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1章 王都ルーデリー 出会い編
1-12 魔物狩り
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街から出て、魔物の出没する森へ入る。
しばらく歩くと、小さな角の生えた狼が5匹現れる。
「ガルルフです。
一匹一匹は強くないので、落ち着いて対処すれば大丈夫です。
私とミーシャで援護します。」
そういってナツキとミーシャでガルルフに向かって突入する。
ガルルフが散り、そのうち一匹がこちらへ向かってくる。
「ふんっ!」
慣れない手つきで剣を振るが、当然当たらない。
「グルルルルルルルルル」
着地した後、すぐにガルルフは唸りながら跳びかかってくる。
動きが速い、とてもよけられそうにないが逆にチャンスだ。
動く敵にはうまく当てられないが、向こうから当たりに来てくれる。
動きをよく見て跳びかかってくる予想位置に剣を突き立てる。
速さがあだになり、ガルルフは方向転換もできずに剣に突き刺さる。
その衝撃は重く、尻餅をついてしまった。
他の二人を見るとすでに戦闘を終えたようで、四匹のガルルフを一か所に集めていた。
ーーーーーーーーーー
「すごいよ!カズ君。
初めての戦闘でガルルフに攻撃を当てるどころか、仕留めちゃうなんて。」
正直お世辞でもうれしかった。
「ありがとう、ミーシャ。」
少し照れながらお礼を言う。
ステータスを見ると、レベルが4になっていた。
「ガルルフは取れる魔石こそ小さくて大した金額になりませんが、皮も肉もそれなりの値段で売れます。」
ナツキが血抜きの方法を教えてくれる。
5匹すべての血抜きを終えると運びやすいように木を加工して括りつける。
ーーーーーーーーーー
最初に遭遇したガルルフ以外は、食中植物の「ヒトクイバナ」に何度も遭遇し、倒しても大した素材は手に入らない為、小さな魔石を回収していた。
「今日はこの辺にして引き上げよう。」
日が暮れる前にナツキがそういう。
帰路につきながら魔石について教えてもらったことを整理する。
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
魔石とは魔力が結晶化した物。
魔物とは一般的に魔石を体内に持った生き物。
故に「魔物=無知性」ではない為、知性を持たない魔物はモンスターと呼ばれるのが一般的になってるそうだ。
魔石を体内に持った人間も存在し、「魔人」と呼ばれる。
「魔人」は種族ではなく突然変異の類になる。
生まれついての「魔人」もいれば、何度もダンジョンに潜りったり、魔物肉の中でも特に魔力を帯びた器官を摂取しすぎると「魔人」になることが有る。
高位冒険者などではさほど珍しくないことから、昔は差別の対象だったが、今では差別どころか尊敬される事すらあるという。
魔石は様々な形に加工され使用される為、大きさによって価格が変動する。
つまりダンジョンなどで魔物が生まれ、その魔石を利用することにより生活が豊かになる。
あながち魔物が不必要な存在ともいえないというわけだ。
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
ーーーーーーーーーー
街に着く頃には夕日がきれいに見える時間だった。
集めた素材(肉や皮など)は欲しい人がいれば直接売ることもできるが、自分で解体しなければならない為、ほとんどの冒険者はギルドで引き取ってもらう。
ギルド職員が解体し、卸すことでトラブルを防ぐ目的もある為、相当仲が良くないと肉屋さんなんかも直接は買い取ってくれないそうだ。
「銀貨8枚はかなりいい収入だね!」
ギルドに引き取ってもらい報酬として銀貨8枚を受け取る。
日本円にして約8万円、すごい収入だ。
「いろいろ揃えないといけない物もあるから。」
そういって二人は銀貨をすべて譲ってくれた。
最初は断ったのだが、絶対に必要だからと念を押され結局受け取ってしまった。
なんて優しい人たちなんだ。
「せめてものお礼に食事位は奢らせてよ。」
そういって下宿中の宿の酒場でふたりとお酒を飲むことにする。
しばらく歩くと、小さな角の生えた狼が5匹現れる。
「ガルルフです。
一匹一匹は強くないので、落ち着いて対処すれば大丈夫です。
私とミーシャで援護します。」
そういってナツキとミーシャでガルルフに向かって突入する。
ガルルフが散り、そのうち一匹がこちらへ向かってくる。
「ふんっ!」
慣れない手つきで剣を振るが、当然当たらない。
「グルルルルルルルルル」
着地した後、すぐにガルルフは唸りながら跳びかかってくる。
動きが速い、とてもよけられそうにないが逆にチャンスだ。
動く敵にはうまく当てられないが、向こうから当たりに来てくれる。
動きをよく見て跳びかかってくる予想位置に剣を突き立てる。
速さがあだになり、ガルルフは方向転換もできずに剣に突き刺さる。
その衝撃は重く、尻餅をついてしまった。
他の二人を見るとすでに戦闘を終えたようで、四匹のガルルフを一か所に集めていた。
ーーーーーーーーーー
「すごいよ!カズ君。
初めての戦闘でガルルフに攻撃を当てるどころか、仕留めちゃうなんて。」
正直お世辞でもうれしかった。
「ありがとう、ミーシャ。」
少し照れながらお礼を言う。
ステータスを見ると、レベルが4になっていた。
「ガルルフは取れる魔石こそ小さくて大した金額になりませんが、皮も肉もそれなりの値段で売れます。」
ナツキが血抜きの方法を教えてくれる。
5匹すべての血抜きを終えると運びやすいように木を加工して括りつける。
ーーーーーーーーーー
最初に遭遇したガルルフ以外は、食中植物の「ヒトクイバナ」に何度も遭遇し、倒しても大した素材は手に入らない為、小さな魔石を回収していた。
「今日はこの辺にして引き上げよう。」
日が暮れる前にナツキがそういう。
帰路につきながら魔石について教えてもらったことを整理する。
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
魔石とは魔力が結晶化した物。
魔物とは一般的に魔石を体内に持った生き物。
故に「魔物=無知性」ではない為、知性を持たない魔物はモンスターと呼ばれるのが一般的になってるそうだ。
魔石を体内に持った人間も存在し、「魔人」と呼ばれる。
「魔人」は種族ではなく突然変異の類になる。
生まれついての「魔人」もいれば、何度もダンジョンに潜りったり、魔物肉の中でも特に魔力を帯びた器官を摂取しすぎると「魔人」になることが有る。
高位冒険者などではさほど珍しくないことから、昔は差別の対象だったが、今では差別どころか尊敬される事すらあるという。
魔石は様々な形に加工され使用される為、大きさによって価格が変動する。
つまりダンジョンなどで魔物が生まれ、その魔石を利用することにより生活が豊かになる。
あながち魔物が不必要な存在ともいえないというわけだ。
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
ーーーーーーーーーー
街に着く頃には夕日がきれいに見える時間だった。
集めた素材(肉や皮など)は欲しい人がいれば直接売ることもできるが、自分で解体しなければならない為、ほとんどの冒険者はギルドで引き取ってもらう。
ギルド職員が解体し、卸すことでトラブルを防ぐ目的もある為、相当仲が良くないと肉屋さんなんかも直接は買い取ってくれないそうだ。
「銀貨8枚はかなりいい収入だね!」
ギルドに引き取ってもらい報酬として銀貨8枚を受け取る。
日本円にして約8万円、すごい収入だ。
「いろいろ揃えないといけない物もあるから。」
そういって二人は銀貨をすべて譲ってくれた。
最初は断ったのだが、絶対に必要だからと念を押され結局受け取ってしまった。
なんて優しい人たちなんだ。
「せめてものお礼に食事位は奢らせてよ。」
そういって下宿中の宿の酒場でふたりとお酒を飲むことにする。
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