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78. 誰の為かと問われて
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「レグス、もう本を諦めないか……」
会議室では、重々しい雰囲気の中、ただ一人ご機嫌なレグスとは対称的に機嫌の悪そうな様子の本部の老人達が、レグスを見てため息ついた
「なぜです?もうすぐ手に入りそうというのに」
突然の話に、不思議そうに聞き返すレグス。すると、部屋のあちらこちらから、ため息が聞こえてきた
「あまり、良い気はしないのでな……」
「あなた方が言い出したことですよ?本の力が欲しいと」
「そうだな。もう我々も若くもない。だからこそ、本部の総力をもって、あの本の力を使おうと思っていたがな。あの娘の本の力を見て怖じ気づいてきての……」
「なら、なぜ止めると言います。あの娘の本の力も中々のものですのに……」
不安そうに話す老人の話に、理解でない様子で言い返すレグスの話しに、会議室が急にざわつきはじめた
「使ったのか、本の魔術を……」
とレグスの向けた誰かの声で、ざわつきが止まり、レグスは返事の代わりに、ただ微笑んでいる
「レグス、少し暴れすぎたな」
と、レグスの向かいに座っていたレグスと年の近そうな若い男性が、ため息まじりにレグスに話しかける
「あの娘を隔離していた建物も壊したそうだな」
「ええ、少し本を試したくてね。レイに邪魔されてしまいましたが」
「そして、本を使ったと……」
「そうです。とても素晴らしい魔術が書かれていましたよ。だからこそ、あの子が作る本がとても欲しくなりましてね。本の力に怖じ気ついて、動かないのは私には合わなくて……」
何の迷いもなく淡々と楽しそうに話をするレグスに、歯を食い縛り、反論をしようとするのを抑える老人達と、レグスと話をしていた男性が、ため息ついて呆れた顔をしている
「我々も元々、あの娘にさえも無理をさせて、本を奪うつもりでいた。君にあまり文句を言う資格はないが……」
本を諦めそうにないレグスの様子に、どこか諦めた様子で話す男性をレグスはニッコリ笑って聞いている
「本部にも、本の一族に迷惑かけないよう動くようにな」
と言うと、まだ話が終わっていない会議室から出ていった男性。慌てて呼び戻そうと追いかける隊員達の後ろ姿を見ながら、レグスは楽しそうに返事をした
「もちろんです。私は全て本部と人々のため、あの本を求め使いますから」
会議室では、重々しい雰囲気の中、ただ一人ご機嫌なレグスとは対称的に機嫌の悪そうな様子の本部の老人達が、レグスを見てため息ついた
「なぜです?もうすぐ手に入りそうというのに」
突然の話に、不思議そうに聞き返すレグス。すると、部屋のあちらこちらから、ため息が聞こえてきた
「あまり、良い気はしないのでな……」
「あなた方が言い出したことですよ?本の力が欲しいと」
「そうだな。もう我々も若くもない。だからこそ、本部の総力をもって、あの本の力を使おうと思っていたがな。あの娘の本の力を見て怖じ気づいてきての……」
「なら、なぜ止めると言います。あの娘の本の力も中々のものですのに……」
不安そうに話す老人の話に、理解でない様子で言い返すレグスの話しに、会議室が急にざわつきはじめた
「使ったのか、本の魔術を……」
とレグスの向けた誰かの声で、ざわつきが止まり、レグスは返事の代わりに、ただ微笑んでいる
「レグス、少し暴れすぎたな」
と、レグスの向かいに座っていたレグスと年の近そうな若い男性が、ため息まじりにレグスに話しかける
「あの娘を隔離していた建物も壊したそうだな」
「ええ、少し本を試したくてね。レイに邪魔されてしまいましたが」
「そして、本を使ったと……」
「そうです。とても素晴らしい魔術が書かれていましたよ。だからこそ、あの子が作る本がとても欲しくなりましてね。本の力に怖じ気ついて、動かないのは私には合わなくて……」
何の迷いもなく淡々と楽しそうに話をするレグスに、歯を食い縛り、反論をしようとするのを抑える老人達と、レグスと話をしていた男性が、ため息ついて呆れた顔をしている
「我々も元々、あの娘にさえも無理をさせて、本を奪うつもりでいた。君にあまり文句を言う資格はないが……」
本を諦めそうにないレグスの様子に、どこか諦めた様子で話す男性をレグスはニッコリ笑って聞いている
「本部にも、本の一族に迷惑かけないよう動くようにな」
と言うと、まだ話が終わっていない会議室から出ていった男性。慌てて呼び戻そうと追いかける隊員達の後ろ姿を見ながら、レグスは楽しそうに返事をした
「もちろんです。私は全て本部と人々のため、あの本を求め使いますから」
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