ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太

文字の大きさ
174 / 288
雷鳴は思わぬ方角へ

第三章 22話『『元』究極メイド、発見する』

しおりを挟む


 アミナ達がゼゴット村に到着したその日の夜。
 毎度の如く2人はリューネの自宅へと拠点を移し、誰に作戦を聞かれる訳でもなく、アルダナ教とグラッツの怪しい動きに対する作戦会議に勤しんでいた。

「やはり教会に乗り込むのが手っ取り早いだろうか……」

「いえ、それではあちらの聖魔法によってすぐ思惑が見破られてしまいます。……点検と称してリューネさんが入ったりなどは出来ませんか?短い間の村長とはいえ、この村に長年住んでいたのは確かなんです。いちいち確認されないのではないですか?」

「そりゃどうだろうな。リューネが外から来た私達とすぐに交流しちまってるんだ。リューネも勿論疑う対象になるだろ。村人全員がアルダナ教徒だって事も考えると、グラッツがいねぇ内に教会を調べちまうのが一番だと思うぜ」

 それぞれが自身の中にある意見を述べていった。
 リューネとメイは教会へ乗り込むという作戦。
 アミナはもう少し捻りを加えた作戦を出した。

 だがどれもなかなか決定打に欠け、3人は難儀していた。

「……やっぱり、エルダーがいないと……」

 アミナは小さな声で呟いた。
 彼女の純粋なアルダナへの信仰心には、恐らく教団内でも勝てる者はいないだろう。
 そしてグラッツは何故かエルダーへは聖魔法の行使はしなかった。
 出来なかったのかそれともやらなかったのか。そこは定かでは無いが、少なくともエルダーなら潜入できる事が2回目で分かった。

あとはそこから慎重に動けば……

 アミナが心の中で呟くと、アミナの先程の言葉を聞いていたリューネが驚いたような顔をした。

「アミナ殿……その名前、どこで知ったんだ……?」

「へ?」

 アミナが間抜けな声でリューネへと返した。
 するとリューネは徐ろに椅子から立ち上がり、いそいそと2階へと上がっていった。
 アミナは彼女の背中を目で追うが、メイは大あくびをして眠そうだった。
 大分酒も飲んでいたようだし、睡魔が襲ってきても仕方がない。
 
 そんな子供が眠そうにしているのを見ているかのような感想を抱いていると、リューネは2階から降りてきた。
 しかも足音は1つではなく、リューネの後ろに隠れている小さな影が見えた。

「紹介しよう。彼女はエルダー。私の数少ない友人の1人だ」

「は、はじめまして、エルダーなのです。よろしくお願いしますなのです」

 階段を降り終えてアミナ達の座っている椅子の前へと立ったリューネは、自身の後ろに隠れていた少女を紹介した。
 エルダーは頭を下げてアミナとメイの2人へと挨拶をした。
 メイは「よっ」と軽く挨拶を返したが、アミナはそこにエルダーがいる事に驚愕して声が出なかった。

どういう事……?エルダーはあの小屋から動こうとしなかったんじゃなかったのか……?リューネさんの性格上、恐らく何度も家に呼ぼうとしていたハズだ。だが頑なに動かなかったのを、私がスキルを見せた事でついてくるキッカケになった。

 アミナはまじまじとリューネの顔を見る。
 ふにふにで柔らかそうな頬に、血色の良い肌。その小動物的な可愛さに思わず顔がトロけそうになるが、なんとか持ち直して思考を続ける。

時間が巻き戻っても大まかな事象は変わっていなかった。だけどエルダーがここにいるのは想定外だ。1度目も2度目も、どちらも私が関わっていた。それが少なくともエルダーが外に出る条件なのは、1度目と2度目を合わせて何となく理解出来た。だからこそエルダーがここにいる理由が不思議でならない。1度や2度起きた現象でも、変わる事があるのだろうか……。

 アミナにジッと見つめられ、エルダーはあたふたとしていたが、それを苦笑いで返すリューネ。
 そしてようやくハッとしたアミナは「あっ、すみません」と見つめていた事をエルダーに謝罪し、腕を組んだ。

「エルダーはアルダナ教となんか関係あんのか?」

「いや、その逆だ。アルダナ教と全く関係が無いからこそ、今回ここに呼んだのだ。しかしエルダーのアルダナへの信奉っぷりは並の信者の比ではないだろう」

 リューネは自信満々に言った。
 恐らくリューネとエルダーが出会った当初から、エルダーはアルダナを女神様と慕っていたのだろう。
 その口振りから、随分前から言われ続けていたのが伝わってきた。

「それじゃあエルダー。君にはさっき説明した通り、アルダナ教への潜入をお願いしたい。頼めるだろうか」

「はい!お姉ちゃんがお迎えに来て、改めて出かけていった時にお願いされたので、エルダーもいっぱい考えれました!エルダーは女神様が大好きなので、それを悪い事に使っている人達を、コラって言いたいので、お姉ちゃんが言ってた、せんにゅうをやるのです!」

 背筋をピンと伸ばして胸を張った。
 そのあまりの可愛さにリューネは彼女を持ち上げて頬をスリスリとした。
 もちもちで柔らかい肌がくっつき合い、それを見ていたアミナは真顔で手をワキワキさせた。

「リューネさん……私にも少し……」

「フフフ……これは私だけの特権なのさ」

 指を曲げたり伸ばしたりしながらアミナは近づくが、リューネは全くエルダーを渡そうとせず、2人は微妙な距離感で、微妙な速度の追いかけっこを始めてしまった。
 椅子に座って見ていたメイは再び大きなあくびをし、今夜の作戦会議はそこで幕を閉じた。


―――


 家の中には、静けさが満ちていた。
 メイとリューネが街の様子を見に出ていってから、まだそれ程時間は経っていない。
 しかし、アミナにとってはすでに一刻ほど経ったような、妙に長い静寂だった。

「エルダーは無事潜入出来たでしょうか……」

 この場でしてもしょうがない心配をしつつ、アミナは窓際の椅子に座っていた。
 開けた窓から入る風は涼しく、薄く埃っぽい。風に揺れて棚の上の何かが微かにカサリと鳴る。

グラッツさんの目的は、何故か村の周囲を覆っている結界を破壊する事……。それに血の紋とは一体……。

 そんな事を考えていても今は答えが出ない。
 だが確実なのは、グラッツが何か大きな事をしでかそうとしているという事だけ。
 何か対策を考えなければ。そう考えながら、アミナは家の中を無意識に見回した。

「そういえばリューネさんの家を散策した事はありませんでしたね……。少し見てみましょうか」

 アミナはそう言って椅子から立ち上がった。
 そこから少し、リューネの家の中を歩いてみた。

 リューネの家は古風な建築で、石と木が交じり合った重厚な造りをしている。
 家の中は整っていて、生活の痕跡がそこかしこにあった。干したばかりのハーブ、古びた本棚、煤けたランプ、使い込まれた椅子とクッション。
 全てが落ち着いた色味でまとめられ、誰かの日常がそのまま封じ込められているようだった。

 そんな中、アミナは2階にあったとある部屋が気になった。
 入った事のないその部屋を少し遠くから見つめてみる。

――何か引っかかる。

 理由の分からない違和感が、胸の奥でざらついていた。
 外の音があまりに遠い。誰もいない部屋の空気がやけに澄み過ぎている。

 アミナは手にしたカップを近くの机の上に戻し、部屋をそっと見渡す。
 誰もいないと分かっているのに、息をひそめるように足音を殺しながら、部屋の奥へと進んでいく。

 通された居間の奥の階段を上がり、少し狭い廊下の先に、小さな物置のような部屋があった。
 扉は半分開いていて、中には整理された道具や古い本が積まれている。ぱっと見ではただの物置だ。

 だが、アミナはふと足を止めた。

 部屋の奥―――壁の一角だけ、何かが違う。
 いや、全く同じ材質、同じ色合い、同じ木目のハズなのに、何かが違うと感じられた。それは職業柄と言って良いものか分からなかったがきっとそれだろう。
 無意識の内に、視線がそこに吸い寄せられていた。

 棚の裏側。少し空間が広い。奥行きがあるように見える。
 アミナは棚に手をかけ、少しずつ押してみる。
 ギィ、とわずかに音を立て、重い木製の棚が動いた。
 埃が舞い、風の流れが変わる。

 そこには、一枚の壁板がはめ込まれていた。
 見た目は他の壁となんら変わりない。
 だがアミナの目はその角の部分、ほんのわずかに浮いている縁を見逃さなかった。

 手探りで縁に指をかける。冷たい木肌が指先に触れた。
 力を入れてみると、パキ、と乾いた音を立てて、板がわずかに外れた。

 その瞬間、ふわりと空気の流れが変わった。
 閉じられていた場所から、長く封じられていた空気が漏れ出してくる。微かな鉄と墨の匂いが混じっていた。

 アミナはゆっくりと板を引き抜いた。
 その奥には、狭い通路のような空間が続いている。幅は人ひとり分。だが、奥に向かって階段が伸びていた。

 「……隠し部屋」

 独り言のように呟いて、アミナは足を踏み入れた。
 足音を消すように慎重に階段を降りていく。階段の壁には薄暗いランプがかけられており、弱々しい光が進む先を照らしていた。

 階段は十段ほどで終わり、重い扉の前に出た。
 扉は金属製ではなく、木製の重厚な造りだった。
 取っ手も鍵もない。だが、よく見ると扉の中心に小さな円形の飾りが埋め込まれている。アミナが触れると、その飾りがカチリと音を立てて回転し、内部で何かが動いた気配があった。

 次の瞬間、扉はわずかに軋んでゆっくりと開いていく。

 重い音とともに、室内の空気がアミナの前に流れ出た。
 ほんのりと紙とインク、そして時間の経過を感じさせる微かな木の匂い。

 目の前に広がったのは、想像よりも遥かに広い空間だった。
 四方を壁に囲まれているにも関わらず、天井は高く、部屋の奥まで本棚がびっしりと並んでいた。
 中央には巨大な机と椅子。その周囲には地図、手書きの書類、蝋燭立て、細工の施された文箱、古代語で書かれた本などが雑然と並び、空間全体に荘厳な緊張感が満ちていた。

「凄い……こんなにも本や紙が……」

 第二大陸ではとても貴重な紙、それを使用した本。
 安くても金貨数枚程するそれ等が大量にあった。
 この部屋だけで一体いくらの価値があるのだろうか。

 床は木製。歩けば音を立てそうだったが、アミナは一歩、また一歩と中へと進む。

 光源は少ないのに、どこか部屋全体が柔らかく明るく感じられた。
 ひとつの壁面には、大きな絵がかかっている。人影は描かれておらず、風景だけの静謐な画。
 天井から吊るされた鎖にぶら下がる蝋燭の群れが、わずかに揺れていた。

 机の上の書類には、見たこともない地名が書かれていた。
 広げられた地図は、現在の世界地図とは違っていた。
 壁にかけられた棚の一部には、封をされたままの箱が無数に並び、そのひとつひとつに印章が押されていた。

 「……これは……」

 声が、自然と消える。

 アミナは部屋の中央に立ったまま、辺りを見渡した。
 空気が重い。時が止まったようだった。
 けれど、確かにここは存在している。


 静謐で閉ざされた秘密の書斎が、そこに現れていた。

しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました

白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。 そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。 王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。 しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。 突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。 スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。 王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。 そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。 Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。 スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが―― なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。 スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。 スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。 この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

【状態異常無効】の俺、呪われた秘境に捨てられたけど、毒沼はただの温泉だし、呪いの果実は極上の美味でした

夏見ナイ
ファンタジー
支援術師ルインは【状態異常無効】という地味なスキルしか持たないことから、パーティを追放され、生きては帰れない『魔瘴の森』に捨てられてしまう。 しかし、彼にとってそこは楽園だった!致死性の毒沼は極上の温泉に、呪いの果実は栄養満点の美味に。唯一無二のスキルで死の土地を快適な拠点に変え、自由気ままなスローライフを満喫する。 やがて呪いで石化したエルフの少女を救い、もふもふの神獣を仲間に加え、彼の楽園はさらに賑やかになっていく。 一方、ルインを捨てた元パーティは崩壊寸前で……。 これは、追放された青年が、意図せず世界を救う拠点を作り上げてしまう、勘違い無自覚スローライフ・ファンタジー!

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!

IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。  無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。  一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。  甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。  しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--  これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話  複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

処理中です...