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第6章地獄の修行と魔の大陸
324・女神降臨
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「しかし無事に引き返してくれて良かったです」
そう私、セツナは言った。
クロノ聖王国とセレーネ帝国の軍隊が無事引き返してくれたのだ。
これでしばらくは一安心だろう。
「ところでタツキの言っていた私の恐ろしい力って何ですか?」
「それはな。セツナ。
戦において一番重要なのは何じゃと思う?」
「えーと食料ですか?」
「そうじゃ、戦において一番重要なのが兵糧。
つまり食料じゃ。
人間というのは腹が減ると士気が著しく下がるものじゃ。
じゃが軍隊全員の腹を満たす食料を作るには一筋縄ではいかない。
何故だか分かるか?」
「えーと食料を運んだりするのが大変だからですか?」
「そうじゃ、食料を運ぶのはかなり大変なのじゃ。
それも軍隊全体の腹を満たす料理となると、
かなりの量が必要になる。
それに食料というのは重いからな。
特に水の入った水樽はかなり重たい。
それだけの量の食料を戦場に運ぶのだけでもかなり時間がかかる。
さらにそれに武器や大砲などといった兵器があればなおさらじゃ。
じゃから戦にはちゃんとした準備が必要なのじゃが、
これがもしお主の持つ空間術の力があれば、
全ての前提がひっくり返る」
「え、何でですか?」
「食料、武器、兵器、それらを全てを空間術の力でしまうとしよう。
するとそれらを運ぶ費用と、
時間が節約出来ると思わないか?
そうなれば宣戦布告して、すぐに進軍して、
相手がろくに準備も出来ていない状態で攻め滅ぼすことが出来る。
そうなれば相手はあっさり負けるじゃろう。
普通戦争の準備をするのに一ヶ月程度は最低でもかかるからな。
もし何の準備も出来ずに戦争になんてなったら、
普通は負けてしまうじゃろう」
「確かに言われてみるとそうですね」
「そうですねって…お主、
もう少し危機感というか、緊張感を持った方が良いぞ。
お主の力はやろうと思えばいくらでも悪用出来るのじゃから」
「うーん、私そういう悪用とか出来ないんで、
知ってても出来ないんですよ」
「うむ、これだけの力を与えられているのに、
お主本人はあまりそのことを自覚しておらぬようじゃな。
いやその方がむしろ良いのかもしれんな」
そうタツキは言ったのだった。
「でもこれでしばらくの間は大丈夫ですよね」
「いいや、そうでもないぞ。
体制を整えたら、また攻めてくるじゃろう。
今回、武器と食料を奪ったのも焼け石に水かもしれん」
「そうですか。確かにそれは言えていますね」
クロノ聖王国は小国だが、
そのクロノ聖王国の後ろには大国であるセレーネ帝国が付いている。
セレーネ帝国は今まで戦争をして負けたことが無い国。
もしその国と戦争になれば、
多くの犠牲が出ることは間違いないだろう。
「でもどうしてクロノ聖王国はそんなに戦争がしたいんでしょうか」
「あの国は小国じゃからな。
元々資源の少ない国じゃし、植民地が欲しいのじゃろう。
それに歴史的にも元々バーン王国というのは、
追放されたクロノ聖王国の人間が作った国じゃし、
クロノ聖王国の人間が作ったのなら、
それは自分の領土だとでも思っているのではないのか」
ああ、そういえば元々バーン王国は、
クロノ聖王国を追放された人間が作った国らしいと以前聞いたことがある。
確か犯罪者とか障害者とかをまとめて大量にバーン王国に送って、
その移民達が原住民と交配して、現在のバーン王国の基礎を作ったらしい。
もちろん今はとっくの昔にクロノ聖王国から、独立しているが、
その歴史的な事実から、クロノ聖王国は未だに、
バーン王国は自分の領土だと思っているらしい。
「それってかなり昔のことじゃないですか」
そんな昔のことを出して、どうのこうの言うのはおかしいですよ」
「お主はそう思うかもしれんが、
歴史的にクロノ聖王国の移民が、
バーン王国を作ったという事実さえあれば、
それで攻める口実にはなってしまうのじゃ」
「確かに昔はうちの土地だったからって理由で、
領土問題になることは私の世界でもありましたし、
こういう問題って根深いですね」
「しかし問題は戦争になったとしても、
バーン王国は数十年は戦争をしたことがない国じゃし、
セレーネ帝国相手にどれだけ戦えるのか、
全く予想がつかない。
もし戦争になればきっと冒険者達も戦争に駆り出されることだろうな」
「それって人を殺せってことですか?
そんなの私も嫌です」
「妾も嫌じゃ。
魔物はともかく人間を殺すのには抵抗がある。
だがいざ戦争になったら、
多くの者が戦争に駆り出されることになるじゃろう。
きっとこの戦争は長期間に渡って続くことじゃろうし、
そうなれば多くの者が死ぬじゃろうな」
「何とかして戦争を止めさせる方法は無いんでしょうか。
いっそ城に乗り込んで止めさせるように言いましょうか」
「いや、ちょっと警告した程度で、
止めるなら最初からしないじゃろう」
「ですよね。どうにか戦争を終わらせる方法はないんでしょうか」
そう言った時だった。
「エドナが変になった!!!」
そう叫んでリンがドアを開けた。
「どうしたんですか?」
「エドナが…エドナが…変になった!!!」
「変にってどういうことですか?」
「めちゃくちゃ光ってた。
あと笛吹いてた!」
「え、光ってたってどういう?」
「見た方が早い! 来て!!」
そう言われて手を引かれて私は王の別荘を出た。
そして王都の広間へと移動する。
「うっ、うう…」
そこにはむせび泣く人で溢れていた。
「ど、どうしたんですか?」
私はその中にいたイオに話しかける。
「うぅ…。か、感動したのだ…」
「か、感動?」
どういうこと?
状況が見えない。
「アキラ神の演奏にみんな感動して泣いているんですよ」
そうフォルトゥーナが言った。
「アキラ神? エドナじゃなくて?」
「正確にはエドナに乗り移ったアキラ神が、
笛で演奏してみんなそれに感動して泣いているんですよ」
「エドナに神様が乗り移ったってこと?」
そういえば前に幽霊が乗り移ったことがあるし、
地獄神がエドナには巫女の才能があるって言っていたような…。
「でも神が乗り移るってそんなことあるの?」
「まぁアキラ神は何度も地上には現れてますからね。
今回地上に降りるのも初めてではありません」
「それでエドナはどこに消えたの?」
「それが分かりません。
笛の演奏が終わるとどこかに消えました」
「そうですか、あれ?」
その時携帯紋が鳴ったので、
確認すると伯爵夫人からだった。
「もしもし、どうしましたか」
「エドナが…エドナがいきなり現れて…笛の演奏を…うぅ。
すごく良い演奏だった…」
「え、伯爵夫人の所にも現れたんですか?」
「そうだ。エドナに後でお礼を言ってくれ、
素晴らしい演奏だったと」
「そうですか、分かりました伝えておきます」
そうして私は電話を切った。
「エドナがアアルの方にも現れたみたいです」
「そうですか、きっと今頃バーン王国中を回っているんじゃないでしょうか」
「それよりそんな良い演奏なら聞いてみたかったです」
「まぁきっとアキラ神が出てきたのも、
何か目的があるんですよきっと」
「目的? 何なんでしょうか?」
しかしこの時私は気がつかなかった。
エドナにアキラ神が乗り移った理由を、
そしてその理由を知った時、心の底から安堵することになる。
そう私、セツナは言った。
クロノ聖王国とセレーネ帝国の軍隊が無事引き返してくれたのだ。
これでしばらくは一安心だろう。
「ところでタツキの言っていた私の恐ろしい力って何ですか?」
「それはな。セツナ。
戦において一番重要なのは何じゃと思う?」
「えーと食料ですか?」
「そうじゃ、戦において一番重要なのが兵糧。
つまり食料じゃ。
人間というのは腹が減ると士気が著しく下がるものじゃ。
じゃが軍隊全員の腹を満たす食料を作るには一筋縄ではいかない。
何故だか分かるか?」
「えーと食料を運んだりするのが大変だからですか?」
「そうじゃ、食料を運ぶのはかなり大変なのじゃ。
それも軍隊全体の腹を満たす料理となると、
かなりの量が必要になる。
それに食料というのは重いからな。
特に水の入った水樽はかなり重たい。
それだけの量の食料を戦場に運ぶのだけでもかなり時間がかかる。
さらにそれに武器や大砲などといった兵器があればなおさらじゃ。
じゃから戦にはちゃんとした準備が必要なのじゃが、
これがもしお主の持つ空間術の力があれば、
全ての前提がひっくり返る」
「え、何でですか?」
「食料、武器、兵器、それらを全てを空間術の力でしまうとしよう。
するとそれらを運ぶ費用と、
時間が節約出来ると思わないか?
そうなれば宣戦布告して、すぐに進軍して、
相手がろくに準備も出来ていない状態で攻め滅ぼすことが出来る。
そうなれば相手はあっさり負けるじゃろう。
普通戦争の準備をするのに一ヶ月程度は最低でもかかるからな。
もし何の準備も出来ずに戦争になんてなったら、
普通は負けてしまうじゃろう」
「確かに言われてみるとそうですね」
「そうですねって…お主、
もう少し危機感というか、緊張感を持った方が良いぞ。
お主の力はやろうと思えばいくらでも悪用出来るのじゃから」
「うーん、私そういう悪用とか出来ないんで、
知ってても出来ないんですよ」
「うむ、これだけの力を与えられているのに、
お主本人はあまりそのことを自覚しておらぬようじゃな。
いやその方がむしろ良いのかもしれんな」
そうタツキは言ったのだった。
「でもこれでしばらくの間は大丈夫ですよね」
「いいや、そうでもないぞ。
体制を整えたら、また攻めてくるじゃろう。
今回、武器と食料を奪ったのも焼け石に水かもしれん」
「そうですか。確かにそれは言えていますね」
クロノ聖王国は小国だが、
そのクロノ聖王国の後ろには大国であるセレーネ帝国が付いている。
セレーネ帝国は今まで戦争をして負けたことが無い国。
もしその国と戦争になれば、
多くの犠牲が出ることは間違いないだろう。
「でもどうしてクロノ聖王国はそんなに戦争がしたいんでしょうか」
「あの国は小国じゃからな。
元々資源の少ない国じゃし、植民地が欲しいのじゃろう。
それに歴史的にも元々バーン王国というのは、
追放されたクロノ聖王国の人間が作った国じゃし、
クロノ聖王国の人間が作ったのなら、
それは自分の領土だとでも思っているのではないのか」
ああ、そういえば元々バーン王国は、
クロノ聖王国を追放された人間が作った国らしいと以前聞いたことがある。
確か犯罪者とか障害者とかをまとめて大量にバーン王国に送って、
その移民達が原住民と交配して、現在のバーン王国の基礎を作ったらしい。
もちろん今はとっくの昔にクロノ聖王国から、独立しているが、
その歴史的な事実から、クロノ聖王国は未だに、
バーン王国は自分の領土だと思っているらしい。
「それってかなり昔のことじゃないですか」
そんな昔のことを出して、どうのこうの言うのはおかしいですよ」
「お主はそう思うかもしれんが、
歴史的にクロノ聖王国の移民が、
バーン王国を作ったという事実さえあれば、
それで攻める口実にはなってしまうのじゃ」
「確かに昔はうちの土地だったからって理由で、
領土問題になることは私の世界でもありましたし、
こういう問題って根深いですね」
「しかし問題は戦争になったとしても、
バーン王国は数十年は戦争をしたことがない国じゃし、
セレーネ帝国相手にどれだけ戦えるのか、
全く予想がつかない。
もし戦争になればきっと冒険者達も戦争に駆り出されることだろうな」
「それって人を殺せってことですか?
そんなの私も嫌です」
「妾も嫌じゃ。
魔物はともかく人間を殺すのには抵抗がある。
だがいざ戦争になったら、
多くの者が戦争に駆り出されることになるじゃろう。
きっとこの戦争は長期間に渡って続くことじゃろうし、
そうなれば多くの者が死ぬじゃろうな」
「何とかして戦争を止めさせる方法は無いんでしょうか。
いっそ城に乗り込んで止めさせるように言いましょうか」
「いや、ちょっと警告した程度で、
止めるなら最初からしないじゃろう」
「ですよね。どうにか戦争を終わらせる方法はないんでしょうか」
そう言った時だった。
「エドナが変になった!!!」
そう叫んでリンがドアを開けた。
「どうしたんですか?」
「エドナが…エドナが…変になった!!!」
「変にってどういうことですか?」
「めちゃくちゃ光ってた。
あと笛吹いてた!」
「え、光ってたってどういう?」
「見た方が早い! 来て!!」
そう言われて手を引かれて私は王の別荘を出た。
そして王都の広間へと移動する。
「うっ、うう…」
そこにはむせび泣く人で溢れていた。
「ど、どうしたんですか?」
私はその中にいたイオに話しかける。
「うぅ…。か、感動したのだ…」
「か、感動?」
どういうこと?
状況が見えない。
「アキラ神の演奏にみんな感動して泣いているんですよ」
そうフォルトゥーナが言った。
「アキラ神? エドナじゃなくて?」
「正確にはエドナに乗り移ったアキラ神が、
笛で演奏してみんなそれに感動して泣いているんですよ」
「エドナに神様が乗り移ったってこと?」
そういえば前に幽霊が乗り移ったことがあるし、
地獄神がエドナには巫女の才能があるって言っていたような…。
「でも神が乗り移るってそんなことあるの?」
「まぁアキラ神は何度も地上には現れてますからね。
今回地上に降りるのも初めてではありません」
「それでエドナはどこに消えたの?」
「それが分かりません。
笛の演奏が終わるとどこかに消えました」
「そうですか、あれ?」
その時携帯紋が鳴ったので、
確認すると伯爵夫人からだった。
「もしもし、どうしましたか」
「エドナが…エドナがいきなり現れて…笛の演奏を…うぅ。
すごく良い演奏だった…」
「え、伯爵夫人の所にも現れたんですか?」
「そうだ。エドナに後でお礼を言ってくれ、
素晴らしい演奏だったと」
「そうですか、分かりました伝えておきます」
そうして私は電話を切った。
「エドナがアアルの方にも現れたみたいです」
「そうですか、きっと今頃バーン王国中を回っているんじゃないでしょうか」
「それよりそんな良い演奏なら聞いてみたかったです」
「まぁきっとアキラ神が出てきたのも、
何か目的があるんですよきっと」
「目的? 何なんでしょうか?」
しかしこの時私は気がつかなかった。
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