シンフォニー・レイ

シャオえる

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64. 朝は急ぎ足とのんびりと

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「ツミキ!起きて!」
 寝ているツミキの体を揺すって起こすカエデ。ユラユラと揺らされても起きる様子のないツミキ。揺らされ続けてやっと、少し目を開けるとベットの隣で立っているカエデの方に気づく
「おはよう、カエデちゃん……おやすみなさい」
 そう言った後、再び目を閉じ眠り始める。今度はツミキの足を軽く数回叩いて、どうにか起こそうとする
「起きてってば!朝だよ!起きて、遅刻するよ!」
「……遅刻?」
「登校二日目で遅刻とは、なかなか……」
 二人の様子を少し離れて着替えていたミオリが呆れて呟く
。声のする方に、うっすら目を開けると、もう制服を来ている二人がいた
「遅刻!もう朝なの?」
 やっと体を起こして、キョロキョロと辺りを見渡すと、窓から明るく日差しが入っていた
「そうだよ……夜ご飯も食べずに、ずっと寝てたね」
 呆れて話すカエデの側をバタバタとベットから降りて急いで着替え始める
「どうして?何で朝なの?ご飯は?」
「朝ごはんなら、食堂行けばあるけど……」
「行く!行こう!」
 二人を残してバタバタと、あっという間に部屋から出ていったツミキ。呆然としているカエデと、寝起きのツミキの勢いに負けて思わず笑うミオリ
「……元気だな」
「そうですね……ルモカさん、すごい心配してたけど……良かった」
「ああ、ルモカさんに報告ついでに、医務室に寄ってみようか」
 また眠り続けるのかと昨晩、心配していたカエデ達。その心配をよそに、とても元気に廊下を走っている足音が響いている。まだ準備途中の二人はツミキを追うことなく、のんびりと登校準備を始めだすと、全然来ない二人を呼ぶために、
部屋に戻ってきたツミキ。まだまだ準備がかかりそうな二人を見つけて、椅子に座り三人でお喋りをして登校準備をしていく



「二人とも、ここにいるかい?」
 ツミキ達が登校する頃、シキの部屋では、のんびりと紅茶を飲んでいたシキとシンク。音もなく部屋に現れ声をかけてきた男性に驚いて一瞬固まる二人。ちょっとふらついている足取りに、慌ててシンクが駆け寄っていく
「お、お父様……お体は大丈夫ですか?」
 シンクが男性の体を支え、シキも急いでコップなどを片付けていく。ちょっとふらつきながら、ゆっくりとシキのベットに座る
「ああ、大丈夫だよ。それより二人とも……」
 二人に微笑み話しかけると、どこか緊張している二人の表情が少し緩む
「今日からあの子を探しに行ってくれるかい?」
「あの子……ですか?」
「シキの好きな子だよ。いつになったら会わせてくれるんだい?」
「それは……あの」
「それじゃ、二人ともどんな手を使ってもいいから会わせておくれよ」
 返事に困ってあたふたしているシキを見て、またクスクスと笑いシンクに支えられながら、ゆっくりと立ち上がる。部屋の入り口まで来ると、シンクの手を離して、一人自分の部屋の方へと歩いていく
「私は少し休むよ。二人とも……おやすみ」
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