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旅支度と僅かな懸念
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~ダンガスタ王国、王城家族の間より~
「へ、ヘンリーよ。わかっているか。」
「はいお父様。わかっておりますよ。アム。」
「ちょ、兄様。お腹が空いているのはわかりますが、今は聞くべき時では・・・。」
「弟よ。俺は色々あった。だからご飯が食べたい。」
「そうですわよ。ジルお兄様、私も久しぶりに家に戻ったのです。私もお腹が空いて、アム。」
「二人ともフォークとナイフを置いて、私の話しを・・・。」
「いいじゃないの。先ほど戻ってから、二人ともお腹が空いているでしょうし、いくら何でもここで説教は少しいけないことですわ。二人とも頑張ってきたわね。私も誇らしいわ。」
「い、いやアルムよ。それよりもギルティア討伐の話しを聞かなくては。功労者には褒賞もとらせんといかんしな。」
「あ、お父様その事なのですが、功労者の皆さんより、謁見は嫌だし、褒章はギルドにどうぞとのことで、ファイゼンベルグ殿のみお招きしました。アム。」
「は?へ?嫌だって・・・そ、それよりも王城にファイゼンベルグ様が来ておられるのか?」
「ええ、貴賓室にいらっしゃいます。そう言えば、お父様はファイさんから剣の指南をされたのでしたっけ。」
「そうだ・・・。なぜそのことを先に伝えない。」
「お腹空いてたんで。」
「兄さま・・・駄目ですよ。お父様にとっては大切な客品です。そういうことは夕食を食べる前に伝えてください。」
「弟よ。」
「はい。」
「ファイさんもお疲れだ。一国の王様と会うにしても準備と言うものがあるだろ。」
「いや、お兄様の場合い、夕食が近いから食事が優先でしょ。」
「何だわかってるじゃないか。この憂い奴め。ほれ、ぐりぐりぐり。」
「や、やめて下さいよ。もう、恥ずかしいな。」
「ヘンリーお兄様、私も~。」
「ふふん、ハルヒルはまた後でな。」
「まったくお前と言う奴は・・・呆れて声も出ん。」
「家族が仲いいのはいい事じゃないの。それよりも後でお酒を用意するようにメイドに言っておくわね。」
「そうしてくれ。先生には20の鐘の際に、訪室することも伝えてくれ。」
「ええ、そうするわね。」
「・・・詳しいことは先生から聞くのがいいようだな。はぁ~。」
「お父様。」
「なんだヘンリー。」
「溜息を付くと幸せが逃げますよ。」
「・・・・。ヘンリー、後で説教部屋な。」
--------------------------------------
あれから、3週間ほどたった。魔物の襲撃、ギルティアの妖精村への攻撃。セレンへの突然の告白。三つの困難・・・いや、二つの困難を乗り越え、モグラは変わらず宿屋で働きながら、ダンジョンにも行かずクエストをこなしていた。Cランクとなったことで何か変わるかと言えばそうではなく、ギルドから出された褒章は8割ほど故郷に仕送りしていた。白金貨も入っていたような気がするが、そんなものにも目をくれず、「これを故郷に。」と言って送ってしまった。そのことがまずかったのかもしれない。モグラは先ほどから溜息を何度もついている。
「どうしたんですかね。あれ・・・。」
「セレンは何か知ってる?」
「うーん。わからないよ。」
カウンターに座りながらレーナ、セレン、フェルトの三人は疑問符を浮かべている。ちなみにガルナはビールを飲んでいる。
「ああ、そう言えば昼に郵便屋が来てな。その手紙を見てからあんな感じだ。」
「どういうことでしょうか。」
「本人に聞くか。おいモグラ!」
ビクッと身体を震わせ、チラとガルナを見る。そして、とぼとぼと4人の元にやってくると、ズーンと落ち込んだ表情と態度を見せる。
「どうした。どじったか。」
「・・・ええ、やりました。」
「何やった。」
モグラは手紙をガルナに渡す。差出人はシスターリファーだった。
「中見るぞ。」
「そ、その前に・・・セレン。報奨金の使い道はどのようにしたんだ。」
「え、えっと2割をシスターリファーに送って、2割を神殿に納めて、2割をいつも教室に来る子供たちにご馳走して、後は貯金かな。モグ君はどうしたの?」
「・・・1割を宿屋に、8割をシスターリファーに仕送りした。」
「え!も、モグラさん、それじゃ1割だけしか持ってないんですか!?」
「あんた馬鹿じゃないの!?」
「ってことは・・・」
ガルナはひくひくと唇を動かすと、あかんわこいつ、早く何とかしないとと思った。
「はぁ~、じゃ中見るぞ。」
「・・・うう、ハイ。」
モグラの涙を尻目にして、手紙を確認する。内容は初めはありがとうと書かれていたものの、後の文章は全て説教だ。簡単に言うといい大人なのだから金の管理はしっかりしろと言うことである。だが、最後に書かれた一文が問題だった。
「モグラ、帰ってこいだとよ。」
そう、説教用紙5枚じゃ足りんから一度教会に来るように書いてある。
「え、モグ君ジルグ町に帰るの?」
「へ、帰っちゃうんですか?」
「おかしい。」
「なにが?」
「ギルドには獅子神土竜とちゃんと書いて手紙にもそう書いたはずだ。なぜバレた。」
「あー、その事なんだが。」
「!ガルナ殿、何か知ってるんですか!?」
モグラはガルナに詰め寄った。もしや、ガルナ経由で何か伝わった可能性もある。が、伝えられたのは意外な答えだった。
「実はジルグ町のシスターリファーは昔、英雄だったんだよ。それもSランク冒険者の魔術師としてな。私も彼女を戦場で何度も見かけたことがある。お前らのいたジルグ村・・・名前で気が付いて欲しいんだが、第二王子の名前の由来だ。何でもジルグスト様が生まれたことに由来するらしい。その時のお産で関わったのが・・・。」
「シスターですか?」
「そういうこと。ちなみに彼女、鑑定の魔術使えるから、筆跡でバレたね、これは。」
「な、なんてこった。」
フェルトはそれを聞き呆れた。肉のカットの件から思っていたことなのだが、モグラは少し抜けていた。いや、大切なことが抜けているのだ。結局今回の件もモグラは単純に故郷の人が喜んでくれるならとか、教会の運営に余裕が出ればとか考えたのだろう。
「モグラさんが悪いですね。」
「なっ!フェルト殿まで。味方だと思っていたのに。」
モグラはスライムの様に溶けた。それを気にせず、フェルトは話を続ける。
「で、セレンさんはどうされるんですか?」
「えっと、どうしようかな。」
ほほを掻きながら考える。さて、どうしたものか。セレン、ジーク、そしてモグラにとってシスターリファーの言葉は絶対だ。子供の時に少しでも夕暮れに帰ると、その日の夕食は無し。朝まで説教される。町で問題を起こしたらそこにいる人たちがシスターリファーを羽交い絞めにして止めるほどサンドバックにされる。というのが日常となっていたので、恐怖は十分に植え付けられている。それを断るということは、シルドの街まで襲撃に来るに違いない。つまり、絶対に行かなくてはならない。と言うことだ。
セレンは悩んだ。神殿の教室もあるし、なにより聖女として重宝されている自分がシルドの街を出るのは迷惑をかけるのではないか。そう思い、ガルナを見る。するとガルナはそれに気づき言った。
「私達も行くか。フェルト。」
「そうですね。モグラさんがいないと今みたいに客を回せませんし、それに少し旅行と言うのもいいのかも知れません。」
「え?」
セレンは困った。どうしよう。自分だけまた置いて行かれてしまう。そう思った。もじもじと指の間を擦り合わせ、考えるが、ここで思い切らなければ結局のところ同じことになる。セレンは立ち上がると、
「私も行きます!」
と言った。リーナはクスクスと笑い、
「セレンが付いて行かなきゃ3人とも迷子になって、のたれ死ぬだけだから・・・おかーさんも意地悪なこと言うわね。」
「え!そうなんですか?でも、そっか山岳地帯を抜けなきゃいけないから地図も磁石もあてにならないんだった。あはは・・・恥ずかしい。」
「そういうこと。でも、結界のこともあるから出発は1週間後にしてくれると助かるわ。」
「うーん、僕としては2週間ほど欲しいです。旅支度もありますし、食材も十分に用意したいですしね。なによりテントと食材が駄目にならないようにファル姉にも着いてきて欲しいですから連絡しなきゃですし。」
「じゃあ、2週間後出発ってことで!」
「おー!」
話は決まった。三人は久々の旅行に気分を高めている。が、一人だけ、ただ一人だけ落ち込んでいた。
「行きたくない。」
そうぼそっと言うが三人は気にせずウキウキで話している。モグラは皆から離れ一人カウンターに座りうなだれるのだった。
「へ、ヘンリーよ。わかっているか。」
「はいお父様。わかっておりますよ。アム。」
「ちょ、兄様。お腹が空いているのはわかりますが、今は聞くべき時では・・・。」
「弟よ。俺は色々あった。だからご飯が食べたい。」
「そうですわよ。ジルお兄様、私も久しぶりに家に戻ったのです。私もお腹が空いて、アム。」
「二人ともフォークとナイフを置いて、私の話しを・・・。」
「いいじゃないの。先ほど戻ってから、二人ともお腹が空いているでしょうし、いくら何でもここで説教は少しいけないことですわ。二人とも頑張ってきたわね。私も誇らしいわ。」
「い、いやアルムよ。それよりもギルティア討伐の話しを聞かなくては。功労者には褒賞もとらせんといかんしな。」
「あ、お父様その事なのですが、功労者の皆さんより、謁見は嫌だし、褒章はギルドにどうぞとのことで、ファイゼンベルグ殿のみお招きしました。アム。」
「は?へ?嫌だって・・・そ、それよりも王城にファイゼンベルグ様が来ておられるのか?」
「ええ、貴賓室にいらっしゃいます。そう言えば、お父様はファイさんから剣の指南をされたのでしたっけ。」
「そうだ・・・。なぜそのことを先に伝えない。」
「お腹空いてたんで。」
「兄さま・・・駄目ですよ。お父様にとっては大切な客品です。そういうことは夕食を食べる前に伝えてください。」
「弟よ。」
「はい。」
「ファイさんもお疲れだ。一国の王様と会うにしても準備と言うものがあるだろ。」
「いや、お兄様の場合い、夕食が近いから食事が優先でしょ。」
「何だわかってるじゃないか。この憂い奴め。ほれ、ぐりぐりぐり。」
「や、やめて下さいよ。もう、恥ずかしいな。」
「ヘンリーお兄様、私も~。」
「ふふん、ハルヒルはまた後でな。」
「まったくお前と言う奴は・・・呆れて声も出ん。」
「家族が仲いいのはいい事じゃないの。それよりも後でお酒を用意するようにメイドに言っておくわね。」
「そうしてくれ。先生には20の鐘の際に、訪室することも伝えてくれ。」
「ええ、そうするわね。」
「・・・詳しいことは先生から聞くのがいいようだな。はぁ~。」
「お父様。」
「なんだヘンリー。」
「溜息を付くと幸せが逃げますよ。」
「・・・・。ヘンリー、後で説教部屋な。」
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あれから、3週間ほどたった。魔物の襲撃、ギルティアの妖精村への攻撃。セレンへの突然の告白。三つの困難・・・いや、二つの困難を乗り越え、モグラは変わらず宿屋で働きながら、ダンジョンにも行かずクエストをこなしていた。Cランクとなったことで何か変わるかと言えばそうではなく、ギルドから出された褒章は8割ほど故郷に仕送りしていた。白金貨も入っていたような気がするが、そんなものにも目をくれず、「これを故郷に。」と言って送ってしまった。そのことがまずかったのかもしれない。モグラは先ほどから溜息を何度もついている。
「どうしたんですかね。あれ・・・。」
「セレンは何か知ってる?」
「うーん。わからないよ。」
カウンターに座りながらレーナ、セレン、フェルトの三人は疑問符を浮かべている。ちなみにガルナはビールを飲んでいる。
「ああ、そう言えば昼に郵便屋が来てな。その手紙を見てからあんな感じだ。」
「どういうことでしょうか。」
「本人に聞くか。おいモグラ!」
ビクッと身体を震わせ、チラとガルナを見る。そして、とぼとぼと4人の元にやってくると、ズーンと落ち込んだ表情と態度を見せる。
「どうした。どじったか。」
「・・・ええ、やりました。」
「何やった。」
モグラは手紙をガルナに渡す。差出人はシスターリファーだった。
「中見るぞ。」
「そ、その前に・・・セレン。報奨金の使い道はどのようにしたんだ。」
「え、えっと2割をシスターリファーに送って、2割を神殿に納めて、2割をいつも教室に来る子供たちにご馳走して、後は貯金かな。モグ君はどうしたの?」
「・・・1割を宿屋に、8割をシスターリファーに仕送りした。」
「え!も、モグラさん、それじゃ1割だけしか持ってないんですか!?」
「あんた馬鹿じゃないの!?」
「ってことは・・・」
ガルナはひくひくと唇を動かすと、あかんわこいつ、早く何とかしないとと思った。
「はぁ~、じゃ中見るぞ。」
「・・・うう、ハイ。」
モグラの涙を尻目にして、手紙を確認する。内容は初めはありがとうと書かれていたものの、後の文章は全て説教だ。簡単に言うといい大人なのだから金の管理はしっかりしろと言うことである。だが、最後に書かれた一文が問題だった。
「モグラ、帰ってこいだとよ。」
そう、説教用紙5枚じゃ足りんから一度教会に来るように書いてある。
「え、モグ君ジルグ町に帰るの?」
「へ、帰っちゃうんですか?」
「おかしい。」
「なにが?」
「ギルドには獅子神土竜とちゃんと書いて手紙にもそう書いたはずだ。なぜバレた。」
「あー、その事なんだが。」
「!ガルナ殿、何か知ってるんですか!?」
モグラはガルナに詰め寄った。もしや、ガルナ経由で何か伝わった可能性もある。が、伝えられたのは意外な答えだった。
「実はジルグ町のシスターリファーは昔、英雄だったんだよ。それもSランク冒険者の魔術師としてな。私も彼女を戦場で何度も見かけたことがある。お前らのいたジルグ村・・・名前で気が付いて欲しいんだが、第二王子の名前の由来だ。何でもジルグスト様が生まれたことに由来するらしい。その時のお産で関わったのが・・・。」
「シスターですか?」
「そういうこと。ちなみに彼女、鑑定の魔術使えるから、筆跡でバレたね、これは。」
「な、なんてこった。」
フェルトはそれを聞き呆れた。肉のカットの件から思っていたことなのだが、モグラは少し抜けていた。いや、大切なことが抜けているのだ。結局今回の件もモグラは単純に故郷の人が喜んでくれるならとか、教会の運営に余裕が出ればとか考えたのだろう。
「モグラさんが悪いですね。」
「なっ!フェルト殿まで。味方だと思っていたのに。」
モグラはスライムの様に溶けた。それを気にせず、フェルトは話を続ける。
「で、セレンさんはどうされるんですか?」
「えっと、どうしようかな。」
ほほを掻きながら考える。さて、どうしたものか。セレン、ジーク、そしてモグラにとってシスターリファーの言葉は絶対だ。子供の時に少しでも夕暮れに帰ると、その日の夕食は無し。朝まで説教される。町で問題を起こしたらそこにいる人たちがシスターリファーを羽交い絞めにして止めるほどサンドバックにされる。というのが日常となっていたので、恐怖は十分に植え付けられている。それを断るということは、シルドの街まで襲撃に来るに違いない。つまり、絶対に行かなくてはならない。と言うことだ。
セレンは悩んだ。神殿の教室もあるし、なにより聖女として重宝されている自分がシルドの街を出るのは迷惑をかけるのではないか。そう思い、ガルナを見る。するとガルナはそれに気づき言った。
「私達も行くか。フェルト。」
「そうですね。モグラさんがいないと今みたいに客を回せませんし、それに少し旅行と言うのもいいのかも知れません。」
「え?」
セレンは困った。どうしよう。自分だけまた置いて行かれてしまう。そう思った。もじもじと指の間を擦り合わせ、考えるが、ここで思い切らなければ結局のところ同じことになる。セレンは立ち上がると、
「私も行きます!」
と言った。リーナはクスクスと笑い、
「セレンが付いて行かなきゃ3人とも迷子になって、のたれ死ぬだけだから・・・おかーさんも意地悪なこと言うわね。」
「え!そうなんですか?でも、そっか山岳地帯を抜けなきゃいけないから地図も磁石もあてにならないんだった。あはは・・・恥ずかしい。」
「そういうこと。でも、結界のこともあるから出発は1週間後にしてくれると助かるわ。」
「うーん、僕としては2週間ほど欲しいです。旅支度もありますし、食材も十分に用意したいですしね。なによりテントと食材が駄目にならないようにファル姉にも着いてきて欲しいですから連絡しなきゃですし。」
「じゃあ、2週間後出発ってことで!」
「おー!」
話は決まった。三人は久々の旅行に気分を高めている。が、一人だけ、ただ一人だけ落ち込んでいた。
「行きたくない。」
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