婚約破棄で自由を謳歌 〜イケメンにはさほど興味ございません〜

永遠ノ宮

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名コンビ

自由権の使い方、間違いすぎ

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「クソ親父とまた言ったなこのクソ娘!」
「なんと呼ぼうと私の自由ですわ! 自由を愛する私のみが使える自由ですわ!」
「自由自由うるさいぞこの分らず屋! お前みたいな自由に学校すら行かない親不孝な子を産んだ覚えは──」

 そしてまた私はガラス張りの机を寸止めで叩く。
 魔法でまた家全体が揺れる。
 そして正論を言ってみせる。

「あなたは産んでない! お腹を痛めて産んだのはお母様! お前みたいなデブ腹に産めるかバーカー! それかあれか? オカマか? 実は女なのか?」
「アッハハハハ。言われていますよ?」
「お前は黙っていなさい豚公爵!」

 豚公爵に黙れ? 客人に黙れなんて頭おかしいでしょコイツ。
 
「おいコラクソ親父! 人間には口がついているのだから喋る自由があるだろうが!」
「お前はいつからそんな口の利き方になったんだー! ふざけるのもいい加減にしろー!」
「うるせーなワーワーワーワー! まじ息の根止めるぞ!? 殺し自由権を使っても、自由だから問題ないからな!?」

 自由権を使えば何でもできるいいわよね。
 ※自由権は殺人に適用されません。むしろダメです。
 言いたいことを言った私は、クルッ……と1回転して書斎に置かれていた銃を念動力で引き寄せ、握って──額にコツンッ。
 さっさとくたばればいいのに……って、これはあくまで脅しの銃だけど。

「あら? うるさい口が黙りましたけどどうしましたー?」
「ロゼリア様、銃は流石に置きましょう?」
「……そ、そうね。豚まんに言われたら仕方ないわね」
「次は私は食べ物になりましたか、アハハハハ」

 私は盛大に間違えて豚マルを豚まんと呼んだ。
 いや、まぁ……たまにあるわよね。たまに。

「それで……豚公爵マルコスは何の用だね」
「それが……こちらに住みながら外交の仕事をしなさいと上からの通告でして──」
「お断りだ」

 いやいや、私からするとあんたが出ていって、豚まん……豚マルにその席を譲ったほうが国のために思うのだけど。
 頭の硬い脳筋はこれだからクソなのよ。

「そうねー、豚マルには席を決める自由があるから……どこに座りたい?」
「ではハンデス様の今お座りになっている席を希望で──」
「ふざけるのもいい加減に──」
「セバスチャン? とりあえず自由権を行使してコイツの席を豚マルに空け渡すための手続きに入りなさい」

 こーれでコイツもチェックメイト!
 私は勝利の舞として、客席用の低い机の上に立ち、その上で3回転トウループを決める。
 自由は人の立ち位置すら決める最強の権利なのよね♪
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