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1日目 出会い
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※冬夜視点
木造建築の旧校舎の二階にある美術室、そこが僕の唯一の居場所。
古びた机に椅子、埃をかぶった石膏像。それと点々とイーゼルに立て掛けた僕の書いた絵。それと油絵の具の匂い…
ここで、僕は今日も絵を描く。
授業もまともに受けず、絵ばかり書くだけでここに籠りきりな僕はどうやら本校舎では、
《美術室の幽霊》と呼ばれている、らしい。
(まぁ、そりゃそうだよね…死んではないから幽霊ではないけど…)
なぜ知ってるか?下駄箱付近の学校新聞で書いてあったからだ。《旧校舎の美術室に現れる美術室の幽霊!》って。
『幽霊じゃないのに…酷いなぁ…』
ポツリとそんな事を呟きながらも、パレットに絵の具を足して色を作ると筆に絵の具をつけてキャンバスに塗りながらも不満を抱きながら描いていくも、ピタ、と手を止めた。
ーーギシ、ギシッ
(足音…?)
廊下からふと聞こえる足音に美術室の扉を見つめながらも、思わず美術室の机の陰に身を潜めながら耳を澄ませ
ーーギシ、ギシ、ギシ…
(…これ、此方に向かってない…?まさか…肝試しで本校舎の生徒が…?いや、僕も本来は本校舎の生徒だけど…)
足音にそんなことを考えながらも足音は確実に此方に向かっていて机の陰で膝を抱え蹲りながら息を潜めて来訪者の訪問を待ち
ーーーガラッ
『…よし、ここなら誰も居ないな…』
(ごめんなさい、居ます…)
来訪者の言葉に胸の内でそんなことを考えながらも、ドカ、と椅子に座ったのを見てしまった為どうしよう、と考える前に先程まで描いていた絵をそのままにしてしまった事を思い出し顔を青ざめながらも出るに出られず
(どうしよう…)
『…?何だ、この絵…書きかけ…?』
来訪者に絵が見つかるのは当然だが、それでもビク、と肩を揺らしながらも陰から見える位置で来訪者が絵に近づいてまじまじと見ているのを見ながらも、その手が伸び絵に触れようとしたのを見て目を見開き気づいた瞬間には
『…っ、絵に触るなっ!!』
『えっ、ちょっ、うわっ!?』
ーー陰から飛び出して、飛び掛かってしまった。
木造建築の旧校舎の二階にある美術室、そこが僕の唯一の居場所。
古びた机に椅子、埃をかぶった石膏像。それと点々とイーゼルに立て掛けた僕の書いた絵。それと油絵の具の匂い…
ここで、僕は今日も絵を描く。
授業もまともに受けず、絵ばかり書くだけでここに籠りきりな僕はどうやら本校舎では、
《美術室の幽霊》と呼ばれている、らしい。
(まぁ、そりゃそうだよね…死んではないから幽霊ではないけど…)
なぜ知ってるか?下駄箱付近の学校新聞で書いてあったからだ。《旧校舎の美術室に現れる美術室の幽霊!》って。
『幽霊じゃないのに…酷いなぁ…』
ポツリとそんな事を呟きながらも、パレットに絵の具を足して色を作ると筆に絵の具をつけてキャンバスに塗りながらも不満を抱きながら描いていくも、ピタ、と手を止めた。
ーーギシ、ギシッ
(足音…?)
廊下からふと聞こえる足音に美術室の扉を見つめながらも、思わず美術室の机の陰に身を潜めながら耳を澄ませ
ーーギシ、ギシ、ギシ…
(…これ、此方に向かってない…?まさか…肝試しで本校舎の生徒が…?いや、僕も本来は本校舎の生徒だけど…)
足音にそんなことを考えながらも足音は確実に此方に向かっていて机の陰で膝を抱え蹲りながら息を潜めて来訪者の訪問を待ち
ーーーガラッ
『…よし、ここなら誰も居ないな…』
(ごめんなさい、居ます…)
来訪者の言葉に胸の内でそんなことを考えながらも、ドカ、と椅子に座ったのを見てしまった為どうしよう、と考える前に先程まで描いていた絵をそのままにしてしまった事を思い出し顔を青ざめながらも出るに出られず
(どうしよう…)
『…?何だ、この絵…書きかけ…?』
来訪者に絵が見つかるのは当然だが、それでもビク、と肩を揺らしながらも陰から見える位置で来訪者が絵に近づいてまじまじと見ているのを見ながらも、その手が伸び絵に触れようとしたのを見て目を見開き気づいた瞬間には
『…っ、絵に触るなっ!!』
『えっ、ちょっ、うわっ!?』
ーー陰から飛び出して、飛び掛かってしまった。
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