死にたがりの悪役令嬢

わたちょ

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悪役令嬢を見つめる者

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目の前にいる馬鹿共を見つめる。
 向けられるギラギラとした目には怒りや羞恥、憎しみと云ったものが込められている。こいつらが準備していたものをぶち壊しトレーフルブランをコケにするための舞台でコケにしてやったのだから、まあ、憎まれるだろうとは思っていたが……。 
 やはりこいつらは馬鹿だなと思う。
 弱みを握っている相手をこんな目で見て気を損ね周りにばらされるかもとか考えたりしないのだろうか。つくづくあの女とは不釣り合いだ。
 何故こんな男を選んだのか。婚約は九歳の頃という話であるが途中で見限ればよかったのに。ああ、それもできなかったのか……、あの女も愚かか哀れか……。
 さて、どうしようか。何となく呼んでみたものの如何してやろうという気もない。こいつらのアホを知らしめるつもりも今の所はないし……。帰しても別にいいのだが……、ああでもやはりな、少し話をすることぐらいは必要か。
「で、お前らはどうして呼び出されたのか分かるか」
「……」
 反応がない。だんまりを決め込む気か。まあ、どうせ喋っても自滅するような事にしかならないだろうからな。賢い判断と云えば賢い判断か。馬鹿なりのと頭に付くが。
「別に人を追い落とすななんて俺は言わん」
 は? と云うような顔で馬鹿が俺を見た。その目が何を言っているんだこの馬鹿はと言いたげなのに馬鹿はお前らだろうと口にしたくなってしまう。馬鹿に馬鹿と思われることほど屈辱的なことはない。
「貴族の世界なんて大体そんなもんだ。気に食わないものはどんな悪質な手を使っても追い落とす。この学園だってより良い貴族を生み出すための場所。いわば小さな貴族の世界だ。大人になるためにそう云う事を学ぶことも必要だろう。
だから俺が言う事は二つだけ。
 まず一つは後からばれるような稚拙なことはするな。そんな事をすればお前らの方が追い落とされるぞ」
「な、どこが稚拙だったと」
「稚拙じゃないというつもりか。俺に言い負かされた分際で」
「それは……」
 真っ赤な顔をして怒鳴るがすぐに蒼褪める。それでも眼だけは睨んできた。本当にプライドだけは高い男だ。それがどれだけ卑屈なものなのか本人だって自覚しているだろうに。
「トレーフルブランだって気付いていたぞ。お前たちだって途中から分かっていただろう」
 三人の目が言いづらそうにそらされる。お互いをおずおずと見つめる目は認めるか認めないかを話し合っている。その時点で認めているようなものだが、だからと言って簡単に認めることはできないのだろう。
 それをしてしまえば自分たちがトレーフルブランに負けたことになるから。
 こいつらの中ではまだ負けたことになっていたのだ。あくまで言い負かされたのは俺で俺が余計なことさえしなければトレーフルブランに勝てたのだとまだ思い込もうとしている。
 無言になる馬鹿共に言葉を続ける。
「それにあの場でトレーフルブランを追い落とせたとしても後から絶対に疑問に思うものが出てきただろう。
 そしたらお前らの犯行など簡単にばれた。
 どの日に何の授業があったのかは後から簡単に調べられるし、人影の事もあの場では場の雰囲気にのまれて思い出せなくても冷静になれば魔法の事を思いつく。短剣だって何かあっては大変だからとあの女が王宮の宝物庫に置いていた事も分かるだろう。香水も紙も学園に置いてあるから気付くだろうし、さやかのものにしても盗んだ者が他にいるんだからそいつらが自分から言い出しただろう。
 本当に何もかもが稚拙すぎる。
 お前は次期国王なのだぞ。もう少し自分の立場と云うものを考えて行動したらどうだ。他の奴らもだ。お前らも将来は王の傍にいる存在とか言われているのだろう。それがこんな愚かでいいと思うのか」
 むっと三人が顔を顰めた。分かりやすく嫌そうな顔をするのにああと思う。嫌そうな顔をしても三人は何も言わないが一人は反論してきた。
「た、確かに稚拙だったかもしれません。もう少し考えてから行動に移すすべきだったのかも。ですが僕らが姉上を追い落とすためだけにやったというような言い方をするのは止めてくれませんか。
 僕らはただ姉上の悪事を暴きたかっただけなんです。先生がやったのはあくまであの人がやっていないかもしれないという証拠を提示しただけです。実際に犯行を犯したのは姉上に間違いありません。
 そもそも誰が姉上を陥れるような事をするというのですか。そりゃああの人はとてつもなく最低な人ですけど外面だけはいいんですよ。
 それに聞いていればあなたの言い方ではまるで僕らがあの人を陥れようとしたようじゃないですか僕らはそんな事はしていません」
 は?と今後は俺が思う番だった。
 トレーフルブランの弟ブランリッシュが何を言っているのかちょっと理解できなかった。だがそいつの言葉を聞いて馬鹿三人が気まずそうに目を彷徨わせる姿を見、思い出して。そしてこいつはまだ気づいていないのかと呆れる。
「ようじゃなくてそうだったんだろう。お前が気付いていなかっただけで他の三人があの女を追い落とすために全部仕掛けたんだ。生徒にさやかを襲うよう書いた紙を仕掛けたのもさやかの荷物の中に短剣を仕込んだりしたのも全部こいつらだ」
「な、そんな馬鹿な事あり得るはずないでしょう」
「残念ながらそんな馬鹿なことがあり得ているんだよ。見てみろ」
 俺が指をさすと三人は顔を背ける。その姿にブランリッシュは目を見開いた。
「そんな、なんで。だってそんなことする必要なんてないじゃないですか。絶対にあの人は何かしているはずなんですから。探せばあの人が何かした証拠の一つや二つ見つかったはずです」
 呆然とつぶやくのにこの男はある意味凄いと感心してしまう。どうしてそこまで信じ込めるのか。理由は分かっているがそれでも凄い。普通何処かで違和感に気付きそうなものを。
「見つかったのか。その証拠とやらは」
「それはまだですが……」
「そうだろうな。たとえあってもお前らごときじゃ見つからないだろうし、あの女が本当にお前の思っているような悪いことをしているとも思えん」
「しています。あの人は最低の人ですから」
 強く言い切るブランリッシュ。他の三人は何も言わないがその目はそうだと言いたげだった。一つため息を吐く。
「そうか。ならここで二つ目だ」 
 奴らの肩が震えた。嫌がるように俺を見る。
「いつまでも自分の愚かさをトレーフルブランに押し付けるな。お前らが馬鹿で愚図で阿呆でどうしようもない程愚かなのはあの女のせいじゃない。努力をしてこなかったお前たちが悪いんだ」
 カッと彼らの顔が真っ赤になり怒りで目がつり上がる。喚き散らされる前に叩き付ける
「今のお前たちはどうやったってあの女には勝てん」
 怒鳴ろうとしていた口が見る間にしぼんでいく。あだとかうだとか訳の分からない呻き声を漏らしながら睨み上げてくる。
「俺……俺たちはあいつよりす「凄いか。何がだ。成績がか? あの女がわざと下げてくれているからなそりゃあ上だろう。だがお前らだってそれぐらいは分かっているだろう。」
 馬鹿共の目が泳ぐ。何かを言いたそうにしながらも何も言わない。無言のままに過ぎていく時間。悔しそうに噛み締めた唇からは今にも血が出そうだなと思う。フルフルと震えている方を見ると情けないと思う。こうまでして自分たちの過ちを認めたくないのか。
「あ……俺は、俺は」
 何かを言おうとしてもすぐに口を閉じる。それでも言いたいのか口は開きまた閉じる。そんな事を何度も繰り返しながらやっとの事でセラフィードが声に出した。
「俺は、あんな女にはまけん。……あんな女最低な奴じゃないか。そんなやつになんて……」
 結局そう行き着くのかと思った。
 そうですあんな最低な人に何て負けません。とブランリッシュも続ける。他の二人も小さな声だがそうだという。負けないと。
 はぁとため息を吐いた。
「お前らはあの女を最低と罵るがあの女の周りからの評価は高い。俺もあの女は善い女だと思っている」
「それは先生や他の奴らがアイツの事を何も知らないから見てくれに騙されているんだ」
「違うな。見ていないのはお前らの方だ。お前らがお前らの都合のいいように歪めたあの女の姿を見ているんだ」
「違う! そんなんじゃない! アイツは本当に最低な奴なんだ!」
「なら聞くが何処がだ。あの女のどこが最低なんだ」
 また馬鹿四人は固まった。最低だ最低だと口にしながら何が最低なのかなど考えたこともないのだろう。最低な女のレッテルだけを自分たちの中で貼り中身のないそれを持ち上げていた。
「あ、あの女は」
 か細い声が漏れる。何時までこの会話をするのだろうと思う。さっさと認めてしまえば楽なのにいつまでも認めない。
 全てをぺちゃんこに潰されるまではこいつらは認めることができないのだろうなと思い面倒になってきた。だが投げ出すわけにもいかないだろう。ここで投げ出したら中途半端につぶされたものを守るためどんな行動に出るか分からない。
 やり始めたのは俺だから最後までやり遂げる義務が俺にはある。
「姉上は!」
 ブランリッシュが声を上げた。
「姉上は地位や身分にしか興味がないんです。自分が良い思いをすることだけを考えている。そんな最低な人なんです。だからさやかさんのことだって、虐めて……」
「あの女はさやかの事を虐めてない。今回の件はお前らの自作自演だろう」
「今回の件の話ではなくさやかさんの悪い噂とかが流れているのも全部姉上のせいで」
「トレーフルブランのせいじゃない。さやかの悪い噂が流れたのは周りの目を考えない馬鹿な奴ら、つまりお前らのせいだ「な、そんな」
「この小さくとも厳しい貴族社会でほぼ平民同然のアイツがお前らみたいなのと仲良くしてみろ。
 しかも一人は婚約者までいるやつだ。悪く思われるのは当然だろう。それをあんな風にべったり張り付いてさやかが男をたぶらかしてはべらせている最低な女だって言われても言い返しようがないじゃないか」
「そんな、そんなこと……」
 四人の口がぱくぱくと動く。言い返そうとしているのが分かる。だが言い返せないまま口を閉ざす。
「あの女だって注意していたんじゃないか。
 無闇に婚約者でもない女と親しくなるな。親しくなってもいいが他の女性もいれて親しくなるべきだとか。後手を触れるなとかな。それは周りの目を考えての事だろう。
 お前らが善き王とその臣下になれるように忠告してくれていたんだろう。それなのに何を勘違いしたのかお前らが聞き入れもせずあの女がさやかを虐めているだなんて言いだして馬鹿じゃないのか」
 青ざめる彼らは違うと言いたげな目をするのに言葉にすることができない。それを見ながら俺は言葉を続ける。
「あの女は自分の評価を下げてまでお前らをトップに立たせ、周りからの評価だって実際のお前らより何倍もいいものに仕立て上げていた。
 それらすべてが最高の王にお前がなれるようにとやってくれていたことなのにそれを全部台無しにしてどうするつもりだ。アイツがどれだけ苦労していたのか分かるのか。そしてそれを崩してこれから先どれだけお前ら自身が苦労することになるのか分かっているのか」
「アイツが作った評価などいらん! アイツは自分が作り上げたものと実際の俺たちを見比べてただ笑っているだけにすぎん! 俺たちを馬鹿にするためにアイツはやっているんだ!」
 激高したようにセラフィードが叫ぶ。それに周りもそうだそうだと声を上げた。成程そんな風に思っていたのか。どうりでテストの度に怒るわけだ。卑屈が過ぎる。
「違うあの女はそんな事のためにやっているんじゃない」
「なら何のためにやっているというんだ!」
「お前を王にするためだ。それも途轍もなくいい王にな」
「そうじゃない! そんな事の為に奴はやっているんじゃない! 俺のためなどに奴は……そうか。そう云う事か分かったぞ確かにそうだ。奴は俺を王にするためにやっているんだ。だがそれは奴が王妃になりたいからだ
 そうだ! ブランリッシュが言っていた通り奴は地位や身分にしか興味がないんだ。自分が良い思いをしたいだけなんだ。だから王妃になるために俺を王にしようとしているんだ」
 何を言いだすのかと思えばとてつもなく馬鹿げたことを言いだした。頭大丈夫か。医者に見せに行くかと云いたくなるほど馬鹿げたことが。そんなの少し考えれば違うと分かるだろうに。
「馬鹿か。王妃になりたいだけならお前を善い王にしようと何てしない。
 しなくとも他に後継者がいないのだから、お前が王になる。しかもお前を愚王としておいた方が後々便利だ。
 もしこの国が傾いて戦争とかになった時も愚かな王を止めようとしたけど止められなかった。あの王を止めるためにとか何とか言って有利な方に寝返ることもできる。そうじゃなくとも愚王を支える賢い王妃として周囲の臣下からの評価が高くなり、お前の言う事よりあの女の言う事を聞くように仕向けるだってできるんだぞ。
 足りない頭で考えろ。
 どう考えてもお前を善い王にするなんて言う無駄な努力をするより愚王のままでいさせる方がいいだろうが。
 権力だけが欲しいならお前は愚王のままにしていた。そうじゃないからあの女はお前に評価や他の奴らの評価も上げてお前を善い王に見せようとしているんだ」
「な、そんな筈はない。じゃあなんであいつがそんな事をするんだ。おかしいじゃないか。アイツに何の得もない」
 舌打ちをしたくなった。そこまで分かっているなら答えが出ているようなものじゃないか。普通に分かるだろう。これで分からないなら不敬罪で捕まってもいいか一発殴ってやろうかと思えるほどだった。
「それなら答えは一つだろう。お前が大切だから。お前を愛しているからお前が善き王にな「違う! そんな筈はない!」
 セラフィードの声は今までで一番大きかった。目を大きく見開いてセラフィードは叫ぶ。
「愛? そんなものあってたまるか! だってあいつはトレーフルブランは俺の事など一つも愛していないじゃないか! アイツは俺の事などどうでもいいんだ!」

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