シンフォニー・レイ

シャオえる

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53. ご飯は楽しく、不安も混ぜて

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「ツミキ、大丈夫?どこか痛い?」
「大丈夫だよ。ご飯も美味しいし」
 ちょっと早めの夕御飯を、久々に三人揃って食べている。ツミキは、久しぶりのご飯のためお粥をゆっくり食べて、ミオリとカエデはいつもより多目に食べていた


 楽しく三人夕御飯を食べ進め、先に完食したツミキ。まだ食べたりないのか、カエデからおかずを少しもらって二人とも美味しそうに食べている
「カエデ、頑張ってたものね。ツミキ、本当に良かった……」
 その二人を見て、ミオリが微笑み話すと慌てはじめるカエデ
「傷一つ残さないようにって、頑張ってうたって治してたものね」
「ちょっと、ミオリさん!」
 慌てる姿にまた微笑むミオリ。自分の知らないところで、頑張ってくれてたと知って、カエデに抱きつく
「カエデちゃん、ありがとう」
「ミオリさんも、ありがとうございます」
 三人がいる食堂には、ちょうど夕御飯を食べに、たくさんの隊員が集まりはじめていた。抱きついたり離れたり騒がしい三人に、微笑ましく笑う隊員達。その笑う声に気づいて、三人とも急いで席に座り、残りの夕御飯を食べ始めてく

「ねぇ、シキちゃんは……」
 カエデからもらったご飯も食べ終えて、二人が食べ終わるのを待っているツミキが、恐る恐る聞くと、二人とも困った様子で、どう言おうか顔を見合わせる
「生きているとは思うけど、行方不明」
 ツミキの質問に答えてきたのはルモカ。一緒に来ていたメルナと、ツミキ達のテーブルの空いている席に無理矢理座ってきた
「ゼフド達も頑張って探してるんだけど、なかなかねー」
 ツミキに話ながら、ご飯を食べ始めだすルモカとメルナ。ルモカの話を聞きたくないのか、ミオリとカエデは少しうつむいている
「ここ数日、二人とも姿を見せていないから、大分ダメージがあると思うから、気にはなるんだけど……」
「じゃあすぐ、探さなきゃ!」
 話を聞いて突然、立ち上がるツミキに気にせず、黙々とメルナは、ご飯を食べ続けている
「ダメよ。あなたには大切な調べる事があるから」
「調べる事……ですか?」
 一人騒がしいツミキに話しているルモカ。その隣でまだうつ向いているミオリとカエデに気づいて、ポンポンとカエデの背中を叩く
「ほら二人とも、元気だして。あなた達のサポートが大事になるかもしれないんだから」
 小さく頷くカエデと目をそらすミオリ。急に変わった二人の雰囲気に戸惑うツミキ。黙々と食べていたメルナが食べ終えると、少し遅れてルモカも食べ終えると、不安そうなツミキと目を会わせないカエデとミオリを残して、席をたつ
「とりあえず、今日はのんびりね。明日以降頑張って調べましょ。ねっ」
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