アリアノート

シャオえる

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18. 尋ね人の思いを受け取って

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「ねえ、アリアって最近調合の失敗多くない?」
「うーん、そうかなぁ……」
 調合に失敗した爆発の後、一通り片付けを終えたアリアとミオが一息ついでに夜ご飯を食べていた。大き口を開けおかずを食べながらミオに注意され、アリアがうーんと首をかしげた
「さっきの爆発といい、薬の味の不味さといいアリア、最近酷いよ。片付けを手伝うのも大変だよ」
「最近、作れるようになった薬にちょっと色々合わせてみたりしててそれでかなぁ。ごめんね」
 エヘヘと笑って謝られ、ミオが困ったようにため息をついたその時、コンコンと玄関の扉が叩かれた

「はい」
 アリアが玄関の扉を開けると、そこにはクリアの家政婦達や警備の人達が数名立っていた。急に大勢の人達がやって来て戸惑いつつ、様子を見ているミオの方に振り向いた
「アリアさん、こんばんは。遅くにごめんなさいね」
 一番前にいた家政婦がペコリと頭を下げ謝ると、後ろにいる人達も次々に頭を下げた。つられるようにアリアもペコリと頭を下げた
「いえ、何かありましたか?」
「今日、大きな物音がしたと報告があったので様子を見に来たんですが、大丈夫でしょうか?」
「はい。ちょっと薬の調合に失敗しちゃって。ごめんなさい」
 家政婦の話にまたペコリと頭を下げて謝ると、ミオも少し頭を下げた。すると、家政婦達の後ろからゆっくりとユーノがアリアに近づいてきた。あまりアリアやミオ達の家を見に来ないユーノを見て驚くミオに対しアリアは興味ないのかすぐ前にいる家政婦の方を見た
「魔術の代わりに薬や薬草の勉強をするのは素敵ですが、最近は薬草の輸入が少なくなっているので、あまり使いすぎないようにお願いしますね」
「はい、ごめんなさい……」
「ではまた、お伺いしますね」
 と家政婦が言うと、ユーノがアリアから背を向け一足先に帰っていくと、家政婦や警備の人達も後を追うように帰っていき、アリアがゆっくりと玄関の扉を閉じると、ミオがガタンと椅子から立ち上がり、少し興奮気味にアリアに話しかけた
「ユーノ様がわざわざ訪ねに来るなんて珍しいね!」
「そうだね、珍しいかも。ちょっと爆発が大きかったのかなぁ……」
 ユーノ達に怒られたと思ったアリアは嬉しそうなミオとは対照的にしょんぼりとした様子でご飯をまた食べはじめた




「もう終わりか、つまんないの」
 その頃、稽古場の使用を止められ一人部屋でお土産で貰った本を読み終えたアクアが、本をベッドに軽く放り投げるように置くと、不満そうに、はぁ。とため息ついて本の隣に座った
「最近読んだ本の術にちょっと他の魔術を混ぜただけかぁ。すぐに取得出来ちゃうなぁ」
 そう言いながら、ゴロゴロと体を左右に動かし背伸びをすると置いていた本が顔に当たり、またため息つきながら体を起こすと、ふと何か思いついた顔をして、右手に杖が現れてぎゅっと持つと部屋にある窓を開けた
「ちょっとアリアお姉ちゃんの家に遊びに行こうかな。何か面白い本とか術とか隠してあるのかもしれないもんね」
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