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1章 王都ルーデリー 出会い編
1‐37 冒険者たちの宴 ☆☆
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シカを倒したところで、今日の探索を終え、荷馬車にて肉を運んでもらう。
解析部が確認したところ、シカの魔物は食べられるらしいが、いかんせん初めての肉はなかなか買い手がつかないらしい。
とれた魔石だけで銀貨20枚になったので、10枚ずつそれぞれのパーティーで分ける。
そのあとは宴会だ、街で一番冒険者で活気づく酒場にシカの魔物を持っていくと、店主のおじさんはそれをさばいて料理を作ってくれる。
部位によってはそのまま焼いて食べたり、味見も兼ねてるので、お店の人も含めてみんなでお祭り騒ぎ。
もちろん、場合によっては当たることも有るらしいが、これぞ冒険者って感じだ。
お金はもらえないが、お酒はしこたま奢ってもらう。
樽で注文して、お土産用の瓶まで貰う。
冒険者の話を聞くのはとても楽しかった。
この世界は未知にあふれている。
ワクワクしながら話を聞いていたが、問題発生だ。
おしっこがしたい。
できればナツキかリーズに飲ませたいが、こんな状況だと飲ませることが出来ない。
ナツキたちは、女性冒険者だけで固まった卓に座ってお酒を飲んでいる。
トイレから出てくる冒険者の一人を見て、悪い考えが浮かぶ。
そうのんべえの冒険者は、基本的に酒瓶に直付けでお酒を飲んでいるから、トイレに行くときも瓶を持ったままなのだ。
そうしないと自分の酒が無くなってしまうから。
これだ!
と思い、瓶を持ったままトイレに入る。
勢いよく瓶におしっこを入れていく。
ジョロロロロロロロロ…
最近聞きなれた音だ。
瓶一杯に入っても、まだ出そうだ。
もったいないが、残りは普通に用を足す。
何気にトイレで普通に尿を出すのは久しぶりだ。
ーーーーーーーーー
トイレを出てすぐにナツキと目が合う、酒瓶とグラスを持って近づいてきた。
「少しだけ、二人で飲みませんか?」
そういって端のテーブルに腰掛ける。
「あの…
その瓶の中身って…」
ナツキはすぐに気づいたようだ。
「そう、ナツキの分。」
そういって瓶を差し出す。
ナツキは自分が持ってきた瓶を俺に差し出す。
彼女は、自分のグラスにおしっこをお酒のように注ぐ。
トプッ、トプッ、トプッ
グラスの半分程に注ぎ、香りを楽しむように嗅ぐ。
そして、ゆっくりと口をつける。
はたから見たら、ワインを楽しむようにしか見えない。
「見た目にはばれないと思います。
でも、匂いはやっぱりしますね。」
そういいながらも、口の中で転がして味と香りを楽しむナツキ。
こんなにも酔ってるナツキを見るのは初めてかもしれない。
果実酒にもいくつか種類があって、ナツキが飲んでいたのは色が黄色いお酒だ。
今の状況ですぐに理解する。
「ナツキは変態だね、こんなところでもおしっこ飲むために、黄色いお酒で先手を打つなんて。」
「そうさせたのはカズ殿です。
もっと、ください。」
なんて淫靡な表情だ。
ウルガ見せつけてやりたい。
「瓶一本では足りないですよね、残りは水筒の中ですか?」
すっかり量まで把握されている。
「まさか、自分の水筒には入れられないよ。」
そう言うと、ナツキは目を見開いて
「捨てちゃったんですか?
私が第一小便器だって言ったじゃないですか。」
他に聞こえたらまずいことは理解できてるようで、小声で囁く。
「ごめん、次からは気をつけるから。」
泣きそうなナツキを何とかたしなめ、グラスをすすめる。
俺たちを見ていたリーズが、ナツキを卓に呼び戻す。
瓶の中身が何なのかは当然分かっているだろう。
他の女性冒険者たちと談笑しながら、一人だけおしっこを飲むナツキ。
その状況で興奮してるのか、リーズはさっきから足をもじもじさせている。
そして、それを遠目で見る俺。
帰りたくなってきた。
解析部が確認したところ、シカの魔物は食べられるらしいが、いかんせん初めての肉はなかなか買い手がつかないらしい。
とれた魔石だけで銀貨20枚になったので、10枚ずつそれぞれのパーティーで分ける。
そのあとは宴会だ、街で一番冒険者で活気づく酒場にシカの魔物を持っていくと、店主のおじさんはそれをさばいて料理を作ってくれる。
部位によってはそのまま焼いて食べたり、味見も兼ねてるので、お店の人も含めてみんなでお祭り騒ぎ。
もちろん、場合によっては当たることも有るらしいが、これぞ冒険者って感じだ。
お金はもらえないが、お酒はしこたま奢ってもらう。
樽で注文して、お土産用の瓶まで貰う。
冒険者の話を聞くのはとても楽しかった。
この世界は未知にあふれている。
ワクワクしながら話を聞いていたが、問題発生だ。
おしっこがしたい。
できればナツキかリーズに飲ませたいが、こんな状況だと飲ませることが出来ない。
ナツキたちは、女性冒険者だけで固まった卓に座ってお酒を飲んでいる。
トイレから出てくる冒険者の一人を見て、悪い考えが浮かぶ。
そうのんべえの冒険者は、基本的に酒瓶に直付けでお酒を飲んでいるから、トイレに行くときも瓶を持ったままなのだ。
そうしないと自分の酒が無くなってしまうから。
これだ!
と思い、瓶を持ったままトイレに入る。
勢いよく瓶におしっこを入れていく。
ジョロロロロロロロロ…
最近聞きなれた音だ。
瓶一杯に入っても、まだ出そうだ。
もったいないが、残りは普通に用を足す。
何気にトイレで普通に尿を出すのは久しぶりだ。
ーーーーーーーーー
トイレを出てすぐにナツキと目が合う、酒瓶とグラスを持って近づいてきた。
「少しだけ、二人で飲みませんか?」
そういって端のテーブルに腰掛ける。
「あの…
その瓶の中身って…」
ナツキはすぐに気づいたようだ。
「そう、ナツキの分。」
そういって瓶を差し出す。
ナツキは自分が持ってきた瓶を俺に差し出す。
彼女は、自分のグラスにおしっこをお酒のように注ぐ。
トプッ、トプッ、トプッ
グラスの半分程に注ぎ、香りを楽しむように嗅ぐ。
そして、ゆっくりと口をつける。
はたから見たら、ワインを楽しむようにしか見えない。
「見た目にはばれないと思います。
でも、匂いはやっぱりしますね。」
そういいながらも、口の中で転がして味と香りを楽しむナツキ。
こんなにも酔ってるナツキを見るのは初めてかもしれない。
果実酒にもいくつか種類があって、ナツキが飲んでいたのは色が黄色いお酒だ。
今の状況ですぐに理解する。
「ナツキは変態だね、こんなところでもおしっこ飲むために、黄色いお酒で先手を打つなんて。」
「そうさせたのはカズ殿です。
もっと、ください。」
なんて淫靡な表情だ。
ウルガ見せつけてやりたい。
「瓶一本では足りないですよね、残りは水筒の中ですか?」
すっかり量まで把握されている。
「まさか、自分の水筒には入れられないよ。」
そう言うと、ナツキは目を見開いて
「捨てちゃったんですか?
私が第一小便器だって言ったじゃないですか。」
他に聞こえたらまずいことは理解できてるようで、小声で囁く。
「ごめん、次からは気をつけるから。」
泣きそうなナツキを何とかたしなめ、グラスをすすめる。
俺たちを見ていたリーズが、ナツキを卓に呼び戻す。
瓶の中身が何なのかは当然分かっているだろう。
他の女性冒険者たちと談笑しながら、一人だけおしっこを飲むナツキ。
その状況で興奮してるのか、リーズはさっきから足をもじもじさせている。
そして、それを遠目で見る俺。
帰りたくなってきた。
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