ぱすてるランページ

シャオえる

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19. 目が覚めたなら

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 ベットに眠るリコを見つめるモモカ。時間も遅く部屋の外にいる人達の声も、どこかいつもより少なく感じ、モモカがウトウトと眠そうにベットに顔を伏せていると、目を覚ましたリコがゆっくりと顔を動かした。微かな布団の変化に気づいたモモカが慌てて顔をあげると、薄目を開けているリコと目があった
「リコ……良かった。目を覚まして……」
 ホッと胸を撫で下ろすモモカ。ボーッとして頭が回らないリコはゆっくりと辺りを見回していく
「モモカ……ここ……」
「私の部屋だよ。クルミ!リコが目を覚ましたよ!」
 二人から少し離れてソファーで仮眠を取っていたクルミを大声で呼ぶ。すぐに目を覚ましたクルミがリコの隣に駆け寄ってた
「リコ!良かった!」
「クルミ……私……」
 ボーッとしているリコを頭を撫でるクルミ。返事をするリコに、クルミはホッとした表情で、ぎゅっと抱きつく
「私、お医者さん呼んでくる」
 バタバタと部屋を出ていったモモカ。出ていく姿を見届けてると、リコがゆっくりと体を起こした
「クルミ、ミクは?」
「それは、あとで話す。それより、体調はどう?」
「大丈夫……と思う」
 腕や足を見たり、ゆっくりと動かしてみるリコ。痛みもなく元気そうな姿にクルミがまたホッと胸を撫で下ろす
「目が覚めて良かったよ。リコ、二日も寝てたんだよ」
「えっ?二日も?」
 クルミの言葉にリコが驚いていると、コンコンと部屋の扉を叩く音が聞こえて、モモカが呼んだ医師達が、数人入ってきた


「それじゃあ、リコさん、検査しますね」
 医務室から来た医者達に、体を調べられるリコ。部屋の片隅で様子を見守るクルミとモモカが不安そうな顔をしている。しばらくすると、検査が終わったのか、主に診断していた医師が振り返りクルミとモモカに話しかける
「体は大丈夫そうですね。ただ、魔力の方はわかりませんので……明日にでも調べてください」
「……わかりました」
 と、話を終え部屋を後にする医師達。パタンと扉の閉じる音が聞こえると緊張感が解れて、ふぅ。とため息をした


「魔力って?何があったの?」
「それが私達にも分からないの……」
 リコの隣にあった椅子に座る二人。リコの話に困った顔で返事をすると、リコが不思議そうな顔で首をかしげている
「レイさんから、目が覚めたら来いって言われてるんだけど、リコ行けそう?」
「うん……大丈夫と思う。ミクのところにも行ける?」
 と言いながらベットから足を下ろして立ち上がろうとすると、少しふらつきクルミに支えられて、はにかむリコ。二人に支えられながら、ゆっくりと歩きだすリコの姿を見ながら、クルミが話の返事をした
「多分、会えると思うよ。それより先に、レイさんのところに行きましょ」
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