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胸きゅん*ちょっと大人な物語
十分だけ
しおりを挟む「行ってしまうのかい」
あなたが呟いた。
いそいそと
ピアスをつけていた手を止めて
卓上の鏡に映るあなたを見つめる。
「こどもみたいな顔してる」
私が、眉を下げて笑うと
あなたは眉間にシワをためた。
「仕事、忙しすぎやしない?」
「仕方ないのよ、もう12月。師走だもん」
「……わかってるけどさ」
「普段はいかついくせに警察官ともあろう人がもしかして、寂しいの?」
意地悪く笑う私にあなたは
ますます眉間に皺を寄せて立ち上がる。
そしてこちらに歩み寄ると、
ゆっくりと私を抱き締めた。
あなたの温もりが背中にのしかかる。
この重みが、愛しい。
「なあ、仕事休めない?」
あなたは私を誘う様に
耳元に息を吹きかける。
「だーめ」
あなたを側に感じながらも
冗談めいてあなたの誘いを躱すけれど
あなたも食い下がる。
「…どうしても、だめ?」
今度は首筋に吸い付かれ
身体の芯がゾクッとあなたを欲した。
「ねえ、跡が残るでしょ?」
「残ればいいんだよ」
「嫌よ、恥ずかしいじゃない」
「どうして?君は俺のものだろ?」
そんな風に言って
私をさらにきつく、あなたは抱き締める。
筋肉質な警察官の腕。
この逞しい腕に苦しいくらいに
抱き締められると
ああ、私この人に愛されてる
そう実感出来る。
「仕方のない人」
私はあなたに向き直り
「10分だけ、好きにしていいよ」
そう、笑った。
あなたは犬ころか
こどもみたいにキラキラと
目を輝かせて私と唇を重ねる。
深く、深く、愛しい。
あなたに埋もれていく。
あなたが好き
大好き
君が好き
大好き
甘いキスは二人の愛を…物語り
重なるふたつの想いを
溶かしていった。
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