夜薔薇《ナイト・ローズ》~闇夜に咲く薔薇のように

椎名 将也

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第7章 戦慄の悪夢

8 悪魔大公の最期

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「馬鹿なッ! こんなことが……!!」
 想像を絶する破壊力を秘めた奔流に、悪魔大公デーモン・ロードメフィストは驚愕のあまり赤光を放つ瞳を大きく見開いた。
 かつてこれほどまでに巨大な覇気など眼にしたこともなかった。咄嗟に両手を前に突き出し、暗黒の覇気を解放して障壁を張った。

「くッ……!!」
 未だかつて何者にも破られたことのない障壁が、超絶な覇気の奔流の直撃を受けてバチバチと放電しながら悲鳴を上げた。
 次の瞬間、轟音とともに障壁が粉砕され、メフィストの全身に三体の巨龍が襲いかかった。
(この私が……こんなところで……)
 三千年にも及ぶ長い生涯が、走馬灯のようにメフィストの脳裏を走った。


 原初の悪魔……。
 混沌カオスと呼ばれる光さえもない暗黒の中で、メフィストは誕生した。生まれたときから自分に膨大な魔力ちからが備わっていることをメフィストは理解した。
 周囲は闇一色で、濃厚な魔力に満ちた空間だった。長い年月の間に、それらの中から様々なものが生まれた。メフィストはそれらのものと戦い、ある者は滅ぼし、ある者は従えていった。
 いつしか、その暗黒世界で、メフィストは王となっていた。

 数百年に及ぶ戦いの日常にいたメフィストは、もう一人の自分を創り出そうと思い立った。自分と同等の力を持つ者がいれば、戦うにしろ共に暮らすにしろ、この倦怠に満ちた時間から解放されると考えたのだ。

 メフィストは全魔力を解放し、漆黒の闇の中から一体の分身とも言える者を創りだした。その者はメフィストと同等の力を持ち、彼に向かって妖艶な笑みを浮かべながら告げた。
「お兄様、わたくしに名を与えてくださいませ」
 腰まで伸ばした長い黒髪と濡れたように輝く黒瞳をしたその者は、一糸纏わぬ肢体をメフィストに晒しながら悩ましく腰を振った。その者の胸には豊かな双乳が揺れ、股間にはあるべき物がなかった。その者は、女性体だったのである。

「アルヴィスの名をやろう。お前は今から、アルヴィス=アムドゥシアスと名乗るが良い。我が妹よ」
 メフィストの告げた名に満足そうに微笑むと、アルヴィスは豊かな双乳をメフィストに押しつけながらしなだれかかってきた。そして、メフィストの逸物を右手で掴むと、真っ赤な舌で濡れた唇を舐めながら告げた。
「名をつけてくれたお礼に、お兄様を満足させてあげますわ」

 アルヴィスは夢魔サキュバスだったのである。メフィストは生まれて初めて、アルヴィスの中に精を放った。しばらくの間、メフィストはアルヴィスの女体からだに溺れた。だが、それにもいてくるとメフィストは外の世界を見たくなった。常闇のような漆黒の世界自体にんでいたのだ。

 メフィストは千人にも及ぶ部下たちを率いて、アルヴィスとともに漆黒の世界から旅立った。そして、太陽と月の輝く地上世界へと移り住んだ。そこにはまだ文明と呼ばれるものはなく、人族やエルフ、ドワーフなどとともに魔獣が跋扈ばっこしていた。

 部下に命じて様々な種族を奴隷とし、メフィストは自分の王国を築いていった。彼の横には妖艶なアルヴィスが寄り添っていた。
 ある日、部下から自分の他にも王を名乗る者がいることを聞かされた。再び退屈し始めていたメフィストは、数千人に膨れ上がった部下や奴隷を率いて、その者の王国に攻め入った。

 しかし、結果は惨敗だった。部下や奴隷はすべて殺され、自分と同等の力を持つアルヴィスさえもその者の前に倒れた。メフィストはすべての力を解放してその者に挑んだが、簡単にあしらわれた。大地に横たわりながら、メフィストはその者の言葉を初めて聞いた。

「我が名は、アモン=ヴェルゼリアス。お主らの力は殺してしまうには惜しい。我が配下となって仕えるがよい」
 己を圧倒するアモンの力の前に、メフィストに選択肢はなかった。こうして、メフィストはアルヴィスとともにアモンの軍門に降った。

 後にアモンから、メフィストは悪魔大公デーモン・ロードの爵位を、アルヴィスは悪魔公爵デーモン・デュークの爵位をたまわった。
 悪魔王デーモン・キングルシファーとともに、メフィストは悪魔皇帝デーモン・エンペラーアモンの右腕としてその名を馳せた。


(この私が、こんなところで……。アモン様……)
 それがメフィストの最期の思考となった。
 アトロポスの放った超絶な覇気の奔流が、メフィストの全身を肉片すら残さずに消滅させた。

 だが、アトロポスたちにとって誤算だったのは、メフィストを滅ぼした覇気の奔流が、いささかもその威力を失わなかったことだった。超絶な破壊力をそのままに、光と炎と闇の巨龍は十五階層の奥にある壁面に激突した。
 凄まじい爆音と共に壁面が破壊され、柱を失った屋根のように『風魔の谷』それ自体が崩れ始めた。

「ク、クロトー姉さんッ!」
「どうするッ!? 間に合わねえぞッ!」
「くそッ! 悪魔大公デーモン・ロードメフィストを倒したって言うのに……!」
 もはや地上まで逃げる時間など皆無だった。轟音と粉塵を上げながら次々と天井が崩れ落ち、十四階層へ続く通路さえも塞がれた。

「ローズ、レオンハルト、あたしの手を握りなさいッ! バッカスはローズの手を握ってッ!」
 そう告げると、クロトーはアトロポスとレオンハルトに向かって両手を大きく広げた。
「早くッ!」
「はいッ!」
「分かったッ!」
 レオンハルトがクロトーの左手を、アトロポスが右手を握った。アトロポスは自分の右手をバッカスに差し出すと、彼の左手を固く握りしめた。

「次元転移するわッ! 向こうには空気がないから、あたしが詠唱始めたら息を大きく吸いなさい! 別の次元を通って、地上に出るわよッ!」
 そう告げると、クロトーは詠唱を始めた。

「生命を司る大地の精霊たちよ、すべてのことわりを観相する精霊の王アルカディオスよ! |我らを次元の彼方に送りたまえッ! 精霊王アルカディオスの名において、その力を我に与えたまえッ! スピリット・トランスファー!」

 次の瞬間、周囲の空間が直視できないほどの光輝に包まれた。あまりの眩しさに目を瞑ったアトロポスは、再び眼を開くと驚愕した。
 周囲にあるのは虚無だった。
 一筋の光さえなく、すべてを暗黒が席巻していた。数セグメッツェ先さえ見えない暗闇の中で、アトロポスはクロトーとバッカスの手の温もりだけを感じていた。

 そして、再び周囲が光輝に包まれた。
 閉じた瞳を再び開くと、そこは『風魔の谷』の入口だった。一瞬のうちに地上へと移動したクロトーの魔法に、アトロポスは驚愕とともに戦慄さえ覚えた。クロトーに限ってその可能性は皆無だが、この魔法を悪用すればどこへでも軍隊を運べることに気づいたのだ。

「ローズ、速度強化で管理官を連れてきて! 他のみんなは馬繋場に急いで! 馬たちも一緒に結界を張るわ!」
「分かりましたッ!」
 そう告げると、アトロポスは天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスに魔力を流し、速度強化と筋力強化を最大限まで高めた。
 そして、管理事務所の扉を蹴破ると、中にいた管理官の体を抱いて、馬繋場へと向かった。

 クロトーは怯える厩務員きゅうむいんに馬たちをなだめるように命じると、アトロポスが連れてきた管理官に向かって告げた。
「『風魔の谷』は崩壊するわ! このままではあたしたちもそれに巻き込まれる! 死にたくなかったら、ここを動かないで! あたしが結界を張ってあんたたちを必ず護ってあげるッ!」
 『妖艶なる殺戮ウィッチ・マダー』の言葉に、管理官は蒼白になりながらもガクガクと頷いた。その様子を見届けると、クロトーは天龍の魔道杖を掲げて詠唱を始めた。

「生命(いのち)を司る森の精霊たちよ、見えざる鎧となりて、我らを包みたまえ! スピリット・シールド!」
 クロトーの全身が光輝に包まれると、急激に魔道杖にある天龍の宝玉へと魔力が収斂されていった。黄色い宝玉から直視できないほどの閃光が放たれ、上空に光輝の玉が形成された。その光の玉が弾けると、半球状に光輝の滝が流れ落ちた。その光輝が重なり合い混ざり合って、クロトーを中心に半径二十メッツェにも及ぶ巨大な結界が形成された。

 アトロポスは怯えるシリウスのくびを優しく抱きしめながら、『風魔の谷』に視線を移した。『風魔の谷』から轟音と激震が間断なく響き渡り、今や立っているのが難しいほどの激震が大地を揺らしていた。
「みんな、自分の馬を……ッ!」
 アトロポスに抱かれているシリウスを除き、馬たちが恐慌を来して棹立ちになり始めた。
「分かったッ!」
 バッカスがエクリプスの頸を抱きしめ、たてがみを撫ぜながら懸命に宥めた。クロトーがメリッサを、レオンハルトがエトワールを抱きしめると、声を掛けながら宥め始めた。

 世界の終わりを告げる神の裁きラグナ・ロックのように、大気が震撼し、大地が鳴動した。

 ズドォオオーン……!!

 凄まじい爆音とともに、『風魔の谷』の入口が十メッツェ以上も一気に陥没した。巨大なだるま落としの如く、十五階層にわたる『風魔の谷』が崩れ落ちていった。粉塵が舞い上がり、岩や土砂が次々とクロトーの結界に激突した。

 『風魔の谷』は完全に埋没し、直径五百メッツェを超える巨大な縦穴と化した。


 管理官と厩務員きゅうむいんに『風魔の谷』周辺の閉鎖を依頼すると、クロトーはアトロポスたちを率いてザルーエクへと戻った。ザルーエクの入口にある馬繋場にシリウスたちを預けると、四人はその足で冒険者ギルド・ザルーエク支部に向かった。
 ギルドの観音扉を押し開けると、クロトーは受付に目もくれずに二階のギルドマスター室に急いだ。アトロポスは驚愕しているミランダに黙礼すると、クロトーの後を追って階段を駆け上っていった。一階にいた冒険者たちは、驚いた表情でアトロポスたちの様子を呆然と見つめていた。

「アイザックッ! 『風魔の谷』が崩壊したわッ!」
 ノックもせずにギルドマスター室に飛び込むと、クロトーが執務机で書類を決裁していたアイザックに向かって叫んだ。
「崩壊? 何の話だ、姉御?」
「比喩でも何でもないわ! 『風魔の谷』は崩壊して、巨大な縦穴になったのよ!」
 真剣な表情で告げるクロトーの様子を見て、アイザックの顔色が変わった。

「どういうことだ!? 説明してくれッ!」
 アイザックは席を立つと、クロトーに向かって叫んだ。クロトーはアイザックに近づくと、執務机に両手を置いて告げた。
「『風魔の谷』の十五階層に巨大な魔素だまりができていたわ。それを浄化したら、あいつがいたのよ!」
 そこで、クロトーはブルッと身を震わせた。三百年前に刻みつけられた恐怖は、今なおクロトーの精神を縛り付けていたのだ。

「あいつ……?」
悪魔大公デーモン・ロードメフィストよ!」
悪魔大公デーモン・ロード……だと!?」
 予想もしていない名を告げられ、アイザックが驚愕のあまり濃茶色の瞳を大きく見開いた。
「四人の力を集結してメフィストは倒したけど、その攻撃によって『風魔の谷』自体も崩壊したわ」
「ダンジョンを崩壊させるほどの攻撃だと……!?」
 クロトーの説明は、アイザックの常識を遥かに超越していた。

 しばらくの間、クロトーの美貌を見つめていたアイザックは、大きくため息をつくと彼女の後ろに立っているアトロポス、バッカス、レオンハルトの表情を次々と見据えた。その誰もがクロトーの言葉に頷いたことを見て取ると、アイザックは再びため息をついてから告げた。
「会議室に移ろう。詳しく話してくれ」
 そう告げると、アイザックはギルドマスター室の扉を開けて廊下に出た。その後ろ姿は、一気に老け込んだようにアトロポスには見えた。


 十人掛けの長机の奥に、アイザックとクロトーが座り、入口から見て左側に奥からアトロポスとバッカスが、右側にレオンハルトが腰を下ろした。
 クロトーとレオンハルトが中心となって、『風魔の谷』の一階層からA級魔獣が現れたこと、存在するはずのないS級魔獣と戦ったこと、そして、十五階層で巨大な魔素だまりを浄化すると悪魔大公デーモン・ロードメフィストが姿を見せたことなどを順を追って説明した。

 一通りの話を聞き終えると、アイザックは四人に頭を下げながら告げた。
「まずは礼を言う。よくぞ、悪魔大公デーモン・ロードメフィストを倒してくれた。ザルーエクからわずか馬でニザンの『風魔の谷』に、神話に現れる原初の悪魔が現れたなど、レウルキア王国を揺るがす緊急事態だ。その脅威を取り除いてくれた四人の活躍に、ギルドを代表して感謝する」

「その感謝なら、ローズにしなさい。あたしはメフィストを前にして恐怖に震えることしか出来なかったわ。ローズがいなければ、メフィストを倒そうなんて考えもしなかった」
 クロトーが優しい視線でアトロポスを見つめながら告げた。
「そんなことありません。メフィストを倒せたのは、みんなが力を合わせたからです。決して、私だけの功績じゃありません」
 クロトーの言葉を慌てて否定すると、アトロポスがアイザックに向かって告げた。

「三百年前、メフィストはエルフの里を襲ったわ。その時に大勢のエルフを殺し、それ以上のエルフに重傷を負わせた。あたしの両親も目の前でメフィストに殺された……」
「クロトー姉さん……」
 突然、自らの過去を話し始めたクロトーに驚いて、アトロポスは彼女の顔を見つめた。

「メフィストがエルフの里を襲った理由は、悪魔皇帝デーモン・エンペラーアモンを復活させるために、強い光属性の魔力を持つエルフをさらうためだった。あたしはメフィストに拉致され、アモン復活の道具にされるところだった。それを拒んだあたしは、メフィストに凌辱され、凄まじい拷問を受けたわ。何度も舌を噛んで自殺しようとしたけれど、その度にアルティメットヒールをかけられて蘇生させられた。そして、また凌辱と拷問が待っていたわ。その恐怖の時間は三年も続いた……」

「クロトー姉さん……」
 アトロポスは、何故あれほどクロトーがメフィストを恐れたのか理解した。三年もの間、凌辱と拷問を続けられたら、自分なら正気を保つ自信がなかった。
「あたしたちエルフの女王アストレア様が助け出してくれなければ、あたしは今でもメフィストの奴隷になっていたかも知れない。あたし一人では、決してメフィストと戦おうなんて気力も起きなかったわ。それどころか、昔の恐怖を思い出して震えることしか出来なかった」

「メフィストを倒せたのは、ローズのおかげよ。ありがとう……」
 そう告げると、クロトーはアトロポスに頭を下げてきた。
「顔を上げてください、クロトー姉さん! さっきも言いましたが、メフィストを倒せたのは全員が力を合わせたからです。私だけの力ではメフィストに傷一つ与えられませんでした」
「そうですよ、クロトーの姉御。アトロポスの言うとおりです。姉御も自分の力でメフィストを倒したんです」
 アトロポスの言葉を補足するように、バッカスが獰猛な笑みを見せながら告げた。

「そうだよ、クロトーばあちゃ……クロトーさん。第一、ローズに同調することを指示してくれなかったら、メフィストを倒せなかったかも知れないじゃない?」
 レオンハルトが慌てて呼び方を訂正しながら告げた。だが、彼の言葉は真実だった。単純に四人が攻撃するよりも、四人の力を一つに同調させた方が飛躍的に攻撃力が増加するのだった。

「どちらにせよ、悪魔大公デーモン・ロードメフィストを倒した功績は大きい。ローズとバッカスはそれぞれ昇格とし、すでにクラスSSのレオンハルトと昇格を拒んでいるクロトーの姉御には白金貨千枚の賞金を出そう」
 アイザックが告げた提案に、ローズが慌てて異議を申し立てた。
「私も昇格を拒みます。クロトー姉さんを差し置いて、クラスSSになんてなる気はありませんから……」
「俺も反対しますよ。これだけ実力が違うのに、アトロポスと同じクラスSだなんて恥ずかしくて名乗れませんよ」

「しかし……」
 アイザックがクロトーの横顔を見つめた。クロトーさえクラスSSになってくれれば、すべてが丸く収まるのにと言いたげであった。
「あたしは嫌よ。このままクラスSでいた方が楽だもの。でも、バッカスは昇格しなさい。たしかにローズとの力の差はあるけれど、彼女の強さは天龍の革鎧ヘルムドラーク・ハルナスに寄るところも大きいわ。純粋な覇気の大きさだけなら、バッカスも十分にクラスSの資格があるわよ」

「そうね、バッカス。私もあなたには剣士クラスSになって欲しい。あなたがクラスSになっても、<闇姫ノクス・コンチュア>の冒険者ランクは変わらないから、是非この話を受けてくれない?」
 クロトーの推薦に、アトロポスも喜んで賛成した。彼女の本音としては、自分の恋人であるバッカスにはクラスSという同じ立場でいて欲しかったのだ。

「分かりました、クロトーの姉御。『妖艶なる殺戮ウィッチ・マダー』と『夜薔薇ナイト・ローズ』の二人に逆らうほど心臓が強くないんで、クラスS昇格を受けさせてもらいますよ」
 強面の顔に獰猛な笑みを浮かべながらバッカスが告げた。この表情が照れ隠しであることを知るのは、アトロポスだけだった。

「よし、ではバッカスは剣士クラスSに昇格。他の三人には白金貨千枚の賞金を出そう。バッカスは後でミランダに昇格の手続きをしてもらえ」
「はい、ギルマス」
 アイザックの言葉に、バッカスが大きく頷いた。

「ところで、アイザック。例によって倒した魔獣の魔石と水龍を三体持ち帰ってきたわ。後で訓練場に出すから、査定をお願いね」
「ああ、分かった……。ちょっと待て、姉御ッ! 水龍を三体だとッ!?」
「ええ。ローズがバッサリやったから、火龍の時みたいに状態は最高よ。その他に水龍の魔石が四つと、S級魔獣の魔石がたしか十個だったかしら? A級魔獣は二十以上あったわね」
 平然と告げるクロトーの言葉に、アイザックが固まった。それだけの買取など、かつて聞いたこともなかった。

「お前ら……。『風魔の谷』だけじゃなく、このザルーエク支部も潰すつもりか?」
 大きくため息をついたアイザックの言葉に、三人は声を上げて笑った。
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