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第1章過去と前世と贖罪と
外伝・将軍とセツナ③
しおりを挟む「将軍!」
その日、妻と共に寝室で寝ていたギデオンは突然の声に目を覚ました。
「早く城に来てください! 城に魔族が暴れているのです!!」
「何だと!?」
使用人のその言葉にギデオンはすぐに準備に取りかかった。
急いで鎧を着込み、剣を手に取る。
その準備を妻にも手伝ってもらった。
「あなた…」
そして鎧を着込むと妻の不安そうな表情が目に入った。
その肩に手を置き、安心させるためにギデオンは微笑みかける。
「ここにも魔族が来るかもしれない。
お前は一足先に逃げてくれ」
その言葉に妻であるアイリーンは一抹の不安を感じた。
ひょっとしたら夫はもう二度と帰ってこないのではないかと。
「あなた…」
「そんな顔をするな。必ず戻ってくるから」
だがそんな時は来ないということにギデオンは気がついていなかった。
◆
急いで城に向かうと、既に皇帝は軍の采配に当たっていた。
「おお、ギデオンか」
「陛下、魔族は…?」
「まだ倒せておらん。
空を飛ぶ上に、すばしっこいやつで、攻撃もろくに当たらん」
「そうですか。空を飛ぶならば天馬を使ってはどうですか?」
そう皇帝がギデオンと共に会話していた時、 1人の兵士がやってきた。
「陛下、伝令です!
何者かが牢を破り、セツナ様を連れ出したとのことです!」
「何だと!?」
皇帝の顔がみるみる怒りに染まっていく。
「牢の番人は何をしている!!
何のために貴様らが居ると思っているんだ!!」
「そ、それが、どうも兵士は殺されたようなのです…」
皇帝に怒鳴られ、真っ青になりながらも兵士はそう言う。
「殺された? 相手は何人いる?」
「それがよくわかりません…。
複数なのか、それとも1人なのか、城内がここまで混乱していると、
誰も詳しいことを目撃していないのです…」
言い訳するように、
しどろもどろにそう言う兵士を見て、皇帝はため息をついた。
「もう良い。下がれ」
「あ、はい………ぐはっ!」
そうしてその場を去りかけた兵士の首を皇帝は切り落とす。
「全く、どいつもこいつも自分の役割を何だと思っているんだ…」
そう言って持っていた布で血を拭くと、皇帝は剣をしまう。
明らかに八つ当たりだ。だがそれでもこの場にそれをいさめる者など居なかった。
皇帝は今不機嫌になっている。下手に刺激すれば自分の命も危うい。
「おい、セツナの居場所は分かるか」
そして皇帝は1人の人物を呼び出す、
その人物は年老いた魔法使いだった。
「はい、どうやら城を出て南に向かっているようです」
方位磁石のような魔道具を見ながら年老いた魔法使いはそう言った
「そうか、では軍の半数をそちらに向かわせる」
その言葉にギデオンは耳を疑った。
「陛下…正気ですか?
こんな時に軍の半数を向かわせるなど」
「セツナを攫った者の正体がわからない以上、
万全の策を尽くすのが当たり前だろう」
それは確かにそうかもしれない。
だが今城の中では魔族が暴れている。
それを無視して軍の半数を向かわせるなど、正気の沙汰では無い。
「わかり…ました…」
だがギデオンにそれを諫めることが出来るはずがなかった。
皇帝には逆らってはいけないのだ。
もはや彼は最初にセツナを助けることを諦めた時点で、
ありとあらゆることに目をつぶって生きてきた。
どんなに自分の心が叫んでいても、それを抑える術を身につけてきた。
そしてそれはこの場にいるすべての兵士が同じだった。
誰も彼もが皇帝を恐れ、目をつぶって生きてきたのだから――――。
仕方がない。見捨てる訳じゃないんだ。だけど逆らえないんだ。
ごめんなさいごめんなさい。
そんな風に心の中で言い訳して、軍隊のほぼ半数がセツナの元に向かった。
そのうちで皇帝を諫めようとするものは誰も居なかった―――。
◆
セツナはすぐに見つかった。
魔法によって居場所が分かるようにされていたからだ。
だが久しぶりに見たセツナはギデオンの記憶の中にある彼女とは別人だった。
黒い髪は白髪になり、頬はそげ落ち、手足は枯れ木のように痩せ細り、
誰が見ても健康では無い状態だった。
そして意外なことにセツナを攫った人間はただの1人の男だった。
彼は立ち向かおうとしたが、この数に立ち向かえるはずがない。
彼はすぐに殺された。
それを見てセツナは非常にショックを受けたようだった。
そしてその場にいる誰もが驚く行動をとった。
皇帝を思いっきり罵倒したのだ。
おそらくもう彼女には失うものがないのだろう。
皇帝を罵倒し、酷く軽蔑し、その存在を否定した。
その言葉に皇帝は怒り、彼女に刃を向けた。
そこまでは誰もが予想していた展開。
だが―――予想外のことが起こった。
殺したと思っていた男が生きており、最後の力を振り絞って矢を放ったのだ。
それは皇帝の喉に命中し、皇帝は絶命した。
それを見て、ギデオンはひどく混乱した。
何度も解放されたいと思った。皇帝が居なくなればいいと。
だが実際に居なくなれば何をしていいのやらわからない。
「セツナ様…どうすれば…」
そして気がつけばセツナにそう尋ねていた。
どうしてセツナにそんな質問をしたのかわからない。
ひょっとしたら誰でも良かったのかもしれない。
自分達に命令して指示してくれる人なら誰でも―――。
「あなた方は人間です。考える知能は持っているはずです」
だが予想に反して、セツナは冷たい目でギデオン達を一瞥しただけだった。
「ですが…突然のことにどうしたらいいのか…」
「支配されることに慣れきっているんですね。
考える力が失われています」
その言葉にギデオンは自分の心の中を見透かされた気がした。
皇帝は絶対的な恐怖政治を築いていた。
自分に逆らう事は許さなかった。
それゆえに嫌なことに対して立ち向かうことを恐れ、
背を向けて、目をつむり、耳を塞いできた。
だがそれはひょっとしたら―――、
徐々に考える力が失われていく原因にもなったのだろうか…。
心のどこかでは支配される方が楽だったのかもしれない。
支配されていれば自分で考える必要など無いからだ。
「ですが…陛下には誰も逆らえず…」
「言い訳なんてどうでもいいんです。
今するべき事を考えなさい」
「城に戻る事ですか?」
その時、別の兵士がそう言った。セツナは静かに頷いた。
「そうしたいなら、それでもいいでしょう。
ですが、ヒョウム国はもう終わりです。
魔族の襲来に、軍が留守となっては、国民の信頼が揺らぎます。
さらに、皇帝が死んでしまったともなればなおさらです。
もし魔族をあなた方が討伐したとしても、
王家の信頼は地の底にまで落ちました。
もはやこの追及は避けられない。
今まで皇帝が抑えていた層から不満が爆発するでしょう。
そしていずれ、各地で内乱が起きます。
そうなる前に好きな所に行き、自由に暮らしなさい。
私からの言葉は以上です」
そう言うと、セツナは地面に落ちた剣に手を触れた。。
「セツナ様…何を」
「私からのお願いが1つだけあります。
私とアーウィンの遺体をこの山に一緒に埋葬してください。
墓は作らなくて結構です」
そう言うと止める間もなく、セツナは剣で喉元を貫いた。
鮮血が舞った。それを呆然とギデオンはただ見ていた。
皇帝も死に、セツナを攫おうとした男も死に、
セツナ自身も自殺してしまった。
―――誰がこんな結果を望んだのだろう。
その時になって初めてギデオンは激しく後悔した。
どうして皇帝をあの時止めておかなかったのだろう。
どうしてセツナを自殺させるまでに追い詰めてしまったのだろう。
セツナの人生は一体何だったんだろう。
来たくも無い世界に来てしまって、あんな男に支配されて、
病気にもなってしまって、こんなガリガリに痩せ細ってしまった。
そして最後には―――こんな風に自殺してしまった。
彼女の人生は結局、幸せではなかった。
ではどうすればセツナを幸せにすることが出来たのだろう。
皇帝を諫めれば良かったのか?
それとも皇帝を倒せば良かったのか?
ひょっとしたら―――今まで皇帝を恐れていたが、
その皇帝を支えてきた自分達にも、
責任の一端はあるのではないのだろうかとギデオンは思った。
いくら皇帝が優れた人物とはいっても、
周囲の賛同なしには彼は王ではいられない。
ひょっとしたら皇帝に支配されることを望んだのは、
ギデオンを含む国民全員なのかもしれない。
だとしたらセツナは自殺したのではない。
―――ヒョウム国に殺されたのだ。
「皆のもの……」
ギデオンは深い後悔と自己嫌悪に陥りながらも、
残った兵士に向かって話し出した。
「セツナ様の言う通りにするんだ。
家に帰りたい者は帰ればいいし、私と共に城に行きたい者は行けばいい。
もう支配する者は居ない。好きなようにすればいい」
そう言ったが、兵士達のほとんどはその場に残った。
それは残ることを選択したのではない。何をしていいのか分からなかったのだろう。
「私はこれから城に向かう。
あそこにはまだ残されている人々が大勢いる。
その人々を助けるために、私は城に戻る」
「私も城に向かおうと思います」
そしてギデオンに賛同する兵士らが彼の元に集まる。
「お前はどうする?」
そうギデオンが尋ねたのは1人の兵士だった。
そういえば彼はセツナを助け出そうとしたギデオンを最初に諫めた人物だった。
「…私はここに残ります。セツナ様をちゃんと埋葬しないといけません。
せめて死体だけは誰の支配も届かないようにしたいのです」
「そうか」
その言葉にギデオンは何も言わなかった。
彼も思うところがあったのだろう。セツナの境遇は救いがないものだった。
だがせめて死体ぐらいは埋葬してやりたいと思うのも無理は無い。
「では達者でな」
「ええ、お元気で」
そしてその場に1人の兵士を残して、ギデオン達は城に戻った。
◆
「遅かったじゃない。待ちくたびれちゃった」
ギデオン達が城に戻ると、王座の間に1人の女が座っていた。
ライトグリーンの長い髪をした女は、普通の人間に見えた。
だがその禍々しい雰囲気は人では無いとギデオン達に直感させた。
「この城の連中はみんな殺しちゃったよ。
それと皇帝はもう死んだんだよね。
それを聞いた連中の慌て様って言ったら…ははっは」
女はおかしそうにそう笑う。
殺したという言葉には説得力があった。
何故なら今ギデオン達の居る王座の間には、
凍り漬けにされた多くの人間が並べられていたからだ。
そしてここに行く道中でもたくさんの人々の死体を見た。
「ああ、そうそう。この国の王子と王女だったっけ?
皇帝の子供と、それと側室と、
…皇帝の親族達。そいつらはみんな殺したよ。
ほらあげる」
「…ッ」
そう言って女が投げてきたのは、氷付けにされた生首だった。
その顔はギデオンのよく知るこの国の第一王子によく似ている。
「しかしあなた達も薄情だよね。
助けを求める人達を無視してどっかに行っちゃうんだから。
本当にだめだめだねぇ…」
女は王座に腰掛けながら、ケラケラと笑う。
その言葉にギデオンは何も言い返すことが出来なかった。
皇帝を止めることが出来なかったのは、自分の責任だ。
家族のため、命のため、犠牲を出さないため、
そのために結果として多くの人が犠牲となったのだから―――。
そしてもうヒョウム国に未来は無い。
王族も絶えてしまった今ではこの国の崩壊は目に見えて進んでいた。
「だがお前を倒せばこれ以上犠牲は出ないで済む!!」
そう言うとギデオンは剣を抜き、女に向かって切りかかった。
確実に自分は勝てないだろう。
ギデオンはそう予感していた。
だからこそ―――もう過ちは繰り返したくなかった。
もう自分は絶対に目をつむらない。耳も塞がない。背も向けない。
間違っている人がいればそれを必ず正してみせる。
もうこんな悲劇は―――セツナのような不幸な人間を生み出したくない。
―――次こそは変えてみせる。
―――次こそは助けてみせる。
―――次こそはもう諦めない。
「さよなら」
そんな一念を持って振り下ろした一撃だったが、
女はたやすくそれをかわすと、空中に氷の刃を生み出し、ギデオンを刺し貫いた。
次こそは―――。
そして地面に倒れる、その一瞬までギデオンは諦めなかった。
◆
「起きてください」
「ん…?」
誰かに肩を揺さぶられて、マティルダは目を覚ました。
「机の上で寝たらダメですよ」
そう言ったのはセツナだった。
どうして彼女がこんなところにとマティルダは思ったが、
おそらく魔族討伐のことで相談したいことがあったから来たのだろう。
「…ああ、すまない少しウトウトしていてな」
マティルダは書きかけの書類を片付けると、そう言った。
「伯爵夫人もウトウトとすることってあるんですね」
「しかし何だか妙な夢を見た気がする…」
「夢ですか?」
「お前も出てきたような気もするが…もう忘れたな」
そう言うとマティルダは大きく伸びをする。
魔族対策のこと以外にも、急遽降ってきた雪の対策もしないといけない。
まだ騎士団が来ていない以上、取らないといけない対策は山ほどある。
そうして仕事を再開しようとすると、セツナがふと口を開いた。
「ところでずっと前から気になっていたんですけど、
伯爵夫人とその旦那さんってどうして結婚したんですか?」
「どうしても何も政略結婚だぞ」
「あ、そうか。この世界では恋愛結婚の方が珍しいんですね」
その言葉にマティルダは驚いた。
セツナの世界では親が結婚を決めるのではなく、当人同士が決めるらしい。
少なくともこの国では、そんな結婚を出来る人間はごく稀である。
「恋愛結婚か羨ましいな。私は旦那様とは嫁いでから初めて会ったからな。
それに第一印象は……はっきり言って最悪だったし…」
「そうなんですか? でも今は仲がいいですよね」
「そりゃ20年も付き合えばな。
けれど結婚当初はうっとうしいぐらいに過保護だったからな。
ほとんど軟禁状態だったし…」
「え…軟禁?」
「旦那様は心配性でな。私が勝手にどこかに行ってしまうのが嫌なんだ。
それにかなり嫉妬深い性格ではあるからな。
はっきり言ってお前とエドナが女でなければ、
2人きりで話をすることも出来なかったかもしれない」
「それって嫌じゃないですか?」
「いや、そういう性格なんだと受け入れてしまえばどうということはない。
それに私はこれは完全に罪滅ぼしだと思っているからな」
「罪滅ぼし?」
セツナにそう聞かれ、
マティルダは一瞬考え込んだが、セツナには話してもいいような気がした。
「昔、前世が見える奴に教えてもらったんだが、
旦那様の過保護は私が前世でとった行動が影響しているらしい」
「え、マティルダさん、前世とか信じるタイプなんですか?」
意外そうに言ったセツナにマティルダは苦笑する。
「私は前世は信じている方だぞ。
占いも好きだし、新聞の星座占いはいつもチェックしているぞ」
「意外です……そういうの信じないタイプかと思ってました」
(どうしてみんなそう思うのだろう…)
マティルダは深いため息を吐いた。
彼女はシビアで現実主義者だが、かわいい物は好きだ。
趣味は占いと、恋愛小説を読むことなのだが、
これを伝えるとほとんど人間は意外だと驚く。
別に女性ならこんな趣味を持っていても不思議では無いのに、
どうして自分だと驚かれるのだろうか…。
「それでその前世が見える奴が言うには、
私は前世で旦那様に必ず帰ると言っておきながら、
そのまま帰らずに死んでしまったらしい。
そのショックと後悔を未だに引きずっているせいか、
今世でもそれが旦那様の行動に大きな影響を与えていると言われた」
「そんなことって本当にあるんですかねぇ…」
「まぁそれ以上は詳しく教えてもらえなかったが、
前世で起こったことの影響は今世でも人格に大きな影響を及ぼすらしい。
それは個人差があるみたいだが、
ほとんどの人間はそれを自覚することなく過ごしていると言っていたな」
「確かに前世のことなんてみんな覚えてませんからね」
「まぁ私も昔は旦那様のことが嫌で仕方なかったが、
逃げずにちゃんと向き合って、話し合ったら良好な関係は築けたからな。
旦那様は不安なだけなんだ。
私がまたどこかで行って帰ってこない事を、心の底では恐れているんだろう。
それが理解出来たから、今では不安にさせないようには気をつけている」
「なるほど…それを考えると伯爵夫人は凄く立派な人ですね」
「は? 私は立派でも何でも無いぞ。
ただ私は間違っている事は指摘せずにはいられない性格なんだ。
どうしても見て見ぬふりは出来ないんだ。
昔はこの性格のせいで多くの人間からひんしゅくを買いまくったからな…」
苦い記憶を思い出し、マティルダはため息を吐いた。
「そうなんですか。でもそれもひょっとしたら前世からの影響かもしれませんね」
「ああ…言われてみれば確かにそうかもしれんな」
「そういえば前世って、別人ですから性別も違いますよね。
私の勘だと伯爵夫人は男性だったような感じがします」
「男性?」
「だって結構サバサバしてますし、女性特有のいやみな部分があんまり無いですし、
何となく男性だったのかなーって」
「おい…」
失礼極まりない言葉だったが、
思い当たる部分があったのでマティルダはそれ以上言うのを止めた。
「…それなら旦那様は前世は女性だったろうな。
あんまり男らしくないし、なよなよしてる部分はあるし…」
「私の予想だとエドナも前世は絶対に男だったと思うんですよー」
「え? エドナが?」
「だって雰囲気が伯爵夫人とどこか似ている感じがするんです。
だってこの国の人達って、楽天的な人が多いでしょう。
でもエドナも伯爵夫人も、石橋を叩いて渡るタイプですし、
案外この国じゃなくて、雪国の人だったりして」
雪国と聞いてマティルダはある事を思い出した。
セツナはヒョウム国の皇帝にカルマを移されたと、
そこは確か雪国ではなかったのかと。
「なら、お前ともどこかで出会っているのかもしれないな」
「え? 私と?」
「ひょっとしたらその時の私は…、
何か重大な間違いを犯してしまったのかもしれない。
案外その償いのために生まれたのかもしれないな…」
「償いって…何の償いですか?」
「いやそれはわからん。
ただお前と出会えたのも偶然ではないだろうな」
マティルダは窓の外を一瞥する。
空には雪が降り続いていた。もう少しすればこの町には魔族がやってくる。
だがそのタイミングになってセツナがやってきたというのも、
偶然ではないだろう。
「だからこそ私は生まれて死ぬまでに、己の使命を果たすまでだ」
それがきっと自分が生まれた意味なのだと、マティルダは思った。
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