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プロローグ事の発端
由香の人生
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意識が遠のいて行く。
全てにつかれた私の身体はゆっくりと今までの人生を振り返っていた。
両親に愛されたくて媚びを売るように良い子を演じていた私を姉弟は避けるようになって、二人は進学と共に家を出て行った。
ヒステリックな母を疎んだ家族は私を残し帰らない。
偶に父が顔を出したが喧嘩になり、そうなると手がつけられなかった。
良く殺生沙汰にならなかったと、ヒヤヒヤしたものだった。
その内母の精神疾患が分かり、父が祖父母や、親戚に連れ戻され「そこまで追い詰めた責任を取れ。」
と、言われ父は家に戻った。
暫くして私は社会人となる、就職するに当たり、近場に引っ越しする事にした。
すると母は激怒し、それを阻んで来たが父が、「もう、家に戻るな。」
と、いい私を出してくれ、一流会社に就職が決まった。
私は初めて自由を手に入れた。
就職した直後に、気になる人が出来た、その人は私などでは雲の上の人で
常に女性社員達に囲まれ、憧れの人だった。
その生活の日々で私は我武者羅に働いた、そんな私に毎日熱烈に自分をアピールする男がいた。
それが伊藤和也だ、新人研修の時からしつこく、私は飲み会の帰りにホテル街に連れ込まれ、無理矢理関係を持たされた。レイプされた訳だ。
憧れの人への思いは砕かれ、彼を諦めた時、和也が同棲を切り出しどうでも良くなり承諾した。
亭主関白を気取り威張り散らす和也を好きになんて慣れなかった。
私は外にショッピングする事でストレスを解消していた。
駅前のショッピングモールに来た日に、偶然憧れの人に会った、それは全く偶然だった。
信号を私が渡って居る時に、視界におばあちゃんが見えた、トボトボと歩くおばあちゃんはどう見えても信号に間に合わない、私は直ぐにおばあちゃんに声をかけた。
と、同時におばあちゃんを直ぐ様抱える男性が現れた。
「このおばあちゃんの荷物お願い。」
「はい、」
三人で長い信号を小走りに渡ってどうにか間に合った。
「おばあちゃん大丈夫だった?」
「ああ、ありがとうね、年寄りには信号が長いのは辛いねー。」
「そうだね、何処に行くの?」
「役所に行くんだよ、マイナンとか作らないと行けないとか言うだろ?年寄り酷な事言ってさぁ。銀行見たいにしないと行けないだろ、番号なんか忘れちまうよ。」
「ああ、そうだよね。お年寄りにはキツイわね。でもおばあちゃん!病院の看護婦さんがお顔で通してくれるから大丈夫だよ。」
「そうかい、」
「うん、だから心配しないで」
「そうかい、ありがとう、お兄ちゃんもありがとうね。」
手を振り見送った。
「ね、君、五十嵐由香さんだよね。家の会社の暇なら一緒にお茶しない?」
願ってもない誘いだった。
和也に無理矢理彼女にされて、諦めた恋が今目の前にある。
「はい、買い物に来て、暇だったんです、喜んで…」
彼は高遠透さん、私の就職した会社の副社長で会長の息子、社長の弟さんでセレブ雲の上の人。
和也が自分に身の丈に合った恋人なんだと諦めて半年、和也は浮気をする様になった。
居ない方がホッとするなんて、これがいい関係だとは思えなかった。
透さんと話して居ると楽しかった。
それは透さんも同じだったようで、
私はその日から度々週末にデートする様になった。
肉体関係は無い、それは和也と別れてから恋人になりたかった。
「君を蔑ろにする男に君は勿体ないよ、俺だったら泣かさない、大切にするのに、由香君が好きだ。」
真っ直ぐに告げる透さんの心が私の心を射抜いた。
その日初めて好きな人と交わすキスをした。
全てにつかれた私の身体はゆっくりと今までの人生を振り返っていた。
両親に愛されたくて媚びを売るように良い子を演じていた私を姉弟は避けるようになって、二人は進学と共に家を出て行った。
ヒステリックな母を疎んだ家族は私を残し帰らない。
偶に父が顔を出したが喧嘩になり、そうなると手がつけられなかった。
良く殺生沙汰にならなかったと、ヒヤヒヤしたものだった。
その内母の精神疾患が分かり、父が祖父母や、親戚に連れ戻され「そこまで追い詰めた責任を取れ。」
と、言われ父は家に戻った。
暫くして私は社会人となる、就職するに当たり、近場に引っ越しする事にした。
すると母は激怒し、それを阻んで来たが父が、「もう、家に戻るな。」
と、いい私を出してくれ、一流会社に就職が決まった。
私は初めて自由を手に入れた。
就職した直後に、気になる人が出来た、その人は私などでは雲の上の人で
常に女性社員達に囲まれ、憧れの人だった。
その生活の日々で私は我武者羅に働いた、そんな私に毎日熱烈に自分をアピールする男がいた。
それが伊藤和也だ、新人研修の時からしつこく、私は飲み会の帰りにホテル街に連れ込まれ、無理矢理関係を持たされた。レイプされた訳だ。
憧れの人への思いは砕かれ、彼を諦めた時、和也が同棲を切り出しどうでも良くなり承諾した。
亭主関白を気取り威張り散らす和也を好きになんて慣れなかった。
私は外にショッピングする事でストレスを解消していた。
駅前のショッピングモールに来た日に、偶然憧れの人に会った、それは全く偶然だった。
信号を私が渡って居る時に、視界におばあちゃんが見えた、トボトボと歩くおばあちゃんはどう見えても信号に間に合わない、私は直ぐにおばあちゃんに声をかけた。
と、同時におばあちゃんを直ぐ様抱える男性が現れた。
「このおばあちゃんの荷物お願い。」
「はい、」
三人で長い信号を小走りに渡ってどうにか間に合った。
「おばあちゃん大丈夫だった?」
「ああ、ありがとうね、年寄りには信号が長いのは辛いねー。」
「そうだね、何処に行くの?」
「役所に行くんだよ、マイナンとか作らないと行けないとか言うだろ?年寄り酷な事言ってさぁ。銀行見たいにしないと行けないだろ、番号なんか忘れちまうよ。」
「ああ、そうだよね。お年寄りにはキツイわね。でもおばあちゃん!病院の看護婦さんがお顔で通してくれるから大丈夫だよ。」
「そうかい、」
「うん、だから心配しないで」
「そうかい、ありがとう、お兄ちゃんもありがとうね。」
手を振り見送った。
「ね、君、五十嵐由香さんだよね。家の会社の暇なら一緒にお茶しない?」
願ってもない誘いだった。
和也に無理矢理彼女にされて、諦めた恋が今目の前にある。
「はい、買い物に来て、暇だったんです、喜んで…」
彼は高遠透さん、私の就職した会社の副社長で会長の息子、社長の弟さんでセレブ雲の上の人。
和也が自分に身の丈に合った恋人なんだと諦めて半年、和也は浮気をする様になった。
居ない方がホッとするなんて、これがいい関係だとは思えなかった。
透さんと話して居ると楽しかった。
それは透さんも同じだったようで、
私はその日から度々週末にデートする様になった。
肉体関係は無い、それは和也と別れてから恋人になりたかった。
「君を蔑ろにする男に君は勿体ないよ、俺だったら泣かさない、大切にするのに、由香君が好きだ。」
真っ直ぐに告げる透さんの心が私の心を射抜いた。
その日初めて好きな人と交わすキスをした。
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