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65. 綺麗で素敵な唄が聞こえるうちに
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その頃、楽しそうに遊ぶ子供や大人達の間をアカリと女の子がまだまだ走り続けていた。息も大分上がり速度が落ちてきて疲れが見えてきた時、突然アカリが走ってた足を止め立ち止まり上を見上げた。引っ張っていた女の子が、少しよろけながらもアカリの方に振り向くと、真っ白な景色をジーっと見つめていた
「なにしてるの?早く行くよ」
女の子がグイグイと引っ張り走らそうとしても、動かかないアカリ。上を見上げたまま、なにやらポツリと呟いた
「お母様の声……」
アカリがそう呟いた声が聞こえなかったのか、先に進まないアカリに少し苛立つ女の子。腕を引っ張るのを止めて、側に近寄り話しかけた
「なに?どうしたの?」
「お母様の声が聞こえるの」
「えっ?本当に?」
「うん、聞こえないの?」
そう言うとまた上を見上げて目を閉じ声に聞き入るアカリ。そんなアカリの姿に誘われて、女の子も上を見上げ集中して声を聞く。増えていく楽しい声が聞こえる中から、ほのかに聞こえてくる唄声に、苛立っていた気持ちから一気に笑顔になっていく
「本当だ。とても綺麗で素敵な唄……」
女の子の言葉にアカリも笑顔で頷くと、ぎゅっと手をつかんだ。唄声に聞き入っていた女の子。慌てて辺りを見渡すと、増えている人達に少し驚いて、アカリがつかんでいた手を握り返して、また二人一緒に走り出した
「行こう。ヒナタとイチカもこの唄が聞こえているはずだから、きっともうすぐ会えるよ」
「うん。行こう。お母様も待ってるもんね」
「そろそろ……かな」
「そうですね。ほとんど本は揃ったと思いますが……」
本棚を見守っているクロスとノアが、辺りにある本棚を見て回り、空っぽだった本棚は、いつの間にか溢れんばかりの本が戻っていた。床に落ちていた本見つけ、少し隙間のある本棚に戻すと、斜めに倒れた本を見てクスッと笑った
「レイナ」
唄い続けていたレイナを呼ぶと、声に気づいて唄うのを止めたレイナ。その瞬間、三人の周りにふわり浮かんでいた本達が地面に落ちはじめた
「ありがとう。もう大丈夫だ。少し休んでも……」
「いいえ。あの二人が戻るまでは唄うわ。きっと二人に私の唄が届いているもの」
「そうかい。でも、あまり無理しないように……」
クロスの言葉を聞いて返事の代わりに微笑むと、また唄いはじめたレイナ。床に落ちた本達もふわり浮いて本棚に戻っては、また、新たな本がどこからか現れ本棚へと向かっていく
「ノア。本はどれくらい持ってこれた?」
「あまり持ってこれませんでしたが……」
「まあ、二人にあまり影響のない本達だったからな。全く無いよりかは……」
部屋の入り口の方にある、ノアが持ってきた積まれた本を見て取りに行こうとした時、ふと何かに気づいたレイナが唄うのを止めた
「あら、本が……」
そう言うと、レイナの周りに浮かんでいた本達が、再びバサバサと音をたてて地面に落ちだした
「レイナ。どうした?」
「本がここに戻るのを嫌がっているみたいなの……大丈夫かしら」
クロスがレイナに話しかけると、不安げに上を見上げ、側に落ちてくる本達を見つめながら、そう返事をしたレイナ。すると、レイナのその表情を見たクロスが本を避けながらレイナの近寄ると、優しく後ろから抱きしめた
「大丈夫さ。あの二人の唄を聞いたら、すぐに本達も分かってくれるさ。それよりも、こちらももう少し頑張って本を支えようか」
「なにしてるの?早く行くよ」
女の子がグイグイと引っ張り走らそうとしても、動かかないアカリ。上を見上げたまま、なにやらポツリと呟いた
「お母様の声……」
アカリがそう呟いた声が聞こえなかったのか、先に進まないアカリに少し苛立つ女の子。腕を引っ張るのを止めて、側に近寄り話しかけた
「なに?どうしたの?」
「お母様の声が聞こえるの」
「えっ?本当に?」
「うん、聞こえないの?」
そう言うとまた上を見上げて目を閉じ声に聞き入るアカリ。そんなアカリの姿に誘われて、女の子も上を見上げ集中して声を聞く。増えていく楽しい声が聞こえる中から、ほのかに聞こえてくる唄声に、苛立っていた気持ちから一気に笑顔になっていく
「本当だ。とても綺麗で素敵な唄……」
女の子の言葉にアカリも笑顔で頷くと、ぎゅっと手をつかんだ。唄声に聞き入っていた女の子。慌てて辺りを見渡すと、増えている人達に少し驚いて、アカリがつかんでいた手を握り返して、また二人一緒に走り出した
「行こう。ヒナタとイチカもこの唄が聞こえているはずだから、きっともうすぐ会えるよ」
「うん。行こう。お母様も待ってるもんね」
「そろそろ……かな」
「そうですね。ほとんど本は揃ったと思いますが……」
本棚を見守っているクロスとノアが、辺りにある本棚を見て回り、空っぽだった本棚は、いつの間にか溢れんばかりの本が戻っていた。床に落ちていた本見つけ、少し隙間のある本棚に戻すと、斜めに倒れた本を見てクスッと笑った
「レイナ」
唄い続けていたレイナを呼ぶと、声に気づいて唄うのを止めたレイナ。その瞬間、三人の周りにふわり浮かんでいた本達が地面に落ちはじめた
「ありがとう。もう大丈夫だ。少し休んでも……」
「いいえ。あの二人が戻るまでは唄うわ。きっと二人に私の唄が届いているもの」
「そうかい。でも、あまり無理しないように……」
クロスの言葉を聞いて返事の代わりに微笑むと、また唄いはじめたレイナ。床に落ちた本達もふわり浮いて本棚に戻っては、また、新たな本がどこからか現れ本棚へと向かっていく
「ノア。本はどれくらい持ってこれた?」
「あまり持ってこれませんでしたが……」
「まあ、二人にあまり影響のない本達だったからな。全く無いよりかは……」
部屋の入り口の方にある、ノアが持ってきた積まれた本を見て取りに行こうとした時、ふと何かに気づいたレイナが唄うのを止めた
「あら、本が……」
そう言うと、レイナの周りに浮かんでいた本達が、再びバサバサと音をたてて地面に落ちだした
「レイナ。どうした?」
「本がここに戻るのを嫌がっているみたいなの……大丈夫かしら」
クロスがレイナに話しかけると、不安げに上を見上げ、側に落ちてくる本達を見つめながら、そう返事をしたレイナ。すると、レイナのその表情を見たクロスが本を避けながらレイナの近寄ると、優しく後ろから抱きしめた
「大丈夫さ。あの二人の唄を聞いたら、すぐに本達も分かってくれるさ。それよりも、こちらももう少し頑張って本を支えようか」
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