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胸きゅん*ちょっと大人な物語
形勢逆転
しおりを挟む「…やだっ、ね、やめて」
キスの嵐。
舌を入れられる度に
快感が体を突き抜けていく。
身をよじって
彼のキスをやり過ごす。
これ以上しちゃったら
体も心も頭だって
馬鹿になっちゃうよ
そのくらい強く
彼を求めていた。
彼はいたずらな
不敵な笑みを浮かべて
ぺろっと舌なめずり。
「お前に拒否権なんてあった?」
あーあ
S心に火がついちゃってる。
「拒否しなきゃ…おかしくなる」
「ますます見たくなる」
「やだ」
「ヤダっていう度お前、自分の立場悪くなってんのわかんない?」
「…もうっ」
意地悪な彼に、怒ったふり。
ぷん、とそっぽを向いてみる。
すると頬を両手で挟んで
彼はまた深いキスをしながら囁いた。
「好きだから…お前の全部見たくなるんだよ」
うっすら目を開けば
泣き出しそうな彼の顔。
「俺だけだろ…?お前のことおかしく出来る男」
「当たり、前でしょ…っ」
何にヤキモチ妬いてるんだろう
この人は…。
彼を一目見た瞬間から
私には彼しかいない。
そう思った途端に
大好きが零れ出した。
私は彼の首に腕を回し
がっちりと彼を捉え
「ずっと、貴方だけだよ」
私から小さなキスをした。
「な、なにすんだっ」
すると彼は急に慌てふためいた。
「嫌だった?」
「嫌じゃないけど急にこんな事されたらび、びっくりすんじゃねーか」
「自分はあんなキスしたくせにっ」
「俺は……っいいんだよっ」
「えー、勝手!」
ドSな癖に
ひょんな私の行動に
恥ずかしがり屋が顔を出す。
そんな彼にいつも
愛しさが込み上げる。
ギャップって大切だ。
私はこれがある限り
彼に対しての愛情を
消さない自信がある。
両腕で顔を一生懸命隠してるけど
真っ赤な耳が丸見えだよ。
そろそろ、限界でしょ?
「まな…さん」
ほら、
さん付けは彼の白旗。
「顔が……熱ちぃ……っす」
「耳まで真っ赤だもんね」
「あー…すっげぇ恥ず…かし」
唇を尖らせて
少しだけ不機嫌そうに
私を抱き締める彼に
私は小さく笑った。
「私を、どうしたいんだっけ?」
今度は私が不敵な笑みを浮かべる。
「おかしくさせたい……っす」
さっきまでの威勢の良さは
どこへ行っちゃったんだろう。
可愛いなあもう。
「…いいよ、好きにして」
私も白旗。
二人で降参。
ここは大人しく
愛に溺れてみようか。
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