分厚いメガネ令息の非日常

餅粉

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2.出会い(ラファエロside)

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昔から人の顔を認識するのが苦手だった。だから15になっても私には婚約者がいなかった。侍女と令嬢令息の区別さえ出来ないのだ。両親は『なら学園でいいお相手探しておいで』と言ってくれた。貴族でしかも公爵家だから良いのかと早めに決めといた方がいいと政略でいいとも言ったが両親はお互いの気持ちがあってこそと……うちの両親が大恋愛をして結婚したのを忘れていた。そう簡単に見つかるわけでも無いと言うのに

この考えを改めたのは入学式に向かう道中で出会ってしまったんだ。

あれば一瞬の出来事だった。朝から不愉快な出来事でイライラしていた私は不覚にも曲がり角に走ってくる人に気づかなかった。ドンっと言う音と共に私たちは尻餅をついた。
全く誰だとぶつかってきた人を一目見てやろうと視線を向けたときだった。

「大丈夫か?すまない急いでいて前をよく見ていなかった立てるか?」

私は瞠目してしまった。光の当たり具合で白銀から淡い青へと変わる髪や長いまつ毛に大きな目私とは違い色白な彼をしばらく見つめていた。
彼は私に手を差し伸べたが彼の顔が急にくしゃっとなった。目が悪いみたいだ。さっきまで見えていたアイスブルーの目が長いまつ毛に隠れているのが少し残念だと思いながら彼の手を取った。立ち上がったと同時に彼がつけていたであろうメガネをかけてあげた。
不思議なことにメガネをかけた彼は先ほどまでの大きな目と違い二、三倍くらい目が小さくなり私は思わず笑ってしまった。

「メガネをかけると目がとても小さくなるんですね」

つい思っていたことを口に出してしまった。彼はムッとなり言った。

「失礼なやつだな」

その仕草でさえ可愛らしく思ってしまいまた頬が緩む。

「これは失礼いたしました。悪い意味で言ったわけでは無いです。ただ珍しいと思いまして」

本当に珍しい。魔法で補強すればこんな分厚いメガネをかけなくてもいいのにと

「あぁ、確かにメガネかけてるの俺くらいだしな皆補強魔法でどうにかしてるから珍しいのは頷けるってこんな話してる場合じゃ無いんだ!ぶつかってすまないあとメガネありがとう」

遅れると言いながら彼は走り去って行った。ネクタイの色が私のとは違うから学年が違うのだろう。明日にでも探しに行こうと胸が高鳴った。これが一目惚れというものだろうか。彼の顔は何故だか認識できるかもしれないと言う自信さえ湧き出てくる。まさかこんなに早く見つかるなんて、どうやら私は両親と同じ道を歩むことになりそうだ。恋の力は偉大だなどと思いながら式へと向かった。
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