縋るのも悪くはない作戦だろう。

(まずはどんなスキルか探る所から始めるにゃ)

 フィーは体を小さくして瓦礫の隙間から地面へと着地した。そしてじりじりと瓦礫の隙間を移動しながら、ロイドの位置を五感で把握し続けた。
 目立った攻撃はせず、ただ慎重に相手の動きを追い、仕掛ける機会を伺う。瓦礫の影に身を潜め、敵の視線が自分に向けられていないことを確認する。ロイドは静かに移動しているフィーには気が付かず、大声でフィーを探している。

「おーい!!猫ぉ?どこいったよ!!つまんねーから早く出てきてくれや!」

(そんな大声出して良く魔獣狩りとか名乗れるにゃんね……。それよりも、にゃんでさっきアイツはオレの周りをクルクル回ってたんだろうか)

 フィーは疑問を抱きながら、慎重に自分の記憶をなぞる。ロイドが走り回る前、フィーはまだ一度も直接的な攻撃を受けていなかった。しかし、彼が吹き飛ばされた後、なぜか体中に無数の傷が刻まれていた。

(それがスキル発動の為に必要な事だったのかにゃ……まさか、回った回数分敵を斬り裂くなんて奇っ怪なスキルじゃにゃーよな……?)

 ロイドのスキルを探るためには、もっとデータが必要だ。フィーは素早く動きながら、瓦礫の上を飛び跳ねる。意識的にロイドの視界に入らないようにしつつ隠れる。
 ロイドは瓦礫を蹴飛ばしながらフィーを探すが、大きく瓦礫を破壊したりしてフィーを探そうとはしていなかった。

(やっぱり、アイツのスキルは何かを受けることで発動するタイプ……?いや、それだけじゃにゃいハズにゃ)

 フィーは再びロイドの動きを観察する。走る軌道、止まるタイミング、体勢の崩し方。その1つ1つを分析し、どこに違和感があるのかを探った。

 すると、ある事に気がついた。

(そういえば、アイツずっとオレの攻撃効いてない様子だったにゃ……。ガーベラと一緒にいたヤツも初撃は耐えたが、それ以降は普通に喰らっていたにゃ。つまり、オレの攻撃が弱い訳じゃにゃい。……それによくよく考えれば、攻撃する度にアイツへの手応えが減ってた気が……)

 ダメージを軽減するスキルだとしたら、敵にダメージを与える事は出来ない。だが、フィーの体には明確な傷がついた。それは、まるで時間差で攻撃を受けたかのようだった。
 つまりただ単にダメージを減らすスキルでは無い。ダメージの軽減はそのスキルの一部と考えるべきだろう。

(一発かましてみるかにゃ……!)

 フィーは瓦礫の陰から飛び出し、一気にロイドへ向かって突っ込んだ。ようやくフィーを見つけられたロイドは「おぉ!やる気になったのか?猫ぉ!」と嬉しそうにしていた。

 そしてロイドは即座に反応し、回避しようとする。だが、フィーはその動きを見越して逆方向へ跳び、すれ違いざまに爪をロイドの腕に掠めさせた。
 鋭い爪がロイドの肌を浅く触れる。しかし、ロイドの腕には傷一つついていなかった。

(……やっぱり、ダメージを受けてにゃい?でもさっきのオレの攻撃には傷だらけになってた……おかしいにゃ)

 フィーは考えながらロイドの周囲を回り込む。ロイドは少し眉をひそめたが、特に大きな反応を見せず「擽ってぇからやめれ」とフィーの爪が掠めた場所をポリポリと掻いた。
 その態度が、逆にフィーの中で確信を強めた。

(オレがダメージを受けたのは、あいつが走り回った後。でも、アイツは攻撃らしい攻撃をしていにゃい……。となると、アイツが走り回っていた行為自体が、スキルの発動に関係してるのかにゃ……?)

 走る事で何かをしていた?
 走る事は何を現している?
 そもそも、走る事自体に意味はあるのか。

 そんな思考を広げているフィーに、ロイドによる斬撃が繰り出される。大きく振りかぶって振り下ろされた刃をフィーはボロボロの体で飛び退いて躱す。小さい体の為魔力の消費が抑えられる事もあってか、動きが先程より正確になる。
 
 フィーが次の行動に体を動かそうとした瞬間、ロイドの長い袖の中がチラリと見える。
 するとそこには、フィーを斬りつけた時に付着したであろう血液が見えた。しかし、それにはどこか違和感があった。

(なんで魔物の血にゃのにあそこまで赤いのにゃ……?魔物の血はもっと赤くて黒いハズにゃ……)
 
 それに目を凝らしてよぉく見てみると、何やら切り傷のようなものまで見える。当然、フィーはそんな傷を着けた覚えは無いし、仮に吹き飛ばした時についたのなら、ほとんど塞がっているのはおかしい。
 違和感だらけのロイドの視界から、再びフィーは消える。更に小さくした体は、もはや大きめの虫程度のサイズしか無かった。

「あれぇ!どこ行ったんだよ!おーい!!」

 間抜けな声を上げているロイドを放置し、フィーは考える。
 ロイドがぐるぐると円を描くように動いていた事。
 そしてその後、突然フィーの体に傷がついた事。
 ロイドの手首にある、ほとんど塞がったの傷。
 攻撃する度に手応えの減っていく体。
 魔物のものにしては、明る過ぎる血の色。
 
 今感じている違和感の全てを統合し、何か当てはまりそうなものは無いかと総当りしていく。
 あれでもない、これでもない。そう時間はかけていられないが、1つ1つを当たっていくしか無い。

 数秒間の思考の間に数十通りのハズレを引いた。
 あれでもない、これでもない、が続いている中、フィーの頭に1つの考えが浮かび上がる。
 それが本当ならば、今までの全てに合点がいく。少々フィーにとって都合の良過ぎる推測だが、今はこれに賭けねば、後に勝機は見えてこない。

 時間が経過するに連れて、その推測がドンドン確信へと変わってくる。
 その感覚がたまらず、フィーはニヤリと口角を上げてウロチョロと動き回っているロイドを見つめながら呟いた。

(……分かったにゃよ。お前のスキルの正体が……!!)

しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました

白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。 そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。 王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。 しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。 突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。 スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。 王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。 そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。 Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。 スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが―― なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。 スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。 スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。 この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

【状態異常無効】の俺、呪われた秘境に捨てられたけど、毒沼はただの温泉だし、呪いの果実は極上の美味でした

夏見ナイ
ファンタジー
支援術師ルインは【状態異常無効】という地味なスキルしか持たないことから、パーティを追放され、生きては帰れない『魔瘴の森』に捨てられてしまう。 しかし、彼にとってそこは楽園だった!致死性の毒沼は極上の温泉に、呪いの果実は栄養満点の美味に。唯一無二のスキルで死の土地を快適な拠点に変え、自由気ままなスローライフを満喫する。 やがて呪いで石化したエルフの少女を救い、もふもふの神獣を仲間に加え、彼の楽園はさらに賑やかになっていく。 一方、ルインを捨てた元パーティは崩壊寸前で……。 これは、追放された青年が、意図せず世界を救う拠点を作り上げてしまう、勘違い無自覚スローライフ・ファンタジー!

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!

IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。  無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。  一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。  甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。  しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--  これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話  複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

処理中です...