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その他恋愛小説
ご褒美
しおりを挟む「御褒美は何がいい?」
食事を終えた彼は
私におもむろに聞く。
私が手がけていた仕事が
上手くいったお祝いの席だ。
きっと、その「御褒美」
そういう事なんだろう。
きょとんと目を据えて
私は彼に聞き返す。
「……私が決めてもいいの?」
「いいよ、出来ることなら。ブランド物でもほしい?」
「……そんなもの、いらないよ」
「そう?じゃあ何がいい?」
私の願いなんて
とっくの昔から決まってる。
目を細めて
頭を撫で続ける彼の優しさが
喉から手が出るほど欲しい。
「……ずっと一緒に、いてくれる?」
彼は私の要求を聞くなり
涙を拭いながら、笑った。
「笑うなんてひどい…恥ずかしいの、我慢して言ったんですけど」
「ごめんごめん、可愛くて」
ふくれっ面の私に
スマートに
可愛いなんて言って
ふんわりと
抱き寄せる彼がニクい。
「……だめ?」
落胆して彼の耳元に呟くと
「いいよ」
彼はそう、言った。
そしてもう一言
少し照れくさそうに言葉を連ねる。
「誓いをたてる…?」
「うん?」
「キス、してもいい?」
性急に突き上げるときめきに
心臓が壊れそう。
それでも
彼が欲しい。
例え、心臓が壊れても。
心を揺さぶるのは
彼たった一人だもの。
答えなんて、決まってる。
「お願い…します」
私はその言葉を彼に投げかけると
彼の優しい微笑みを見ながら
ゆっくりと目を、閉じた。
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