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両親の墓
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また目覚める。
今度は布団の近くで美奈が寝ていた。
「何やってんだよ。」
なので布団を被せる。
体調はまぁまぁかな。
今は3時ぐらいか。
さてと暇だしなぁ散歩でもしようかな。
え?風邪だから歩くな?気にするな。
そして私は外を歩く。
外は肌寒かった。
「さてと、何処行こうかな?」
行く場所を全くもって決めていない。
そこで私はとある墓場に行く。
ここら辺でゆういつの墓場だ。
そして私はとある墓を探し数分後見つける。
「あった。」
そこは私の両親の墓だった。
「母さん、父さんごめん、皆を守ると誓っておきながら私は守れずに逆に二人に守られてしまった。」
そこで私は苦しくなったが言い続けた。
「あのとき私が命に変えてでも救えていればあいつ等は寂しい思いをせずに叔母にも苦労かけずに済んだのにな。ごめん…」
「自分をそう卑下にするな。」
そう声が聞こえてくる。
しかしその声に聞き覚えがある。
「先生…?」
そう、その声は担任である岡崎夢のものだった。
「体調は大丈夫なのか?誠?」
「はい大丈夫だが、先生が何故ここに?」
「私からしたらお前がここにいるほうが気になるのだが…まぁいい今日はな私の友人の命日なんだよ。」
と話す先生、その手には花が握られていた。
「友人?」
「あぁお前の母さんと父さんだ。」
「⁉知り合いだったのか?」
「あぁどちらかというとそいつの妹のほうかな。」
と母さんの墓を指差す。
「叔母もしくは叔母の姉か。」
「そうだでも仲は良かったさ。」
「そうか…」
言葉が出なかったか自分のせいで両親は死んだのだ。
「誠、いいかお前は過去にいつまで囚われるんだ?」
「どういう意味だ?」
「そのままの意味だ、お前はいつまでも両親の事を引きずるのか。」
「それは…」
「言っておくが今のお前は「ヒーロー」なんて大層な物じゃない、ただの「弱虫」だ。」
「私は「ヒーロー」なんて目指していない、現実に「ヒーロー」なんていない。」
「なら、お前は何故美奈を助けた、自分の手で。」
「!?」
そうだ、美奈を助けるのなら先生に相談したりするなどの他の方法もあったのだ。
「答えれないお前に言おうその答えをそれは…お前が「ヒーロー」になる事を諦めてはいなかったからだ。」
「…」
多分その通りなのだろう。
「実際にお前はまだ人助けを無意識のうちにしているぞ。」
「!?」
「昔からよく聞くぞ船員みたいな帽子を被った子に助けてもらったという報告が。お前が「ヒーロー」を目指しているのなら親の死を乗り越えろ。」
「乗り越えるってどういう事だよ。」
「そうだなお前がしっかりと感情を出せるように…」
「できるわけがないだろ…」
「?」
「できるわけがないだろ、そんな事私のせいで両親は亡くなったんだぞ。それなのにそんな私が平然と笑うそんなのおこがましいにもほどがあるだろ。」
「誠、やはりお前は「弱虫」だ。」
「何だよいきなり?」
すると先生はこっちをしっかりと見据えて言った。
「誠、お前は逃げてるだけだ、人から社会から。」
「どういう…」
「いいか誠、お前は自分は感情がないのだと偽っているだけだ。お前も今では笑えるし怒れるし泣けるはずだ。」
「そんな事ができるわけ…」
「なら美奈とのプリクラあれはどうなんだ?笑っているぞ。」
「っ…」
「それに普段の学校生活も顔では笑ってはいないがものすごくたのしそうだぞ。」
そうである私は美奈と出会ってから笑おうと思えば多分笑えるのだろう。
でも…それじゃあ…
「でもそれじゃあ駄目なんだとか思っただろう。」
「!?」
「図星か、いいか誠誰もお前のせいだとは思っていないはずだ。それに感情を失ったままお前に残りの人生を過ごしてほしいと思うのか?」
違う、多分違うであろう。
「答えは自分の中で出ただろう、違うだろうお前の両親はお前達に幸せで生きてほしくて自分達の命まで犠牲にしたのだろう。ならば…お前は、生きろ!!あいつ等がくれた命無駄にしないよう、後悔しないように生きろそれがきっとあいつ等の願いだ。」
でも…本当にそんな事がいいのだろう?
そう思い深く目を瞑り開けると。
景色が変わっていた。
「ここは?」
そこには満開の桜が咲いていた。
そして目の前には…
「父さん…母さん…なんで?」
「誠、今までごめんな、だがもういいんだ。」
「そうよ、父さんと母さんは心配いらない、だから自分の為に生きて。」
「父さん、母さんでも私のせいで二人は……」
「「誠」」
そして父さんと母さんは私を包み込む。
「いいんだよ。逆にお前達を守れて良かった。」
「そうよ私達は貴方達を守りたかったから。」
「父さん…母さん…」
言葉は出ないしかし大量の涙が出てくる。
「もうそろそろかな。誠、俺達の事は考えなくていい、」
「そう、自分の為に幸せに生きて、」
「それが」
「私達親の」
「「願いなのだから。」」
そして両親は光となって消えていく。
「待って父さん母さん私まだ話したいことが…」
言い終わる前に消えていく父さんと母さん。
そしてもう一度目を開くとさっきの墓場だった。
「どうした?ボウっとしてたぞそれに涙…」
「先生私はわかりました。」
「!」
「私がこのままでいることを両親は望んでいない、両親が望んでいるのは私が幸せに生きること。なので私は…」
深く呼吸をして、
「精一杯生きてみせます。両親が喜ぶように。」
そのとき私の顔は涙に濡れながらも確かに笑っていた。
今度は布団の近くで美奈が寝ていた。
「何やってんだよ。」
なので布団を被せる。
体調はまぁまぁかな。
今は3時ぐらいか。
さてと暇だしなぁ散歩でもしようかな。
え?風邪だから歩くな?気にするな。
そして私は外を歩く。
外は肌寒かった。
「さてと、何処行こうかな?」
行く場所を全くもって決めていない。
そこで私はとある墓場に行く。
ここら辺でゆういつの墓場だ。
そして私はとある墓を探し数分後見つける。
「あった。」
そこは私の両親の墓だった。
「母さん、父さんごめん、皆を守ると誓っておきながら私は守れずに逆に二人に守られてしまった。」
そこで私は苦しくなったが言い続けた。
「あのとき私が命に変えてでも救えていればあいつ等は寂しい思いをせずに叔母にも苦労かけずに済んだのにな。ごめん…」
「自分をそう卑下にするな。」
そう声が聞こえてくる。
しかしその声に聞き覚えがある。
「先生…?」
そう、その声は担任である岡崎夢のものだった。
「体調は大丈夫なのか?誠?」
「はい大丈夫だが、先生が何故ここに?」
「私からしたらお前がここにいるほうが気になるのだが…まぁいい今日はな私の友人の命日なんだよ。」
と話す先生、その手には花が握られていた。
「友人?」
「あぁお前の母さんと父さんだ。」
「⁉知り合いだったのか?」
「あぁどちらかというとそいつの妹のほうかな。」
と母さんの墓を指差す。
「叔母もしくは叔母の姉か。」
「そうだでも仲は良かったさ。」
「そうか…」
言葉が出なかったか自分のせいで両親は死んだのだ。
「誠、いいかお前は過去にいつまで囚われるんだ?」
「どういう意味だ?」
「そのままの意味だ、お前はいつまでも両親の事を引きずるのか。」
「それは…」
「言っておくが今のお前は「ヒーロー」なんて大層な物じゃない、ただの「弱虫」だ。」
「私は「ヒーロー」なんて目指していない、現実に「ヒーロー」なんていない。」
「なら、お前は何故美奈を助けた、自分の手で。」
「!?」
そうだ、美奈を助けるのなら先生に相談したりするなどの他の方法もあったのだ。
「答えれないお前に言おうその答えをそれは…お前が「ヒーロー」になる事を諦めてはいなかったからだ。」
「…」
多分その通りなのだろう。
「実際にお前はまだ人助けを無意識のうちにしているぞ。」
「!?」
「昔からよく聞くぞ船員みたいな帽子を被った子に助けてもらったという報告が。お前が「ヒーロー」を目指しているのなら親の死を乗り越えろ。」
「乗り越えるってどういう事だよ。」
「そうだなお前がしっかりと感情を出せるように…」
「できるわけがないだろ…」
「?」
「できるわけがないだろ、そんな事私のせいで両親は亡くなったんだぞ。それなのにそんな私が平然と笑うそんなのおこがましいにもほどがあるだろ。」
「誠、やはりお前は「弱虫」だ。」
「何だよいきなり?」
すると先生はこっちをしっかりと見据えて言った。
「誠、お前は逃げてるだけだ、人から社会から。」
「どういう…」
「いいか誠、お前は自分は感情がないのだと偽っているだけだ。お前も今では笑えるし怒れるし泣けるはずだ。」
「そんな事ができるわけ…」
「なら美奈とのプリクラあれはどうなんだ?笑っているぞ。」
「っ…」
「それに普段の学校生活も顔では笑ってはいないがものすごくたのしそうだぞ。」
そうである私は美奈と出会ってから笑おうと思えば多分笑えるのだろう。
でも…それじゃあ…
「でもそれじゃあ駄目なんだとか思っただろう。」
「!?」
「図星か、いいか誠誰もお前のせいだとは思っていないはずだ。それに感情を失ったままお前に残りの人生を過ごしてほしいと思うのか?」
違う、多分違うであろう。
「答えは自分の中で出ただろう、違うだろうお前の両親はお前達に幸せで生きてほしくて自分達の命まで犠牲にしたのだろう。ならば…お前は、生きろ!!あいつ等がくれた命無駄にしないよう、後悔しないように生きろそれがきっとあいつ等の願いだ。」
でも…本当にそんな事がいいのだろう?
そう思い深く目を瞑り開けると。
景色が変わっていた。
「ここは?」
そこには満開の桜が咲いていた。
そして目の前には…
「父さん…母さん…なんで?」
「誠、今までごめんな、だがもういいんだ。」
「そうよ、父さんと母さんは心配いらない、だから自分の為に生きて。」
「父さん、母さんでも私のせいで二人は……」
「「誠」」
そして父さんと母さんは私を包み込む。
「いいんだよ。逆にお前達を守れて良かった。」
「そうよ私達は貴方達を守りたかったから。」
「父さん…母さん…」
言葉は出ないしかし大量の涙が出てくる。
「もうそろそろかな。誠、俺達の事は考えなくていい、」
「そう、自分の為に幸せに生きて、」
「それが」
「私達親の」
「「願いなのだから。」」
そして両親は光となって消えていく。
「待って父さん母さん私まだ話したいことが…」
言い終わる前に消えていく父さんと母さん。
そしてもう一度目を開くとさっきの墓場だった。
「どうした?ボウっとしてたぞそれに涙…」
「先生私はわかりました。」
「!」
「私がこのままでいることを両親は望んでいない、両親が望んでいるのは私が幸せに生きること。なので私は…」
深く呼吸をして、
「精一杯生きてみせます。両親が喜ぶように。」
そのとき私の顔は涙に濡れながらも確かに笑っていた。
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