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お店経営編
第二章 99話『『元』究極メイド、決める』
しおりを挟むククルセイの国王であるノードラス・クルセリアの宣戦布告から数時間。
治療を終えたカルムやベルリオを交え、彼等は戦争時の作戦会議を始めていた。
「……皆、集まってくれて感謝する。今回はククルセイからの宣戦布告について話し合いたいと思っておる。何卒、知恵を貸してくれ」
ノプスが頭を下げた。
この場にいるのは、ノプスとネブロ、イーリルにベルリオ、そしてカルムとメイとアミナだけだった。
他の中枢を担っている役職の人物も呼ぶべきだったが、メルナスの能力の話を聞いた以上、迂闊に彼等をこの話し合いに介入させる訳にはいかなかった。
「まずはヤツ等の目的、そしてその発端となった事について整理したい」
ネブロが数時間前とは違い、落ち着いた様子で話す。少しは頭が冷えたようだった。
「ククルセイの目的だが、ヤツ等は我々と戦争をし、軍事力や資源を手に入れる腹積もりだろう。ククルセイは小さな国だ。今まで生き延びれたのも、レリックのお陰と言っても過言では無い」
一同がその説明に頷く。
というのも、ククルセイの国王はドが付く程の無能で有名なのだ。しかしそれでも生き延びれたのは、大国であるレリックが様々な方向からの支援をしているからだった。
だから表面上は対等である国々だが、ククルセイはレリックに頭が上がらない状態とも言える。
「そして、今回。魔人会になりすまし、ザストルク襲撃を試みた。恐らく、襲撃犯がバレる事は向こうも計算済みだっただろう。もし正体がバレずに街を壊滅できたら、それはそれで我々の重要拠点を破壊できたとしてヤツ等にとってプラスとなる。……ノードラスは我々兄弟をよく知っている。私の志を逆手に取り、客人を傷つける方向に出た。そして私の怒りは爆発し、戦争は4日後と、日にちも決定した。それが現状だ」
ノプスが言い終わる。
それに対してまた熱が上がってきたネブロが怒りの表情を浮かべる。
「やはりヤツ等は全て計画づくで動いておったのか……!!土地や資源、人員……そんなくだらない事の為にカイドウ殿を……!!」
彼には強い憎しみがあった。
だがそれは決して他者に向けられたものでは無い。
メイを呼びつけた事によって彼を巻き込んでしまった。無関係で、しかも他の国の一般人であるカイドウを。
そんな想いが、ネブロの中でぐるぐると渦を巻いていたのだ。
「戦争という事は、人員の事も考えなくてはなりません。すぐに招集できそうな騎士団員はどれくらいでしょうか?」
カルムが訊く。
本来ならば動かしていいような状態ではないが、彼女がどうしても参加すると言って聞かない為に、仕方なくこの場に同席させた。しかし、起き上がらず寝転んだ状態という条件付きだった。
「武装騎士団の団員数は現在4200人程だ。しかしある程度の数は警備隊として国境付近に位置していたり、方々の街や村に門番として立たせている。帝都以外の街にヤツ等が攻め込んでこないとも限らない。だからその守備の分を差っ引くと、1000人程なら集められる」
現コルネロ帝国武装騎士団総団長であるベルリオがカルムに向かって言った。
確かに彼の言う通り、ククルセイの聖騎士が鉄鉱平原以外に現れないという保証は無い。それを加味すると、街や村に大勢を派遣し、主な戦地では同士討ちを避ける為になるべく少人数だが、相手にも引けを取らない戦力を揃えたい。ならば1000人もいれば妥当だろう。
「一箇所に集まるのなら、それくらいいれば十分でしょうか……」
「こちらには魔道銃器がある。ヤツ等はその存在を知っているだろうが、詳しい使い方までは知らないハズだ。だから魔法を使える者が少ない我々の騎士団でも、魔法に対抗できるでしょう」
今度はイーリルが魔道銃器の利点を活かした発言をする。
遠距離からの狙撃、中距離からの牽制、近距離で発砲し確実に仕留める。そういった作戦と、魔道銃器を扱える騎士団員がいる事をイーリルは伝えた。
「うむ。あと4日……いや、出立や配置の時間を考えれば3日か。……その期間で更に魔道銃器の制度を向上させ、それを扱える騎士団員を出来るだけ増やしておいてくれ」
「了解致しました」
ノプスの言葉にイーリルは右手を額まで持ち上げ了解の声を上げる。
「あと次に考えなきゃならねぇのは人数の分担と、怪我人が出た時の対処法か……。そういやネブロ。回復薬の方はどうした。まだ届かねぇのか」
メイが、今考えなくてはならない事で残っているものを口にする。そして思い出したかのように回復薬の事について訊いた。
確か数時間前に森に入って回復薬の素材元であるリヴァルハーブを調達しろと命令したハズだ、と思ったのだった。
彼女の問いかけに、ずっと俯いていたアミナが少しだけ動いて反応する。
だが、彼女の期待はすぐに裏切られる事になった。
「……すまない、アミナ殿。リヴァルハーブを回収に向かった偵察部隊からの連絡では、国境線沿いや森の中には既にククルセイの聖騎士らしき連中が待機していたそうだ。しかもあちこちで、だ。だからリヴァルハーブを回収できなかったらしい。……本当に、すまない……」
アミナのほんの少しの期待が籠もった眼差しは、再び光を失って地面を見つめる。
「いくらなんでも早過ぎますね。……もしかしたら、こちらが戦争を飲むのは織り込み済みで、事前に聖騎士を配置していた……?いやしかし、ククルセイにそれだけの人数がいるのだろうか……?」
「そりゃ多分あれだ。レリックがククルセイに騎士を貸し出したんだろ。あの国は戦争こそ否定的だが、軍事もそれなりに良いのが育ってるとも聞く。それに大国だから騎士団の人数も多くて、その数数万以上に登るとも言われているくらいだ」
イーリルの疑問にベルリオが答える。
レリックが抱えている騎士団員の数を聞いたイーリルは、確かに有り得そうだと納得し、口を噤んだ。
「……城中の回復薬やリヴァルハーブが一気にゴッソリと無くなった。それに追い回して怪我を負わせるだけの魔人会のザストルク襲撃……。何か足りねぇ気がするが……この全部が繋がってそうな気がするな。……当たるぞ、女の勘はよ」
メイが呟く。
それに対して全員が唸るが、結局答えは出ないままメイの言っていた話題に戻った。
「人数の配置だが、まず比較的人数と実績のある第1師団と第3師団、あと第7師団は鉄鉱平原の中でも帝都に一番近い場所へと向かわせる。それ以外の師団はそれぞれ東西の方向に分かれ、迫ってくる聖騎士団を迎え撃つ。ヤツ等の戦力は多くても2000程だ。……そして、ヤツ等は今回、本気で我々を潰しに来ている。ならば帝都に一番近い鉄鉱平原に、あちらは最大戦力をぶつけてくるハズだ。我々で言う、ベルリオのような者を、何人もな」
それを言われたベルリオは息を呑んで汗を一つ垂らす。
しかし体が完全に治っていない彼にとって、それは今までの人生の中でトップクラスに感じるプレッシャーだった。
「……俺が参戦する以上、義手の方は任せたぜ、イーリル」
「あぁ。前回よりも機動性を重視して作ってみよう」
それを言い終えると、イーリルは「失礼します」とお辞儀をしてから、すぐさま会議室を後にした。
一刻も早くベルリオの新しい義手を作り、戦争に間に合わせたかったからだ。それを理解していたネブロもノプスも何を言わなかった。
「……さて、メイやカルム。そしてアミナ殿。貴女達はこの戦争には関係の無い人物だ。戦争が始まる前にこの国から逃げるといい。馬車一台くらいならば出しても人員に問題ない。国境線沿いに聖騎士を配置していると言っていたが、それくらい我々の騎士団員が突破してみせる。だからカイドウ殿を連れてレリックに帰るのじゃ」
ネブロはアミナ達に国外へ逃げる事を勧めた。
戦争が始まってからでは逃げる事は叶わなくなる。その為にネブロは今提案をした。
しかし――
「ここまできて無関係だと?ふざけるな。こちとら仲間1人撃たれて、従者も怪我を負った。何もせずに引き下がれるかよ。リプスを殺した連中と繋がってるとなりゃ尚更だ」
メイの一言がその提案を蹴り飛ばす。
だがネブロも譲らない。
「いや、しかしだな……これ以上恩人を危険な目に合わせる理由にはいかんのだ。それに両腕が使い物にならぬお主が参戦して、もし万が一何か大きな負傷をすれば、私は頭を下げても下げ足りぬのだ」
「三男坊のガキが私を低く見てんじゃねぇ。両腕が動かなきゃ足で蹴り殺す。足が動かなきゃ口で噛み殺す。それだけだ」
「だから!!そうなっては困ると言っておるのじゃ!!最終的にその状態になってしまっては意味が無いのだ!!これは、お前達が生きていないと意味の無い戦争になる!!特に我々と関わりの無かったアミナ殿!!彼女とカイドウ殿を失うのが我々の敗北を意味する!!これは、カイドウ殿の受けた借りを返す為の戦争なのだからだ!!」
「アミナやカイドウを戦争のダシに使ってんじゃねぇ!!そんな理由で戦争起こされたって知って、大勢の人間が死んだら、こいつ等は一生、自分を恨み続ける!!お前はカイドウやアミナに、背負いきれない十字架を背負わせるつもりなのか!!」
メイの感情的な怒号が響く。
熱のこもってしまった言い合いに、一つの鋭い言葉が突き刺さる。
「――も、いい……」
小さく力のない声でそれは放たれる。
その声の方へ全員が目を向けた。
「――どうでも、いい……」
アミナはただ低く呟いているだけだった。
その短い言葉の端々から、彼女の後悔と怒りと絶望と悲しみ、全ての負の感情が感じ取れた。
「戦争の理由とか……敵の人数なんて、どうでもいい……」
「アミナ……」
「……私は……カイドウさんに誓ったんです……。私が貴方を守る、と……」
メイはアミナの心を心配して名を呼ぶが、彼女にそれが届いているか怪しい。
今のアミナには恐らく、誰の声も心の奥底には届かないのだろう。
「私が守ると約束したのに……私の眼前でカイドウさんは血溜まりに倒れていた……。私が……守ると誓ったのに……」
小さく、そして何度も呟いたアミナの頭の中は誰にも想像できなかった。否、想像も出来ない、したくない程に荒み、枯れ果てているに違いなかった。
「私が……約束した……。だから――」
ポツリと呟いて顔を上げる。
しかし今の彼女の目に光は宿っておらず、深い闇だけが浮いていた。
その死んだような目に、その場にいた全員――メイですら無意識の内に発汗し、どす黒い瞳に対して恐怖というものを感じ取った。
「私が……ククルセイの聖騎士を全員殺して――」
「それで全てを終わりにします」
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