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86. 久しぶりに会えたなら
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「シキちゃん達、あれから来ないね……」
「そうだね……」
シキとシンクが施設に来てから数日経っても、再び来ることもなく時間だけが過ぎ、ツミキの緊張感が薄れてきていた
「ゼフドさん達ずっとピリピリしてるから、早く来てくれないかなぁ……」
「まあ、あの子達にも色々あるだろうからねぇ」
学校帰り、町に寄り道をしていると人混みの中、たくさんの荷物を持った見たことのある姿が、三人の前から歩いてくる
「あれって……」
カエデが指差す先に、荷物を持ち疲れゆっくり歩くシキがいた
「あっ、シキちゃん!」
ツミキが手を振ると、声と動きにシキも三人に気づいた
「ヤバい。見つかった!」
慌てて振り返り逃げようとするシキを三人で追いかけてく。バタバタと街中を騒がしく走る四人。挟み込むようにシキを追い詰め、なんとか捕まえるとツミキが、久々に会えた嬉しさで強く手をつかむ
「シキちゃん!探してたんだよ!」
「私は探してない。離れろ!」
久しぶりに会えて嬉しそうなツミキと、逃げるためツミキに捕まれた腕を振り払おうとしている
「あれ?一人?シンクさんは?」
捕まえてから一人で大量の荷物を運んでいるのに気づいたカエデが疑問に思い、シンクがいないかと、辺りを見渡している
「何かあったのか?ゼフドさんも呼んで手伝おうか?」
ミオリがツミキに捕まったままのシキに問いかけると、急に落ち込みだした
「ちょっと……手伝ってほしいけど」
さっきまでツミキと騒がしかったシキが、うつ向いて声も小さくなった。多分何かあったであろうシキを励まそうとツミキが、捕まえたシキの腕を更に強く勢いよく上下に振る
「じゃあ一緒に行こう!ゼフドさんにも話さなきゃ!」
腕をつかんだまま笑顔で話すツミキと、少し離れて話し合っているミオリとカエデを一瞬見た後、無理矢理ツミキの手を振りほどき、全速力で走り去っていく
「シキちゃん!待って!」
ツミキの止める声にも、シキはあっという間に人混みの中に消えていく
「行っちゃった……」
無理矢理手を振り払われ落ち込むツミキ。二人の様子に気づいてカエデとミオリも、シキの後ろ姿を追うことなく呆然としている
「とりあえず急いで帰ろう。報告して急いで二人の行方を探してもらおう」
施設に帰るため、逆の方向に歩き出すミオリを急いで追いかけ止めるカエデ。シキが走っていった方を見たまま動かないツミキに気づいて慌てて声をかける
「ほら、ツミキ。急いで帰るよ」
カエデの声に答えず、動かなかったツミキ。人混みの中消えそうなシキの後ろ姿を見て、突然後を追うように走り出した
「えっ?」
振り返ると居たはずのツミキが居らず、人混みの中、離れてくのに気づいたカエデが、慌ててミオリに大声で叫ぶ
「ミオリさん!ツミキが!」
カエデの慌てる声にミオリが振り返ると、もう二人の姿は人混みに紛れ見えなくなっていた。呆然とするカエデのそばでミオリがうたいはじめだした。カエデがミオリのうた声に気づいた時には、ミオリは空からツミキ達を探していた
「カエデ、空から二人を追うぞ!早く来いっ!」
「そうだね……」
シキとシンクが施設に来てから数日経っても、再び来ることもなく時間だけが過ぎ、ツミキの緊張感が薄れてきていた
「ゼフドさん達ずっとピリピリしてるから、早く来てくれないかなぁ……」
「まあ、あの子達にも色々あるだろうからねぇ」
学校帰り、町に寄り道をしていると人混みの中、たくさんの荷物を持った見たことのある姿が、三人の前から歩いてくる
「あれって……」
カエデが指差す先に、荷物を持ち疲れゆっくり歩くシキがいた
「あっ、シキちゃん!」
ツミキが手を振ると、声と動きにシキも三人に気づいた
「ヤバい。見つかった!」
慌てて振り返り逃げようとするシキを三人で追いかけてく。バタバタと街中を騒がしく走る四人。挟み込むようにシキを追い詰め、なんとか捕まえるとツミキが、久々に会えた嬉しさで強く手をつかむ
「シキちゃん!探してたんだよ!」
「私は探してない。離れろ!」
久しぶりに会えて嬉しそうなツミキと、逃げるためツミキに捕まれた腕を振り払おうとしている
「あれ?一人?シンクさんは?」
捕まえてから一人で大量の荷物を運んでいるのに気づいたカエデが疑問に思い、シンクがいないかと、辺りを見渡している
「何かあったのか?ゼフドさんも呼んで手伝おうか?」
ミオリがツミキに捕まったままのシキに問いかけると、急に落ち込みだした
「ちょっと……手伝ってほしいけど」
さっきまでツミキと騒がしかったシキが、うつ向いて声も小さくなった。多分何かあったであろうシキを励まそうとツミキが、捕まえたシキの腕を更に強く勢いよく上下に振る
「じゃあ一緒に行こう!ゼフドさんにも話さなきゃ!」
腕をつかんだまま笑顔で話すツミキと、少し離れて話し合っているミオリとカエデを一瞬見た後、無理矢理ツミキの手を振りほどき、全速力で走り去っていく
「シキちゃん!待って!」
ツミキの止める声にも、シキはあっという間に人混みの中に消えていく
「行っちゃった……」
無理矢理手を振り払われ落ち込むツミキ。二人の様子に気づいてカエデとミオリも、シキの後ろ姿を追うことなく呆然としている
「とりあえず急いで帰ろう。報告して急いで二人の行方を探してもらおう」
施設に帰るため、逆の方向に歩き出すミオリを急いで追いかけ止めるカエデ。シキが走っていった方を見たまま動かないツミキに気づいて慌てて声をかける
「ほら、ツミキ。急いで帰るよ」
カエデの声に答えず、動かなかったツミキ。人混みの中消えそうなシキの後ろ姿を見て、突然後を追うように走り出した
「えっ?」
振り返ると居たはずのツミキが居らず、人混みの中、離れてくのに気づいたカエデが、慌ててミオリに大声で叫ぶ
「ミオリさん!ツミキが!」
カエデの慌てる声にミオリが振り返ると、もう二人の姿は人混みに紛れ見えなくなっていた。呆然とするカエデのそばでミオリがうたいはじめだした。カエデがミオリのうた声に気づいた時には、ミオリは空からツミキ達を探していた
「カエデ、空から二人を追うぞ!早く来いっ!」
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