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60. 二人の未来を写して
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「何を言っているの?」
アリアが現れた少し驚きつつ聞き返し、少し後退りして距離を取る。コツンと地面に着いたアリアの靴の音が響くと、アリアの右手の上で浮かんでいた本がふわふわと飛んで離れた。二人の間に本が浮かぶと、眩い光がまた現れ、アクアがぎゅっと強く目をつぶる。パラパラとページがめくられる音が聞こえて、ゆっくりと目を開けると、開いたページに浮かぶ若い頃のユーノとクリアの姿が現れていた
「あれは、私とあの子?」
ユーノとクリアが抱く赤ちゃんを見つけ、アリアが呟く。アクアも気づいたのか、少し顔を背けつつ見ていると、ユーノが赤ちゃんを抱いたまま、クリアから離れ、残ったクリアが赤ちゃんとお城の一室に戻り、家政婦に慰められつつ泣いていた
「お母様とお父様……。やっぱりそうだったんだ……。」
アリアを見て呟くと、開いていた本がゆっくりと閉じられ、また二人の辺りは少し暗くになった
「もう、対戦とか、倒すとかやっぱり止めよう」
アリアが話しかけても、アクアは返事はしないまま顔を背けていると、アリアの隣に移動した本が、眩い光を放ちながら、ふわりと浮かんでいる
「そんな本、嘘を書いてるにきまってる!」
「あっ、止めた方が……」
本に向かって水の魔術を唱えはじめたアクア。アリアが少し困った顔で止めると、本がふわりと独りでにまた動きだし、アリアの前に止まると、アクアの魔術を跳ね返した
「私の魔力を盗んでいる本だよ。誰がどうしてこんなことをしてのかわかんないけど、急に襲ってきたら危ないよ」
「私の魔力……?」
「うん、この本に私の魔力がある。ずっと欲しかった魔力が」
「……確かに私に似た魔力を感じる」
アリアの話に呟くように言うと、跳ね返された水がアクアの顔に少しつき、まだアリアの前で浮かぶその本を睨むように見た
「その本に、アリアお姉ちゃんの魔力があるなら、その本を私が使えるってこと?」
「私は魔力とか魔法とかよく分からないけれど、たぶん使えるかもね」
アリアの返事を聞いたアクアが、杖をぎゅっと握り直した。足元にアクアの魔方陣が現れると、風が吹きアリアの髪がふわりと浮かんだ
「それじゃあ、その本を私の物にしたいから、お姉ちゃんのこと、やっぱり倒さなきゃね」
アリアが現れた少し驚きつつ聞き返し、少し後退りして距離を取る。コツンと地面に着いたアリアの靴の音が響くと、アリアの右手の上で浮かんでいた本がふわふわと飛んで離れた。二人の間に本が浮かぶと、眩い光がまた現れ、アクアがぎゅっと強く目をつぶる。パラパラとページがめくられる音が聞こえて、ゆっくりと目を開けると、開いたページに浮かぶ若い頃のユーノとクリアの姿が現れていた
「あれは、私とあの子?」
ユーノとクリアが抱く赤ちゃんを見つけ、アリアが呟く。アクアも気づいたのか、少し顔を背けつつ見ていると、ユーノが赤ちゃんを抱いたまま、クリアから離れ、残ったクリアが赤ちゃんとお城の一室に戻り、家政婦に慰められつつ泣いていた
「お母様とお父様……。やっぱりそうだったんだ……。」
アリアを見て呟くと、開いていた本がゆっくりと閉じられ、また二人の辺りは少し暗くになった
「もう、対戦とか、倒すとかやっぱり止めよう」
アリアが話しかけても、アクアは返事はしないまま顔を背けていると、アリアの隣に移動した本が、眩い光を放ちながら、ふわりと浮かんでいる
「そんな本、嘘を書いてるにきまってる!」
「あっ、止めた方が……」
本に向かって水の魔術を唱えはじめたアクア。アリアが少し困った顔で止めると、本がふわりと独りでにまた動きだし、アリアの前に止まると、アクアの魔術を跳ね返した
「私の魔力を盗んでいる本だよ。誰がどうしてこんなことをしてのかわかんないけど、急に襲ってきたら危ないよ」
「私の魔力……?」
「うん、この本に私の魔力がある。ずっと欲しかった魔力が」
「……確かに私に似た魔力を感じる」
アリアの話に呟くように言うと、跳ね返された水がアクアの顔に少しつき、まだアリアの前で浮かぶその本を睨むように見た
「その本に、アリアお姉ちゃんの魔力があるなら、その本を私が使えるってこと?」
「私は魔力とか魔法とかよく分からないけれど、たぶん使えるかもね」
アリアの返事を聞いたアクアが、杖をぎゅっと握り直した。足元にアクアの魔方陣が現れると、風が吹きアリアの髪がふわりと浮かんだ
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