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56. 格好いい魔術のために
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「お腹空いたな」
シャーロットとリリーがおやつを楽しんでいるその頃、シャロがぐぅ。と鳴ったお腹を擦っていた。辺りを見渡して食堂等を探してみるが、シャロのいる周辺は建物一つ無く遠くに木々が見える。足元にある草花を避けながら歩いていると、遠くにある木々から鳥が群をなしてシャロの方に向かって空を飛ぶ
「リリーは元気かな」
通りすぎていく鳥の群れを見て、ふとリリーを思い出し、ほんの少し目を閉じる。またぐぅ。とお腹が鳴って、思わずクスッと笑った
「お土産買っていかないと、そろそろ怒られるな」
そう呟くと、地面を強く蹴り草花を揺らして、鳥の群れを追いかけるように飛び跳ねた
「違う!ぜーんぜん違う」
「違うって何が違うのよ!」
「シャロと違うよ。もっとこうビシッと格好よく魔術を使うの」
おやつを食べ終え、片付けも終えていないテーブルの隣でシャーロットが本を持ち、リリーがシャーロットの周りをグルグルと飛び回る。何度も目の前を通りすぎていくリリーに少し苛ついたシャーロットが本をテーブルの上に置いた
「格好よくって言うけれど、私は全く魔術を使えないのよ」
「それでもビシッとしなきゃ。この魔術は格好いいの」
「そこまで言うこの魔術は、何の魔術なのよ?」
「えーとね、これはねー」
「リリー、何の話をしてるの?」
窓の方から突然聞こえた声に、リリーが固まり声が聞こえた方に振り向く。シャーロットも同じく振り向いて見ると、シャロがテーブルにある余ったおやつを食べようとしていた
「シャロ!もう、帰ってきてくれた」
「ただいま、リリー」
「おかえりシャロ」
シャーロットがさっきまで座っていた椅子に座り、おやつを食べるシャロの周りをリリーが嬉しそうに何度も飛んで回る。リリーの動きを気にせずおやつを食べ続けるシャロにシャーロットがテーブルに置いた本をシャロに差し出した
「あなたの魔術の話をしていたのよ。この魔術はビシッと格好よくしないといけないみたいね」
シャロに本を渡しながらシャーロットが不満そうに言う。おやつを食べながら本を受け取り、リリーを右肩に乗せ、本のページをパラパラとめくって読んでいく
「だいぶ間違えているけれど、確かに書かれている魔術はそうだね」
すぐに本をパタンと閉じ、テーブルの上に置き、ティーポットに少し残った紅茶を予備に置かれてたティーカップに注ぐ。シャロと同じおやつが欲しいリリーがシャロの頬に顔を刷り寄せる
「それで、この魔術は使えたの?」
リリーに小さくちぎったおやつを差し出しながらシャロがシャーロットに問いかけると、テーブルに置いた本をシャーロットが取りページをめくる
「無理よ。ビシッと格好よくじゃなきゃ使えないとか言うから」
「そう、シャロの魔術はいつも強くて格好いいからね」
おやつを食べ終えたリリーが頷きながらシャーロットの話に答える。すると、シャロが椅子から立ち上がり、シャーロットが持つ本を取った。もう一度、本を流し読みパタンと本を閉じると、シャロが持つその本が突然燃えはじめた
「ちょっとなんで?」
シャーロットが慌てて止めさせようとするが、シャロの掌から燃えた灰がヒラヒラと舞い落ちていく。呆然とするシャーロットにシャロがフフッと笑って、お皿に残ったおやつをつまんで食べた
「格好いい魔術のために、間違った魔術書なんて存在しちゃいけないからね。仕方ないよ」
シャーロットとリリーがおやつを楽しんでいるその頃、シャロがぐぅ。と鳴ったお腹を擦っていた。辺りを見渡して食堂等を探してみるが、シャロのいる周辺は建物一つ無く遠くに木々が見える。足元にある草花を避けながら歩いていると、遠くにある木々から鳥が群をなしてシャロの方に向かって空を飛ぶ
「リリーは元気かな」
通りすぎていく鳥の群れを見て、ふとリリーを思い出し、ほんの少し目を閉じる。またぐぅ。とお腹が鳴って、思わずクスッと笑った
「お土産買っていかないと、そろそろ怒られるな」
そう呟くと、地面を強く蹴り草花を揺らして、鳥の群れを追いかけるように飛び跳ねた
「違う!ぜーんぜん違う」
「違うって何が違うのよ!」
「シャロと違うよ。もっとこうビシッと格好よく魔術を使うの」
おやつを食べ終え、片付けも終えていないテーブルの隣でシャーロットが本を持ち、リリーがシャーロットの周りをグルグルと飛び回る。何度も目の前を通りすぎていくリリーに少し苛ついたシャーロットが本をテーブルの上に置いた
「格好よくって言うけれど、私は全く魔術を使えないのよ」
「それでもビシッとしなきゃ。この魔術は格好いいの」
「そこまで言うこの魔術は、何の魔術なのよ?」
「えーとね、これはねー」
「リリー、何の話をしてるの?」
窓の方から突然聞こえた声に、リリーが固まり声が聞こえた方に振り向く。シャーロットも同じく振り向いて見ると、シャロがテーブルにある余ったおやつを食べようとしていた
「シャロ!もう、帰ってきてくれた」
「ただいま、リリー」
「おかえりシャロ」
シャーロットがさっきまで座っていた椅子に座り、おやつを食べるシャロの周りをリリーが嬉しそうに何度も飛んで回る。リリーの動きを気にせずおやつを食べ続けるシャロにシャーロットがテーブルに置いた本をシャロに差し出した
「あなたの魔術の話をしていたのよ。この魔術はビシッと格好よくしないといけないみたいね」
シャロに本を渡しながらシャーロットが不満そうに言う。おやつを食べながら本を受け取り、リリーを右肩に乗せ、本のページをパラパラとめくって読んでいく
「だいぶ間違えているけれど、確かに書かれている魔術はそうだね」
すぐに本をパタンと閉じ、テーブルの上に置き、ティーポットに少し残った紅茶を予備に置かれてたティーカップに注ぐ。シャロと同じおやつが欲しいリリーがシャロの頬に顔を刷り寄せる
「それで、この魔術は使えたの?」
リリーに小さくちぎったおやつを差し出しながらシャロがシャーロットに問いかけると、テーブルに置いた本をシャーロットが取りページをめくる
「無理よ。ビシッと格好よくじゃなきゃ使えないとか言うから」
「そう、シャロの魔術はいつも強くて格好いいからね」
おやつを食べ終えたリリーが頷きながらシャーロットの話に答える。すると、シャロが椅子から立ち上がり、シャーロットが持つ本を取った。もう一度、本を流し読みパタンと本を閉じると、シャロが持つその本が突然燃えはじめた
「ちょっとなんで?」
シャーロットが慌てて止めさせようとするが、シャロの掌から燃えた灰がヒラヒラと舞い落ちていく。呆然とするシャーロットにシャロがフフッと笑って、お皿に残ったおやつをつまんで食べた
「格好いい魔術のために、間違った魔術書なんて存在しちゃいけないからね。仕方ないよ」
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