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54.伝える思いは、その人のために
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「スズは、前の持ち主ね」
ユイの部屋に戻ったアカリ達。帰る途中に倒れてしまったアカリをユイのベットに寝かし、その側で話し合いをしている。その話し合いに入りたくいヒカリは、部屋の窓側で外を見ている
「えっ?何でアカリが知ってるの?」
話し合いが進むにつれ、険しい顔になってくリリの頬を触りながら話すユイ
「時の魔法を使ったんだろうな。ただ止めたのではなく、過去を見ていたのだろう」
「そんな高等魔術……数日前まで本の存在すら知らなかったアカリに、出来るの?」
「時の魔法が得意なのだろう。前にページを書いた時も倒れなかったからな」
カグヤの話を聞きながらアカリの様子を見るユイとリリ。ヒカリも一瞬アカリを見ると、またすぐ外を見た。そんな三人の様子を見ながら、カグヤも険しい顔をしてユイに問いかける
「それより、ルナさんの娘……。本はないのか?」
「ルナさんが何冊か持っているよ。ルカちゃんはそれは知らないみたい。絶対秘密にってさ」
頬を触られ嬉しそうにユイに抱きつくリリと、じゃれあいながらカグヤに話すユイ。その話を聞いて、カグヤがはぁ。とため息をつく
「……本人は気づいている気がするが……。そうか」
「それじゃあ、これを混ぜて……」
ユイ達が話をしている間、キッチンでは、ルカとミナモがリリとヒカリにねだられ、お菓子を一緒に作っていた
「お菓子を作るのって、やっぱり難しいですね……」
ルカの指示通りに生地を混ぜるミナモ。モナカもボウルをつかんでお手伝いをしている。そんな二人にテキパキと指示をして片付けもしてるルカとは違い、何度作っても不馴れなお菓子作りに、苦笑いでミナモが話している
「慣れたらきっと簡単だよ。ミナモ君も一人で作れるよ」
そんなミナモの話を、微笑み話返すルカに、生地を混ぜていたミナモの手が止まった
「……もし僕がお菓子を作ったら、食べてくれますか?」
ミナモの言葉に、道具を洗っていたルカの手も止まって、うん。とうなずき、また微笑んだ
「もちろん。お菓子楽しみにしてるね」
その後ものんびりと楽しく進むお菓子作り。もうすぐ完成という時に、ドタバタと走る音が聞こえてきた
「ルカちゃん、ミナモ。おやつ出来たー?」
勢いよくリビングに入ってきたユイ。リリとヒカリも何やら言い争いながら、入ってきた
「ええ、ちょうど出来ましたよ」
急に騒がしくなってクスッと笑うルカ。その近くに出来立てのプチシューがたくさんお皿に盛られていた。それを見てテンションが上がるユイ達。ソファーに座って、ルカとミナモが運んできたチョコや抹茶味、色々な味で作ったプチシューを、テーブルに置いてすぐ頬張ると美味しそうに食べ進めていく
「カグヤ、食べないの?ルカちゃんのお菓子は美味しいよ」
「そうそう。ユラもすぐにお菓子に虜になったのよね」
一人窓のそばの壁に持たれて食べることなく、騒がしい様子を見ていたカグヤに、声をかけるユイとリリ。ルカが気づいて、小皿にプチシューを数個乗せて、カグヤの所に運んでく
「みんなで食べると美味しいですよ。カグヤさんもどうですか?」
微笑み差し出すそのお皿を見たまま取らないカグヤ。段々と不安そうな顔になってくルカ。はぁ。とため息ついてお皿を受け取り、ホワイトチョコのソースをかけたプチシューを食べるカグヤ。それを見て、嬉しそうなルカ。テーブルに戻って、ユイ達と一緒に楽しく食べていく。プチシューで少しお腹一杯になってきた頃、小皿にプチシューを数個乗せてルカがリビングから出て扉から少し顔を出して、ユイ達に声かけた
「私、アカリちゃんの様子見てますから、皆さん食べててくださいね」
ユイの部屋に戻ったアカリ達。帰る途中に倒れてしまったアカリをユイのベットに寝かし、その側で話し合いをしている。その話し合いに入りたくいヒカリは、部屋の窓側で外を見ている
「えっ?何でアカリが知ってるの?」
話し合いが進むにつれ、険しい顔になってくリリの頬を触りながら話すユイ
「時の魔法を使ったんだろうな。ただ止めたのではなく、過去を見ていたのだろう」
「そんな高等魔術……数日前まで本の存在すら知らなかったアカリに、出来るの?」
「時の魔法が得意なのだろう。前にページを書いた時も倒れなかったからな」
カグヤの話を聞きながらアカリの様子を見るユイとリリ。ヒカリも一瞬アカリを見ると、またすぐ外を見た。そんな三人の様子を見ながら、カグヤも険しい顔をしてユイに問いかける
「それより、ルナさんの娘……。本はないのか?」
「ルナさんが何冊か持っているよ。ルカちゃんはそれは知らないみたい。絶対秘密にってさ」
頬を触られ嬉しそうにユイに抱きつくリリと、じゃれあいながらカグヤに話すユイ。その話を聞いて、カグヤがはぁ。とため息をつく
「……本人は気づいている気がするが……。そうか」
「それじゃあ、これを混ぜて……」
ユイ達が話をしている間、キッチンでは、ルカとミナモがリリとヒカリにねだられ、お菓子を一緒に作っていた
「お菓子を作るのって、やっぱり難しいですね……」
ルカの指示通りに生地を混ぜるミナモ。モナカもボウルをつかんでお手伝いをしている。そんな二人にテキパキと指示をして片付けもしてるルカとは違い、何度作っても不馴れなお菓子作りに、苦笑いでミナモが話している
「慣れたらきっと簡単だよ。ミナモ君も一人で作れるよ」
そんなミナモの話を、微笑み話返すルカに、生地を混ぜていたミナモの手が止まった
「……もし僕がお菓子を作ったら、食べてくれますか?」
ミナモの言葉に、道具を洗っていたルカの手も止まって、うん。とうなずき、また微笑んだ
「もちろん。お菓子楽しみにしてるね」
その後ものんびりと楽しく進むお菓子作り。もうすぐ完成という時に、ドタバタと走る音が聞こえてきた
「ルカちゃん、ミナモ。おやつ出来たー?」
勢いよくリビングに入ってきたユイ。リリとヒカリも何やら言い争いながら、入ってきた
「ええ、ちょうど出来ましたよ」
急に騒がしくなってクスッと笑うルカ。その近くに出来立てのプチシューがたくさんお皿に盛られていた。それを見てテンションが上がるユイ達。ソファーに座って、ルカとミナモが運んできたチョコや抹茶味、色々な味で作ったプチシューを、テーブルに置いてすぐ頬張ると美味しそうに食べ進めていく
「カグヤ、食べないの?ルカちゃんのお菓子は美味しいよ」
「そうそう。ユラもすぐにお菓子に虜になったのよね」
一人窓のそばの壁に持たれて食べることなく、騒がしい様子を見ていたカグヤに、声をかけるユイとリリ。ルカが気づいて、小皿にプチシューを数個乗せて、カグヤの所に運んでく
「みんなで食べると美味しいですよ。カグヤさんもどうですか?」
微笑み差し出すそのお皿を見たまま取らないカグヤ。段々と不安そうな顔になってくルカ。はぁ。とため息ついてお皿を受け取り、ホワイトチョコのソースをかけたプチシューを食べるカグヤ。それを見て、嬉しそうなルカ。テーブルに戻って、ユイ達と一緒に楽しく食べていく。プチシューで少しお腹一杯になってきた頃、小皿にプチシューを数個乗せてルカがリビングから出て扉から少し顔を出して、ユイ達に声かけた
「私、アカリちゃんの様子見てますから、皆さん食べててくださいね」
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