18 / 18
第2部「因縁! ヤリサーの姫とヤリマン狩り編!!」
18本目「理解! ヤリ部屋でのランパ!!(後編)」
しおりを挟む
「んほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡
らめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ♡
お兄ちゃんこわれちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」
ビクンビクンッ!
「調子に乗ってごめんなしゃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ♡
ま、参りましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡」
ビクンビクンッ!!
…………言ってるの、僕の方なんだけどね!!
マジかー……負けたよ……手も足も出なかったよ……。
なんだこの派手子……滅茶苦茶強かったぞ……?
おかしい……大人はメスガキに勝つもんじゃなかったのか……?
逆に僕の方が理解らされたんだが?
「……あの、おじさん……」
畳の上でお尻を突き出した形でびくんびくん震えている僕に、派手子ちゃんが近づいてくる。
ふんっ、どうせみっともなく負けた僕を笑うんだろう!?
笑いたくば笑えばいいさ!
むしろ、メスガキらしく『ざぁこ♡ ざぁ~こ♡』と笑ってくれればいいさ!!
「その……ゴメンね……?」
「へ……?」
勝ったのは彼女の方のはずなのに、謝られてしまったぞ?
しゅんとしてしまった派手子ちゃんは続ける。
「姫燐ちゃんが連れてきてた人だから、もっと強いと思ったんだけど……」
ぐふっ!?
想像以上に僕が弱すぎたってことか……。
いやわかってたけどさー、自分が弱いなんてことは……。
でも子供にボロ負けした上に謝られるなんて――あまりにも情けない。
「ふぇぇぇぇ……」
泣いているのは僕である。
こんな泣けたのは、人生初かもしれない……いや、高校の頃にフラれた時も泣いたような? でもあの時とは泣く理由が全く異なる。
「わ、わ!? おじさん!?」
派手子ちゃんは僕が泣き出したのを見て大慌てだ。
メスガキの流儀その1――相手がガチで凹んだら慌てふためく。うむ、見事にわかっておる。
……なんて、考える余裕があるわけでもない。
僕は今ガチで情けなくて泣いてしまっているのだ。子供の前でみっともない、なんてわかっていても止めようがない。
「僕は……弱いッッッ!!!」
(推定)小学生にもボロ負けするくらいに弱い。
いくら素人だからと言っても、これはちょっと言い訳しようがないくらいに弱い。
「ごめんね、おじさん!」
派手子ちゃんも泣きそうになりながら、僕の頭をきゅっと抱きしめる。
……大の男のガチ泣きを見たのは初めてなんだろう。しかも泣かせたのが自分なのがわかっているため、どうすればいいのか彼女も混乱しているっぽい。
「ふぇぇぇぇん……」
「うんうん、負けて悔しかったね」
「ぐや゛じい゛よ゛ぉぉぉ……」
「だいじょぶ、おじさんはがんばったよ!」
「うぇっ、ぐずっ……」
「よしよし、いいこいいこ」
「ふぇぇぇ……ママぁ……」
薄い胸に頭を埋め、よしよしと頭を撫でられている。
先ほどまでのメスガキ感はどこへやら……これはもはや『ママ』だ……。
――我が友よ……『オタクに優しいギャル』は存在しないが、『ママみのあるメスガキ』は実在したよ……!
「(ボソッ)キモッ」
…………ん? 今誰か何か言った??
「(ボソッ)キモいおっさんは死ねよ」
………………んん?
よしよししてくれている派手子ちゃんは僕をあやす言葉を話しているし……気のせいかな?
「(ボソッ)マジキモい」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
さて、ちょっと泣いてすっきりしたことだし……。
「えーっと、ごめんね? みっともないところみせちゃって」
今更取り繕いようもないけど、ここは大人としてしっかりと謝っておくべきところだろう。
「それと、ありがとう。稽古つけてくれて」
もう一つ、彼女が何を目的に僕に絡んできたのか――まぁ多分いたずら目的だったんだとは思うけど、想定外に僕が大泣きしてしまって混乱させちゃったこともある。
だから、彼女が気に病まないようにというわずかな気遣いだ。
彼女は『先輩』として僕に稽古をつけてくれた。うん、そういうことにしておこう。
「それにしても、君本当に強いね……手も足も出なかったよ」
マジで。
開始早々に槍をパーンと弾かれて、後は参ったするまでフルボッコにされたし。
僕の言葉に調子を取り戻した派手子ちゃんは得意げに薄い胸を張る。
「へへーん! これでもボク、準優勝だからね!」
……槍の大会があるんだろう。
どの程度の規模の大会なのかはわからないけど、準優勝者ということは間違いなく実力者だ。
流石に大人と子供とはいえ、素人が敵うわけはないかー……それでも悔しいって気持ちには変わりないけど。
「お待たせしました、貞雄さん――と、あら?」
そこで話が終わったらしい姫先輩が3階の道場へとやってきた。
「綺璃花ちゃんに綺瑠夜君! 下にいないと思ったらこちらにいたんですね」
「あ、姫燐ちゃん!」
「…………」
姫先輩の声を聴いて、二人が僕から離れてそちらへと飛びつく。
くそぅ、羨ましいぞ!! 子供の特権をフルに活かしやがって!!
「あの、この子たちは……?」
どうやら姫先輩の知り合い? らしい。
……よくよく考えたら、僕は全然二人のことを知らないや。
…………知らない子にいきなり絡まれてフルボッコにされたって、かなり酷い話な気もするけど――まぁ過ぎたことは仕方ない。
「こちらの道場に通っている子たちです。
わたくしの家とも関係の深い……『日本ランサー協会』の会長のお孫さんたちです」
…………言っている意味はわかるけど、なんでここでは『ランサー』なんだよ……。
そして、やっぱりと言うべきか槍界隈にも『協会』みたいなのがあるんだ……。
「磐梯綺璃花ちゃんと綺瑠夜君です。
……ふふっ、二人揃って小学生の優勝準優勝なんですよ」
「へぇっ!?」
派手子ちゃんが準優勝ってことは、もう一人のメカクレマスク子ちゃんが優勝者ってことか。
もう一人の子とは会話らしい会話もしてないし、正直どんな子なのか全くわからないなぁ……でも見た目の印象からしてかなり大人しそうな子そうだし、優勝者って想像もつかない……。
――……ん??
「ちょっと待って!
えっと……綺瑠夜……君?」
「? そーだよ? あ、ごめんね! ボク、自己紹介してなかったっけ?」
「あ、うん。まぁそれはいいんだけど……。
……え? 男の子……?」
「?? 見ればわかるじゃん」
わかんねぇよ!!
マジか。
……あ、いやでも言われてみれば……?
女の子っぽい顔立ちにギャルっぽい髪型を除けば……男子小学生の標準装備である薄いシャツに半ズボンと言えなくもない……?
「………………アリだな」
「? なにが?」
「(ボソッ)マジでキモい」
我が友よ……この世に『大人に理解されるメスガキ』は存在しなかったが、『ママみのあるメスガキ男の娘』は実在したぞ……!!
「あ、そーだ。姫燐ちゃん! ボクたちこの前『キサキちゃん』のこと見掛けたんだよ!」
「(ボソッ)うん、見掛けた。相変わらずだった」
「……いつ頃のことですか?」
「えっと……この前の連休の時だったかな? だよね、キリちゃん」
「(ボソッ)うん」
「何かねー、ブツブツつぶやきながら笑ってたよー」
「(ボソッ)うん。キモいというより怖かった」
「…………そうですか」
チビッ子たちは気付いてなかったけど、姫先輩の表情が一瞬曇ったのを僕は見逃さなかった。
『キサキちゃん』――その人が関係しているのは明らかだ。
派手子ちゃんの言う連休は、僕がヤリサーに入った後の大型連休のことだろう。
……あれ? そういえば、ヤリマン狩りが姫先輩を狙いだしたのもちょうどそのころだったような記憶が……?
「姫先輩――その……『キサキ』というのは……?」
聞くべきか聞かざるべきか。
迂闊に踏み込んでいい話じゃない気もしたけど、それでも僕は姫先輩に訊ねた。
勘だけど、その『キサキ』とやらはヤリマン狩りに関わっているのではないか。
そしてもしそうならば――姫先輩と同じヤリサーの一員である僕にも無関係ではない。無関係ではいたくない。
……今は小学生にも負けるくらい弱い僕だけど、それでもヤリサーの一員として頑張っていきたいという気持ちに嘘はないし、姫先輩が狙われているというのであれば助けになりたい。
……僕が心配するほど姫先輩がヤワじゃないのは十分理解しているけど……。
「キサキは――」
姫先輩は少し顔を曇らせ言い淀む。
が、次の瞬間にはいつも通りの優雅な微笑みを僕に向ける。
「…………そうですね。貞雄さんもヤリサーの一員ですし、場を改めてお話いたします」
「わかりました……」
この場では話しづらいってことかな。チビッ子たちもいるわけだし。
どうやら僕が思っているよりも複雑な事情がありそうだ。
……それをまだ知り合って僅かな期間しか一緒にいなかった僕に話していいのかはわからない。
けれど、姫先輩の力になりたい。
そのためには事情を知らなければならない。
……その後、僕たちはチビッ子たちと別れ、本来の目的であった僕の槍を購入し場所を移すこととなった。
らめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ♡
お兄ちゃんこわれちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」
ビクンビクンッ!
「調子に乗ってごめんなしゃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ♡
ま、参りましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡」
ビクンビクンッ!!
…………言ってるの、僕の方なんだけどね!!
マジかー……負けたよ……手も足も出なかったよ……。
なんだこの派手子……滅茶苦茶強かったぞ……?
おかしい……大人はメスガキに勝つもんじゃなかったのか……?
逆に僕の方が理解らされたんだが?
「……あの、おじさん……」
畳の上でお尻を突き出した形でびくんびくん震えている僕に、派手子ちゃんが近づいてくる。
ふんっ、どうせみっともなく負けた僕を笑うんだろう!?
笑いたくば笑えばいいさ!
むしろ、メスガキらしく『ざぁこ♡ ざぁ~こ♡』と笑ってくれればいいさ!!
「その……ゴメンね……?」
「へ……?」
勝ったのは彼女の方のはずなのに、謝られてしまったぞ?
しゅんとしてしまった派手子ちゃんは続ける。
「姫燐ちゃんが連れてきてた人だから、もっと強いと思ったんだけど……」
ぐふっ!?
想像以上に僕が弱すぎたってことか……。
いやわかってたけどさー、自分が弱いなんてことは……。
でも子供にボロ負けした上に謝られるなんて――あまりにも情けない。
「ふぇぇぇぇ……」
泣いているのは僕である。
こんな泣けたのは、人生初かもしれない……いや、高校の頃にフラれた時も泣いたような? でもあの時とは泣く理由が全く異なる。
「わ、わ!? おじさん!?」
派手子ちゃんは僕が泣き出したのを見て大慌てだ。
メスガキの流儀その1――相手がガチで凹んだら慌てふためく。うむ、見事にわかっておる。
……なんて、考える余裕があるわけでもない。
僕は今ガチで情けなくて泣いてしまっているのだ。子供の前でみっともない、なんてわかっていても止めようがない。
「僕は……弱いッッッ!!!」
(推定)小学生にもボロ負けするくらいに弱い。
いくら素人だからと言っても、これはちょっと言い訳しようがないくらいに弱い。
「ごめんね、おじさん!」
派手子ちゃんも泣きそうになりながら、僕の頭をきゅっと抱きしめる。
……大の男のガチ泣きを見たのは初めてなんだろう。しかも泣かせたのが自分なのがわかっているため、どうすればいいのか彼女も混乱しているっぽい。
「ふぇぇぇぇん……」
「うんうん、負けて悔しかったね」
「ぐや゛じい゛よ゛ぉぉぉ……」
「だいじょぶ、おじさんはがんばったよ!」
「うぇっ、ぐずっ……」
「よしよし、いいこいいこ」
「ふぇぇぇ……ママぁ……」
薄い胸に頭を埋め、よしよしと頭を撫でられている。
先ほどまでのメスガキ感はどこへやら……これはもはや『ママ』だ……。
――我が友よ……『オタクに優しいギャル』は存在しないが、『ママみのあるメスガキ』は実在したよ……!
「(ボソッ)キモッ」
…………ん? 今誰か何か言った??
「(ボソッ)キモいおっさんは死ねよ」
………………んん?
よしよししてくれている派手子ちゃんは僕をあやす言葉を話しているし……気のせいかな?
「(ボソッ)マジキモい」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
さて、ちょっと泣いてすっきりしたことだし……。
「えーっと、ごめんね? みっともないところみせちゃって」
今更取り繕いようもないけど、ここは大人としてしっかりと謝っておくべきところだろう。
「それと、ありがとう。稽古つけてくれて」
もう一つ、彼女が何を目的に僕に絡んできたのか――まぁ多分いたずら目的だったんだとは思うけど、想定外に僕が大泣きしてしまって混乱させちゃったこともある。
だから、彼女が気に病まないようにというわずかな気遣いだ。
彼女は『先輩』として僕に稽古をつけてくれた。うん、そういうことにしておこう。
「それにしても、君本当に強いね……手も足も出なかったよ」
マジで。
開始早々に槍をパーンと弾かれて、後は参ったするまでフルボッコにされたし。
僕の言葉に調子を取り戻した派手子ちゃんは得意げに薄い胸を張る。
「へへーん! これでもボク、準優勝だからね!」
……槍の大会があるんだろう。
どの程度の規模の大会なのかはわからないけど、準優勝者ということは間違いなく実力者だ。
流石に大人と子供とはいえ、素人が敵うわけはないかー……それでも悔しいって気持ちには変わりないけど。
「お待たせしました、貞雄さん――と、あら?」
そこで話が終わったらしい姫先輩が3階の道場へとやってきた。
「綺璃花ちゃんに綺瑠夜君! 下にいないと思ったらこちらにいたんですね」
「あ、姫燐ちゃん!」
「…………」
姫先輩の声を聴いて、二人が僕から離れてそちらへと飛びつく。
くそぅ、羨ましいぞ!! 子供の特権をフルに活かしやがって!!
「あの、この子たちは……?」
どうやら姫先輩の知り合い? らしい。
……よくよく考えたら、僕は全然二人のことを知らないや。
…………知らない子にいきなり絡まれてフルボッコにされたって、かなり酷い話な気もするけど――まぁ過ぎたことは仕方ない。
「こちらの道場に通っている子たちです。
わたくしの家とも関係の深い……『日本ランサー協会』の会長のお孫さんたちです」
…………言っている意味はわかるけど、なんでここでは『ランサー』なんだよ……。
そして、やっぱりと言うべきか槍界隈にも『協会』みたいなのがあるんだ……。
「磐梯綺璃花ちゃんと綺瑠夜君です。
……ふふっ、二人揃って小学生の優勝準優勝なんですよ」
「へぇっ!?」
派手子ちゃんが準優勝ってことは、もう一人のメカクレマスク子ちゃんが優勝者ってことか。
もう一人の子とは会話らしい会話もしてないし、正直どんな子なのか全くわからないなぁ……でも見た目の印象からしてかなり大人しそうな子そうだし、優勝者って想像もつかない……。
――……ん??
「ちょっと待って!
えっと……綺瑠夜……君?」
「? そーだよ? あ、ごめんね! ボク、自己紹介してなかったっけ?」
「あ、うん。まぁそれはいいんだけど……。
……え? 男の子……?」
「?? 見ればわかるじゃん」
わかんねぇよ!!
マジか。
……あ、いやでも言われてみれば……?
女の子っぽい顔立ちにギャルっぽい髪型を除けば……男子小学生の標準装備である薄いシャツに半ズボンと言えなくもない……?
「………………アリだな」
「? なにが?」
「(ボソッ)マジでキモい」
我が友よ……この世に『大人に理解されるメスガキ』は存在しなかったが、『ママみのあるメスガキ男の娘』は実在したぞ……!!
「あ、そーだ。姫燐ちゃん! ボクたちこの前『キサキちゃん』のこと見掛けたんだよ!」
「(ボソッ)うん、見掛けた。相変わらずだった」
「……いつ頃のことですか?」
「えっと……この前の連休の時だったかな? だよね、キリちゃん」
「(ボソッ)うん」
「何かねー、ブツブツつぶやきながら笑ってたよー」
「(ボソッ)うん。キモいというより怖かった」
「…………そうですか」
チビッ子たちは気付いてなかったけど、姫先輩の表情が一瞬曇ったのを僕は見逃さなかった。
『キサキちゃん』――その人が関係しているのは明らかだ。
派手子ちゃんの言う連休は、僕がヤリサーに入った後の大型連休のことだろう。
……あれ? そういえば、ヤリマン狩りが姫先輩を狙いだしたのもちょうどそのころだったような記憶が……?
「姫先輩――その……『キサキ』というのは……?」
聞くべきか聞かざるべきか。
迂闊に踏み込んでいい話じゃない気もしたけど、それでも僕は姫先輩に訊ねた。
勘だけど、その『キサキ』とやらはヤリマン狩りに関わっているのではないか。
そしてもしそうならば――姫先輩と同じヤリサーの一員である僕にも無関係ではない。無関係ではいたくない。
……今は小学生にも負けるくらい弱い僕だけど、それでもヤリサーの一員として頑張っていきたいという気持ちに嘘はないし、姫先輩が狙われているというのであれば助けになりたい。
……僕が心配するほど姫先輩がヤワじゃないのは十分理解しているけど……。
「キサキは――」
姫先輩は少し顔を曇らせ言い淀む。
が、次の瞬間にはいつも通りの優雅な微笑みを僕に向ける。
「…………そうですね。貞雄さんもヤリサーの一員ですし、場を改めてお話いたします」
「わかりました……」
この場では話しづらいってことかな。チビッ子たちもいるわけだし。
どうやら僕が思っているよりも複雑な事情がありそうだ。
……それをまだ知り合って僅かな期間しか一緒にいなかった僕に話していいのかはわからない。
けれど、姫先輩の力になりたい。
そのためには事情を知らなければならない。
……その後、僕たちはチビッ子たちと別れ、本来の目的であった僕の槍を購入し場所を移すこととなった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる