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124. 消えた術と現れた本
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「助けられるんですか?」
「ええまあ。ただし、ばれたら助けるどころか、ですがね」
クリスを見ないようにしていたナギがガバッと顔を上げ大声で叫ぶ。それを聞いてクスクスと笑いながらクリスが答えると、ノアが一歩クリスに近づいた
「教えてください!早く!」
と、ノアが少し言葉を強め言うと、クリスがフフッと笑ってノア達に語りはじめた
「何をしているのか……」
「奴に構っている暇はないぞ」
ノア達や生徒会長達とヒソヒソと話をするクリスに呆れた様子で呟く。本がガタガタと大きく揺れる中、一人が両手を見つめ嬉しそうに微笑む
「おお、術が……」
そう言うと、術を唱えはじめるが、何も起きないその様子に、周りにいた人達からどよめきが溢れた
「一応、本の中に魔術があるということだな」
「なら、我々も頑張らないといけないな」
そう嬉しそうに言うとまた本に向かって術を唱えはじめた
「それは……でも……」
「仮に入れたとして、ノエルさんとミコトさんに会えるかは……」
「まあ、それは大丈夫でしょう」
「……大丈夫ですか?」
ニコニコと微笑むクリスに、生徒会長達が不安が募り顔を見合わせる。一方、ノアとナギ、モカとモナカは術が使えるか確認をしている
「ほら、不安になっている暇はありませんよ。本に術も魔力も書かれる前に動かないと」
そうクリスが言うと、本の前に歩きはじめた。その後ろ姿を見たノアがグッと一つ息を飲んだ
「ん?」
その頃、本を作り続けていたノエルが何か気配を感じて、キョロキョロと辺りを見渡しはじめた。だが、特に変化のない様子にまた本の方に振り向いたその時、本がジタバタと落ち着きなく動きはじめた
「ちょっと、落ち着いて!」
突然のことにノエルも落ち着きなくあたふたとする。どうしようかとしていると、ノエルの周りに本が現れ、何処かへ行ってしまった。すると、次々に本が現れては飛んで行く。その様子を見ていたノエルがずっと浮かんだまま止まっている本の方に振り向くと、ちょうど飛んで行こうとしていた一冊の本が、ノエルの顔にぶつかった
「痛いっ!」
突然の衝撃に顔を押さえて屈むと、ぶつかった本もバサリとノエルの側に落ちた
「あれ?この本……」
その落ちた本を拾い、ページをめくり読もうとしたが
、その前にバサバサと音たて飛んでいってしまった
「ミコトに本が行くといいけど……」
その本を見つめる呟いていると、ノエルの側を小さな光がふわふわと浮かんできた
「光も増えているんだ。何が起きているんだろ」
と、本と光が周りに浮かぶ光景に見入っていると、ノエルの前に一冊の新たな本が止まった。その本を取り、パラパラとページをめくる。その本に書かれた魔術を読んで、困ったようにはぁ。とため息をついた
「使えるほど魔力あるかな」
と、不安げに呟いていると、次々と本がノエルの周りに集まりはじめた。その様子に、また困った顔をしてクスッと微笑んだ
「でも、ミコトのためにもノア達のためにもなるなら頑張らないとね」
「ええまあ。ただし、ばれたら助けるどころか、ですがね」
クリスを見ないようにしていたナギがガバッと顔を上げ大声で叫ぶ。それを聞いてクスクスと笑いながらクリスが答えると、ノアが一歩クリスに近づいた
「教えてください!早く!」
と、ノアが少し言葉を強め言うと、クリスがフフッと笑ってノア達に語りはじめた
「何をしているのか……」
「奴に構っている暇はないぞ」
ノア達や生徒会長達とヒソヒソと話をするクリスに呆れた様子で呟く。本がガタガタと大きく揺れる中、一人が両手を見つめ嬉しそうに微笑む
「おお、術が……」
そう言うと、術を唱えはじめるが、何も起きないその様子に、周りにいた人達からどよめきが溢れた
「一応、本の中に魔術があるということだな」
「なら、我々も頑張らないといけないな」
そう嬉しそうに言うとまた本に向かって術を唱えはじめた
「それは……でも……」
「仮に入れたとして、ノエルさんとミコトさんに会えるかは……」
「まあ、それは大丈夫でしょう」
「……大丈夫ですか?」
ニコニコと微笑むクリスに、生徒会長達が不安が募り顔を見合わせる。一方、ノアとナギ、モカとモナカは術が使えるか確認をしている
「ほら、不安になっている暇はありませんよ。本に術も魔力も書かれる前に動かないと」
そうクリスが言うと、本の前に歩きはじめた。その後ろ姿を見たノアがグッと一つ息を飲んだ
「ん?」
その頃、本を作り続けていたノエルが何か気配を感じて、キョロキョロと辺りを見渡しはじめた。だが、特に変化のない様子にまた本の方に振り向いたその時、本がジタバタと落ち着きなく動きはじめた
「ちょっと、落ち着いて!」
突然のことにノエルも落ち着きなくあたふたとする。どうしようかとしていると、ノエルの周りに本が現れ、何処かへ行ってしまった。すると、次々に本が現れては飛んで行く。その様子を見ていたノエルがずっと浮かんだまま止まっている本の方に振り向くと、ちょうど飛んで行こうとしていた一冊の本が、ノエルの顔にぶつかった
「痛いっ!」
突然の衝撃に顔を押さえて屈むと、ぶつかった本もバサリとノエルの側に落ちた
「あれ?この本……」
その落ちた本を拾い、ページをめくり読もうとしたが
、その前にバサバサと音たて飛んでいってしまった
「ミコトに本が行くといいけど……」
その本を見つめる呟いていると、ノエルの側を小さな光がふわふわと浮かんできた
「光も増えているんだ。何が起きているんだろ」
と、本と光が周りに浮かぶ光景に見入っていると、ノエルの前に一冊の新たな本が止まった。その本を取り、パラパラとページをめくる。その本に書かれた魔術を読んで、困ったようにはぁ。とため息をついた
「使えるほど魔力あるかな」
と、不安げに呟いていると、次々と本がノエルの周りに集まりはじめた。その様子に、また困った顔をしてクスッと微笑んだ
「でも、ミコトのためにもノア達のためにもなるなら頑張らないとね」
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