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70. 怒らず焦らず
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「うたの力が無くなったと……」
「はい。目の前でうたっていましたが、力は出ませんでした」
ミオリの話を聞いて、静まり返る指令室。聞いたことのない状況に、ゼフドが壁に向かい、ミオリ達に背を向け一人考え込む
「ですが、力を押さえていただけとも考えれますが……」
ノア隊員の予想に、ミオリは首を横に振って、あまり納得のいかない表情
「一緒にいた、シンクという女性の様子を見ても、あの子が言うことは、本当のことだとは思いますが……」
ミオリが話終えると、また静かになる指令室。皆、シキが使えなくなったという理由を考え込んでいると、扉の外からバタバタと足音が聞こえてくる
「うー……疲れた」
ぐったりとした足取りで指令室に来たツミキと、その後ろを歩くカエデ。空いていた椅子を貰って座るとすぐ、しょんぼりと落ち込む
「どうしたんだ?落ち込んでるな……」
「傷つけたの、めちゃくちゃ怒られました……ルモカさん、あんなに怒らなくても……」
ミオリの話を答える声が段々と小さくなって更に落ち込むんでいくツミキを見て苦笑いのカエデ。何があったのか察したミオリも苦笑いしている。二人が来てから、ちょっとだけ明るくなった指令室。シキ達の話を一旦止めて、ツミキが学校の様子を話すのを、みんなで聞いたり質問したりして、ツミキの機嫌も直ってくなか、ゼフドはまだ皆に背を向け一人考え込んでいた
「ツミキ君、もう一度、うたを調べたいのだが良いかね?」
一人渋い顔で話しかけるゼフド。明るい雰囲気だった部屋が、一気に静かになった
「はっ、はい。大丈夫です」
急に話しかけられて、あたふたと答えるツミキの側に、いつの間にか居たルモカが、ゼフドに向かって声をあげる
「ダメよ。疲れてるって言ってるんだから明日にして。またうたい疲れて数日眠るかもしれないから、今日はダメよ」
強い口調で話すルモカに、怒られた余韻が、まだちょっと残っているツミキが、カエデの後ろに隠れるように数歩椅子を引く。その様子をまた苦笑いで見ているカエデとミオリに気づかないゼフドは、ルモカの話にため息つく
「なら、仕方ない……なら明日、ツミキ君、学校は休んでくれ。また登下校の時に会われても困るのでな」
「え……転校三日目で、ですか?」
ゼフドの話に、驚きまた落ち込むツミキ。その隣にいるカエデとミオリの方に向いて、二人にも真剣な表情で話しかけた
「二人も明日は休むように。明日は、ツミキ君を調べ次第、施設に居る者も皆で、あの子達を探そう」
「はい。目の前でうたっていましたが、力は出ませんでした」
ミオリの話を聞いて、静まり返る指令室。聞いたことのない状況に、ゼフドが壁に向かい、ミオリ達に背を向け一人考え込む
「ですが、力を押さえていただけとも考えれますが……」
ノア隊員の予想に、ミオリは首を横に振って、あまり納得のいかない表情
「一緒にいた、シンクという女性の様子を見ても、あの子が言うことは、本当のことだとは思いますが……」
ミオリが話終えると、また静かになる指令室。皆、シキが使えなくなったという理由を考え込んでいると、扉の外からバタバタと足音が聞こえてくる
「うー……疲れた」
ぐったりとした足取りで指令室に来たツミキと、その後ろを歩くカエデ。空いていた椅子を貰って座るとすぐ、しょんぼりと落ち込む
「どうしたんだ?落ち込んでるな……」
「傷つけたの、めちゃくちゃ怒られました……ルモカさん、あんなに怒らなくても……」
ミオリの話を答える声が段々と小さくなって更に落ち込むんでいくツミキを見て苦笑いのカエデ。何があったのか察したミオリも苦笑いしている。二人が来てから、ちょっとだけ明るくなった指令室。シキ達の話を一旦止めて、ツミキが学校の様子を話すのを、みんなで聞いたり質問したりして、ツミキの機嫌も直ってくなか、ゼフドはまだ皆に背を向け一人考え込んでいた
「ツミキ君、もう一度、うたを調べたいのだが良いかね?」
一人渋い顔で話しかけるゼフド。明るい雰囲気だった部屋が、一気に静かになった
「はっ、はい。大丈夫です」
急に話しかけられて、あたふたと答えるツミキの側に、いつの間にか居たルモカが、ゼフドに向かって声をあげる
「ダメよ。疲れてるって言ってるんだから明日にして。またうたい疲れて数日眠るかもしれないから、今日はダメよ」
強い口調で話すルモカに、怒られた余韻が、まだちょっと残っているツミキが、カエデの後ろに隠れるように数歩椅子を引く。その様子をまた苦笑いで見ているカエデとミオリに気づかないゼフドは、ルモカの話にため息つく
「なら、仕方ない……なら明日、ツミキ君、学校は休んでくれ。また登下校の時に会われても困るのでな」
「え……転校三日目で、ですか?」
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