アリアノート

シャオえる

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37. またもう一度あの場所へ

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「アリアをこの町から?」
 ユーノから出た提案に驚き、うろたえるクリア。それに気づきつつも見て見ぬふりして、ユーノがまた話しはじめる
「ああ、今日アクアと出掛けて、アリアも学校の授業で来ていたあの町に引っ越させよう」
「でも急に……。アリアには、せっかく素敵なお友達だっているのに」
「二人のためだよ。特にアリアには必要だ」
 クリアの手を握りそう言うとクリアが顔をうつ向かせ手を握り返す
「でも、どこに引っ越すの?」
「アクアと今日出掛けた町に引っ越そうと思う。アリアも学校で行って楽しんだみたいだから、きっとすぐに慣れるよ」
 クリアの問いかけにユーノがそう言うと、クリアが顔を少し上げ、ゆっくりと頷いた





「うー、よく眠った……」
 それから数時間後、アクアが少し機嫌の悪そうに体を起こした。窓から朝日の日差しが入り眩しそうに片目を閉じながら窓の方を見ると、ユーノがカタンと音をたてながら窓を開けていた
「おはよう、アクア」
「おはよう、お父様。……なんだか疲れている?」
 ベッドから降りながらユーノの顔を見て、アクアが心配そうに聞くと、その心配を払うようにユーノが微笑む
「昨日の夜、ちょうとだけバタバタしてね。それよりアクアは休めたかい?」
「うん、お母様が一緒にいてくれたから大丈夫だったよ」
 ユーノにぎゅっと抱きついて答えると、窓を開けたせいで、起きた時よりも陽射しが眩しく、またぎゅっと目を閉じユーノから離れ、ゴシゴシと目を擦っていると、家政婦達がアクアの着替えと飲み物を持って部屋に入ってきた
「そういえば、今日お母様とお出かけ行けるかな?私、お父様と昨日行った場所にもう一度行きたいの」
「おや、気に入ったのかい?」
 着替えを選びながらアクアが言うと、家政婦から今日の予定を聞いていたユーノがちょっと驚きながら聞き返しながらアクアを見ると、用意された着替えがあまり気に入らなかったのか、ちょっと険しい顔でユーノに返事をした
「ううん、結局お父様のお話で終わったから、本を買ったり読めなかったし、魔術もあまり見れなかったから、お母様ともう一度行きたいの」
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