時を奏でる境界線

シャオえる

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70. 涙の後には、甘いの食べよう

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 午後ラクト2時、本部の玄関の近くのソファーにノエル達が集まって何やら話し合っていた
 ドーケムからちょうど帰ってきたカノンとカリア。カノンがそーっと近づいて叫ぶ
「みなさん、ただいま!」
 本部中に響く声。その声のする場所を見ると、ニコニコした表情のカノンと、本部の人達も振り向いていて、ちょっと恥ずかしそうなカリアがいた
「おかえりー!」
 メイナとリエルが二人を見て、駆け足で向かっていく
「ただいまー」
 カノンが走ってくる二人に返事をするが、それを横目にメイナとリエルは、カリアに向かって思いっきり抱きつく

「……あれ?」
 隣で楽しそうな女子三人を見て、落ち込むカノン
「カノンさん、おかえりなさい」
 一部始終を見ていたノエルが苦笑いで、いじけだしたカノンに話しかける。ノエルの後ろでは、バルバとダングがカノンの様子を見て笑っている

「今日は何していたんですか?」
 メイナとリエルに抱きつかれたまま、嬉しそうに話すカリア
「えっとねー。午前レクトはね、お兄ちゃんがバルバさんと対戦して、私はリーリルの修理の続きをしてて、これから本部をあっちこっち見て回ろうかって話してたところ」
 同じく嬉しそうに話すメイナ。その隣ではリエルがじーっとカリアの目を見つめている

「でも、二人が帰ってきたなら、本部を見るの止める」
 リエルの話に、うんうんと頷くメイナ
「カリアさん泣いてたの?カノンさんも目が赤いし……」
「何かあったの?悲しいことあったの?」
 心配そうに見つめるリエルとメイナに、かける言葉が見つからないカリア。カノンもあたふたと目の付近を触る。ちょっと腫れている感じがして、更にあたふた

「とっ、とりあえず、私はお腹すいたので食堂に行きます。君たちもどうだい?」
「行くー!」
 誤魔化そうと大声で話すカノンと、同じく大声で返事をするメイナとリエル

「さっきお昼食べたばかりでしょ……」
「パフェなら食べれるから、大丈夫だよ!」
 ノエルの忠告も何のその、おやつが食べれる口実を作れて嬉しそうなリエルと、隣でうんうんと頷いているメイナ

「早く行こう!パフェ作ってあげる!」
 メイナがカリアの手を引っ張って、食堂へと走っていく
「お兄ちゃんも、早く来て!カノンさん達も」
 後を追うようにリエルも走っていく。はぁ。とため息をつくクリルと苦笑いしているノエルも、メイナ達の後を追う

「……あれ?」
  おいてけぼりにされているカノンに、また笑いながらバルバとダングが声をかける
「……大丈夫か?死ぬなよ」
 聞こえているのかいないのか、カリア達の後ろ姿を見ながら、また涙ぐむ
「大丈夫。……たぶん」
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