アリアノート

シャオえる

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63. 緊張感が溢れる場所

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「確かに強い魔力が……」
 お城に戻ってきたユーノがリビングや応接間等を見渡して呟く。少し遅れて戻ってきたクリアが広い庭に出て見渡し歩いていると、突然背後からドスンと大きな物音が聞こえてきた
「痛い……」
 庭の真ん中に倒れていたミオがゆっくりと体を起こして地面に座ると、周りを見渡しながら体についた土や小さな草を払う。その間にクリアや家政婦達がミオの所へと駆け寄ってきた

「あら、あなたは……」
「あっ……」
 他の家政婦達が探していたはずのミオが現れ戸惑うクリア達。ミオもクリアの姿を見て慌て戸惑う
「ここで何をしていたの?」
「えっと……。どこか分からないけれど、アクア様がアリアを敵視してた場所にいて……、それでえーっと……」
 と、ミオの話を聞いてクリアが顔を見合せまた戸惑っていると、側にいた家政婦の一人が耳元にヒソヒソと話しかけると、数名の家政婦と警備の人達が、アリアとアクアが寝ているはずの部屋の方へと向かっていった
「二人と何処にいたか分かる?」
「分かりません。真っ暗だったし、アクア様の魔術に当たったと思ったら、ここにいたので……」
 ミオがクリアに説明をしていると、騒ぎを聞きつけたユーノが庭に来ると、ミオが緊張から少し表情が強張った
「ミオさん、立てますか?怪我をしていないかみますね」
「立てます。怪我もしていないと思います」
 家政婦にそう返事をしながらゆっくりと立ち上がろうとした時、ミオが足元をキョロキョロと見渡しはじめた
「あれ?私の杖、置いてきた?」
「杖?どんな杖なの?」
「アクア様の杖です。あっ、でもここで貰ったレプリカですけど……」
 と、ミオがクリアに返事をすると、少しざわめきはじめ、ユーノがアリアとアクアがいるはずの部屋の方に目を向けた
「ユーノ様の結界が……」
 と、ユーノの側にいた一人が空を指差し声をかける。空を見つめるユーノの横を家政婦に支えられミオが恐る恐る通り過ぎ、空を見上げていたユーノがふぅ。と一つ深呼吸をして、家政婦や警備の人達と話をしているクリアに声をかけた
「急いで結界を張り直そう。クリア達も早くここから避難をするように」
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