ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太

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雷鳴は思わぬ方角へ

第三章 42話『『元』究極メイド、家に帰る』

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 ゼゴット村から出発してから3日と少し。
 長い道のりを経て、アミナとメイは、ようやくスターターの城壁を目にしていた。

「おっ、見えてきたぞ」

「本当ですね。はぁ~、それにしても長かったですねぇ。3日間歩きっぱなしというのがここまで大変だったとは……。この大陸に来た当初の頃を思い出しましたよ」

 アミナは第二大陸に飛ばされてきた時の事を思い出した。
 広い荒野をひたすら歩いて見つけた街、それがスターターだ。同じような道のりや景色が続いている為、その記憶が引き起こされない方がおかしかった。

「そうだぜ。それにお前、行きは気失ってただろ。行きを知らねぇ分、帰りは余計長く感じたんだろ」

「そうですよね、すみません。……でも、そういえばなんで私は気絶したんでしょうか……。村に入る前は幻にかかってないですよね?」

 ふと思い出した疑問をメイへと投げかけた。

「そういやそうだな。んー……。考えられる可能性としては、ハスカートの悪事を止められるヤツは、唯一自我を持った幻の、ゾフトが選んでたんじゃねぇか?流石に入ってきた連中の力量までは測れねぇだろうしよ」

 頭に思い浮かんだ可能性を言ってみる。
 彼女の中にそれ以外に心当たりがない為、必然的にその言葉が口をついて出た。

「なるほど……ありえますね。結局ゾフトさんが私達を嘘の要件で呼び出した訳ですし、彼がそれ程の大役を担っていても不思議ではありませんね」

 アミアンがそう言っている内に、スターターの城門を通り抜けた。
 すっかりアミナと門番は顔見知りとなっており、ほとんど顔パスで通っているものだった。アミナもこの大陸に来てだいぶ経つ為、スターター内では顔の広い方をなっていた。

「直接本当の事を言えば、ハスカートの逆鱗に触れてすぐにでもアルダナを復活させようとする。だから嘘で私達を連れてきた。……やっぱり今回の件は複雑過ぎたぜ」

 メイはぼやきながら頭に手を置く。軽く空を見上げて遠い目をしていた。
 彼女にとっても色々感じる所があったのか、ボケッとしているように見えて、何やら不思議な雰囲気を醸し出していた。

「そうですね、お店メインの事を進めてもいいかもしれませんね。素材の回収なんかをギルドで請け負うのとか」

「……ん。そういえば―――」

 遠い目をして歩いていたメイが歩みを止めた。
 アミナは振り返って「どうしたんですか?」と問いかけた。すると彼女は、自身の荷物を軽く漁ると、何かを取り出した手を自身の体で隠した。

「ふっふっふ……、今私は何を取り出したと思う……?」

「え?何馬鹿な事言ってるんですか?知らないですし、興味ないですよ」

「冷ぇな。……まぁでもいいか」

 そう言って隠していた方の手をバッと大きく掲げた。
 そしてアミナの眼前でそれを見せつける。アミナは掲げられた物をよく見た。

「それは……冒険者カード?」

「おうよ、ついこの前取っておいたんだ。お前にギルドで仕事を請け負うって言われたから思い出したぜ」

「なんでまた、冒険者なんかに?」

「いやぁよ、私達って身分を証明するモンって持ってないだろ?だからこんぐらいあってもいいかと思ってよ」

 そう言ってメイは再び鞄を漁り始めた。そしてもう一枚のカード状の物を取り出してアミナへと差し出す。

「ほれ、これお前の分な」

「おい」

 アミナの高速ツッコミが炸裂する。
 メイは不思議そうな顔をして「何が不満なんだよ」と言うが、アミナは眉間にシワを寄らせて言及する。

「何が不満?そりゃ勝手にそんな物作られたら不満にもなるでしょうが!!ギルドの冒険者登録に何が必要化知ってて言ってるんですか!?個人情報ですよ!個人情報!!名前、性別、出身、スキルの有無!!個人情報という個人情報の全てを貴女は私のいない所で言いふらしたんですか!!」

「まぁ落ち着けって。ほら、金は私持ちだからよ。それでチャラだって」

「勝手にやっといてなぁにがチャラですか!!恩着せがましいにも程がありますね!!フンっ!!」

 完全に気を悪くしてしまったアミナは、先にスタスタを歩いてしまった。
 メイはそんな背中を小走りで追いかけ、彼女の後ろをついて歩いた。


―――


 スターターの城門からしばらく歩き、2人はようやくアミナ雑貨店という看板を目にした。 

「いやぁ、しかしマジで長かったなぁ……。流石の私でもノーダメとまではいかないぜ」

「ふふ、お疲れ様です。しばらくはお店でゆっくり出来るといいですね。さっき言ってたみたいに、素材を集める為だけにダンジョンに行ってみたりするのも楽しそうですし、折角冒険者カードを作ったんです。冒険者として仕事を受けてみたりもしてみたいですね」
 
 周囲に人の姿は無い為、今は営業していないのだろうと考えた為、特に気にする様子も無かった。
 アミナはメイに言葉を返して扉を開けた。
 すると、店の中のカウンターには、よく見慣れた人物が立っていた。

「アミナ様、メイ様。お仕事、お疲れ様でした。お帰りなさいませ」

「いやぁ、カルムさん。こちらこそすみません。長い間お店を任せてしまっていて」

「いえ。お店の事は、彼のお陰で滞り無く回っていましたから」

 カルムは少し離れた場所にあるソファの方を向いて言った。
 彼の事、一体誰だろうか。そう思っていたアミナだったが、ソファに座っている影から、すぐにその人物の正体が分かった。

「あっ、アミナさん。おかえりー」

「カイドウさん!遊びに来てくれたんですか?」

「うん、まぁね。でも、すぐにいなくなったってカルムちゃんから聞いた時は驚いたよ。あんな事があったのに、アミナさんは相変わらずフットワークが軽いね」

 カイドウは笑顔で返す。
 その瞬間、アミナはなるほど、と納得した。

 カイドウは魔道具関連の物に詳しい。
 つまり、アミナがいなくても知識のあるカイドウと、大体の事はこなせてしまうカルムがいれば、所望されている品は大抵作れてしまう。
 それを考えると、カイドウは何日かアミナの家にいた事になるが、そこは彼の性格上苦にならないと考え、アミナは謝罪の変わりに「ありがとうございました」と言った。

「いいっていいって。僕はアミナさんがどれだけの労働をしているか気になってね。……あぁ、動きが遅い度にカルムちゃんに、静かに行動を催促され、挙げ句の果には『ここはいいので図鑑を漁って下さい』と言われる僕……!!あれは新感覚だったねぇ………」

「………貴方も貴方で、相変わらずブレないですね」

 体をうねうねさせてかつての興奮に身を委ねているカイドウ。
 そんな彼に、アミナは1つの疑問が浮かび上がった。

「そういえば、何か用があって来たんじゃないんですか?私の労働を体験したいだけな訳無いですもんね?」

 アミナがそう言うと、カイドウは動きをピタリと止め、「そうだったそうだった」と言って、カウンターの奥へと入っていき、その後ろの扉を開いた。
 そしてしばらくした後、鞄を持って降りてきた。

「実はね、前々から申請していた事への許可証がようやく届いたんだ」

 鞄を漁り、何かを探していた。
 アミナはそんな彼へ疑問を返す。

「許可証?なんのですか?」

 アミナがそう言った瞬間、カイドウは1枚の紙切れを取り出し、メイと同じようにアミナへとそれを見せつけた。
 アミナとメイとカルムはその紙を凝視すると、そこには―――

「『王立図書館使用許可書』?」

 と書かれていた紙をを読み上げたアミナは、思わず語尾にハテナをつけてしまった。

「そう!ようやくここを使う許可が出たんだ!いやぁ、長かった長かったぁ」

「メイさん、この王立図書館と言うのはなんですか?」

 知らない言葉な為、アミナは物知りなメイへと問いかけた。
 するとメイは、腕を組みながら答えた。

「王立図書館ってのは名前の通り、国が運営してる図書館だ。でもその実体は、何千何万何億とある資料を保管する為の倉庫みたいなモンでよ。勿論一般人は入れねぇし、一般人が入れる機会もそう多くねぇ。だからこいつはすげぇ機会だぜ」

 と言った。
 メイがここまで言うのならばよっぽどの事なのだろう。その点は納得したが、次の問いをカイドウへと投げる。

「そうなんですか……で、なんの為にこれを?」

「それはね、アミナさんから借りてたあのカチューシャあったでしょ?」

 アミナはそう言われて思い出す。いや、忘れもしない。頭に着けて知りたい事を思い浮かべれば詳細な情報が手に入るという嘘のような古代魔道具。
 アミナはそれを、魔道具について詳しいカイドウへと渡しており、その調査を頼んでいた。

「実はそれについての資料があるかもしれないから、アミナさんに頼まれた後、すぐ申請書を送ったんだ。だから長くかかっちゃったけど、ようやく深く調べられるようになった訳」

「そんなに苦労をかけてしまっていたんですか。すみません、それなのに私、なんの為にかなんて……」

「全然大丈夫。僕も貴女と同じで、人の為の苦労は厭わないから」

「カイドウさん……」

 彼の発言に救われるアミナ。一体どれだけ、彼の言葉、彼の存在に救われたか、アミナ自身も数え切れない。
 そんな中、再びアミナの中に浮かび上がった考えがあった。

「王立図書館ってどこにあるんですか?」

「王立ってくらいだから勿論、レリック王国の王都『ファーマス』にあるよ」

「という事は………」

 少しだけ、嫌な予感がする。
 これからちょっとの間、ゆっくり出来るかもと思っていたアミナに、現実が叩きつけられる。

「うん!!だから皆で―――王都に行こうよ!」

 カイドウは溢れんばかりの笑顔で言った。
 するとアミナは、やっぱり……、と少し疲れた顔で思った。

 コルネロ帝国であんな事があり、アミナはカイドウを心配しているが、そんな彼女の心配を一蹴するかのように、カイドウはとても嬉しそうに王都に行こうと誘ってきた。
 だが逆に、そんな彼の誘いを断ってしまって、また彼の身に何かあれば、それこそ大問題となる。

 アミナは彼の誘いに半分渋々、半分心配の気持ちを込め「わ、分かりました……」と答えた。
 それを聞いたカイドウの喜びようと言ったら凄まじく、アミナは苦笑いを浮かべながら、明日以降の王都に、微妙な思いを馳せていた。

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