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シャオえる

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69. 不思議なお家の思い出

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「リコ、ちゃんと食べないと」
「……うん。食べるよ」
 騒がしい食堂で、静かにご飯を食べるリコ達。サラダを沢山残して、一番最初に食べ終えてたリコに、クルミが話しかけても、食べることなくボーッとしていると、残していたサラダをミクが全部お皿にうつした
「リコさんの代わりに私が食べます」
 と、二人分になった沢山のサラダを食べはじめたミク
「ミク……」
 抱きしめようと、ガタンと椅子から立ち上がったリコに誰かが近づいてきた

「あの……」
 声のする方に振り向くと、ミクを監禁場所に連れていった女性達が声をかけていた
「部屋から出られたんですね。良かったです」
「はい。ご飯を持ってきてくれて、ありがとうございます」
 慌てて立ち上がり、ペコリと頭を下げたミク。隊員達もつられてミクに頭を下げた

「それで、あの……これから、ミクさんのお家に行くのですが……」
 顔を上げると、申し訳なさそうにミクに話をする隊員。その話の内容に、ミクだけでなくリコ達も少し驚いた表情をしている
「えっ。私のお家に?」
「はい、レグスさんの指示で、本を持ってくるように言われたのですが……」
「でも、前に行った時には、本なんてなかったよね?」
「そうだね。本がありそうな部屋は、見当たらなかったし。本自体もなかったと思うけど……」

「ミクのお家に、書庫とか書斎なんてないよね?」
「えーっと。書庫とか書斎……ですか?」
「本のお部屋だよ。ミクのお家にはないよね?」
 クルミの質問に首をかしげるミクに、リコが説明すると、椅子に座り直しながら、リコ達の話を不思議そうに返事をした
「本のお部屋なら、二階にあります。たくさん本があって、お母様といつも、そのお部屋で本を読んでいましたから」
「えー?そんな部屋あったっけ?」
 今度は、リコがミクの話に首をかしげ、ミクの家にいったときの事を思い出していると、クルミとモモカも、同じくミクの家の間取りを思い出している。黙り込んでまで思い出してはじめたリコ達。そんなリコ達を見て、ミクと隊員達が、ちょっと困った様子で見ている


「では、二階を探してみます。情報ありがとうございます」
「見つけたら私達にも報告してね」
 リコ達にペコリと頭を下げ帰ろうとした時、慌ててミクが隊員達を呼び止めた
「あの……お母様とお父様がいたら……」
「はい。ミクさんにお伝えしますね」
 ミクとの話も終え食堂から出ていった。隊員達と話をして、少し元気が戻ったミクがまたご飯を食べはじめると、その姿に、リコ達がふぅ。とため息ついて席をたった
「じゃあ。少し元気になったみたいだし、デザートでも食べようか」
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